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習主席の欧州訪問による「巨額の契約」 国民への影響は?
2014年04月04日15:56
習近平国家主席はこのほど欧州4カ国訪問を終え、北京に戻った。訪問期間には、オランダ、フランス、ドイツ、ギリシャで約120件の協力合意を締結。協力の範囲は非常に幅広く、金融、交通、食品、エネルギー、新興産業、文化協力など多岐にわたる。これらの協力は中国にどのような便宜と利点をもたらすだろうか。こうした「巨額の契約」は国民の生活にどのような影響を与えるだろうか。「新京報」が2日に伝えた。
▽金融分野:ドイツに投資して両替コストをカット
金融協力は今回の訪欧における経済面での重要な成果の一つだ。現地時間の23日、中国人民銀行(中央銀行)とドイツ連邦銀行(中央銀行)はドイツ・フランクフルトで人民元建て清算・決済事業をめぐる了解覚書に調印した。これを受けて、人民元建て清算銀行1行が選ばれることになる。人民元建て清算・決済の利点は、決済時に第三国の通貨への両替が必要なくなり、中国企業の投資コストが下がることにある。
中国人民大学経済学院副院長の劉元春氏によると、人民元建て決済・清算センターを設立することで、中国には大きな便宜が与えられる。これはつまり、中国の国際化がさらに一歩進み、中国の投資家が今後ドイツでビジネスを行う場合に、人民元で直接決済ができるようになるということ、また第三国通貨への両替によって発生する為替相場変動のコストやリスクを回避できるということだ。準備が整えば、これから1-2年の間に、人民元でドイツに直接投資できるようになる。また決済コストが大幅に低下し、貿易がより便利に、金融取引がより迅速になるとみられる。このたびの習主席の訪欧で、中国政府はフランスに800億元(約1兆3360億円)規模の人民元適格外国機関投資家(RQFII)の投資枠を提供した。劉副院長によると、中国政府は英国、フランス、ドイツの対中国金融競争に直面して、バランスを取ろうとした可能性があるという。
▽交通分野:中国向け車種の設計も
交通分野ではさまざまな合意が達成された。中国航空器材集団公司はエアバスとの間で、エアバス機70機を100億ドル(約1670億円)で購入する合意を結んだ。東風汽車公司はPSA・プジョーシトロエンと増資合意を締結した。こうした動きは世界のメディアの注目を集めた。
国務院発展研究センター世界発展研究所の丁一凡副所長によると、東風汽車はPSAの株式の14%を取得して大株主になった。これまでと違うのは、これから中国の消費者はより満足いくプジョー車を買えるようになるということだ。PSAが中国の消費者向け車種を設計するとしているからだ。
劉副院長によると、中国政府の航空機購入は、外交戦略や国家戦略に基づく部分が大きい。航空機の合意であれ、自動車の合意であれ、今回の習主席の訪欧によってすぐに成立したものではなく、長い時間をかけた交渉の成果だといえる。
▽食品分野:中国・オランダが粉ミルクの安全性で提携
中国とオランダの間で調印された18件の合意のうち、2件は乳製品に関わるものだ。一つは中国・オランダ乳製品枠組合意、もう一つは伊利集団とオランダのワーゲニンゲン大学との間で締結された食品安全保障システムの共同建設に関する合意だ。
枠組合意に基づき、オランダはこれから専門家を中国に派遣し、今後数年間をかけて中国の生乳の年間生産量が400億キログラムに達するよう支援する。昨年は353億1千万キログラムだった。現在は大量の消費者にゆきわたるだけの乳製品は生産されておらず、生乳の生産量を増やせば、中国の消費者の乳製品需要はある程度まかなえるようになる。
丁副所長は共同建設に関する合意について、一種のイノベーションだとの見方を示す。欧州の食品監督管理は、一般的に非常に厳格だからだ。一つの合意で全局面を変えることは難しいが、中国の食品の安全性が一歩改善することは確かだという。
伊利集団の潘剛董事長(会長)によると、こうしたシステムにより牧場の管理といった生乳生産の川上部分の技術に対し、率先して開発が行われるようになる。開発が終われば、中国は州連合(EU)と同じ歩調で乳製品の検査システムを運営できるようになるという。
▽文化分野:ベルギー留学がより容易に
最初の訪問国となったオランダで、中国はオランダ初となる中国文化センターの設立を決定し、両国は文化協力了解覚書に調印した。2番目の訪問国・フランスでは、両国はハイレベルの人文交流メカニズム構築を発表した。ドイツ訪問時にも、両国はハイレベル人文交流メカニズム構築を明らかにした。ベルギーでは、両国は相互派遣留学生の規模を拡大することを決定。西北工業大学とブリュッセル自由大学が「西北工業大学とブリュッセル自由大学の最も重要な協力パートナー関係の構築に関する合意」、「中国・ベルギー国家級実験室の共同設立合意」、「3+2学生共同育成合意」などを締結した。
習主席によると、中国と欧州にはそれぞれ重厚な文明があり、中欧関係には文明という意味合いがあり、歴史的なよりどころも多分に備わっている。また中欧は国情、体制、発展段階が異なるため、対話と交流を強化しなければ、理解を深めることはできず、相互に理解しあっって協力を展開することもできないという。また外交部(外務省)の王毅部長によると、習主席のこのたびの訪欧では文化的な側面が特に目立ったという。
中国現代国際関係研究院の馮仲平副院長によると、中国とフランスの文化交流はこれまでも注目を集めてきた。ハイレベルの交流とは、上層部が両国間の人文交流を促進し、双方の高官が定期的に会合を開いて、両国の文化交流活動を検討することだという。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年4月4日
http://j.people.com.cn/94474/8589594.html
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