02. 2015年1月17日 06:21:46
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日本も韓国もブラック企業に厳しい目 今週のランキングから〜恐れを知らぬ韓国のブラック企業が1位に 2015年01月17日(Sat) JBpress 韓国とブラック企業、このキーワードが重なったのが大きかったようだ。今週の1位は1月15日公開のアン・ヨンヒさん「恐れを知らぬ韓国のブラック企業とブラック住人」がトップに輝いた。ユニクロ"残酷工場"にも非常に高い関心 今週のランキング 順位 タイトル 1 恐れを知らぬ韓国のブラック企業とブラック住人 2 「絶対に総理大臣にしてはダメ」な人物の比例復活 3 いよいよ終焉に向かう太陽光発電バブル 4 2015年の中国をこれまで以上に注意深く観察しなければならない理由 5 テロがフランスに突きつけた重要な選択 6 技術革新著しいレーザー兵器、その現状と課題 7 謎多き墜落事故で揺らぐエアアジアの日本市場”再起” 8 いつまで続く韓国財閥の世襲経営 9 朝日新聞は現実を直視せよ、軍事力増強に使われてきた対中ODA 10 岸信介から安倍首相に受け継がれる「国家資本主義」の遺伝子 11 ロシア:孤立の危険性 12 制御不能の原油安、国際石油市場で何が起きているのか? 13 パリのテロ容疑者は仏メディアに何を語ったか 14 “迷走”民主の明日なき代表選 15 テロリスト量産装置と化した米軍のドローン 16 中国の「日本オタク」は著作権意識が高かった 17 ついに始まった日の丸戦闘機開発、防衛以外の利点も 18 シャルリエブド襲撃:パリのテロをどう見るか 19 テロリストの蛮行に屈しない世界の漫画家たち 20 アフリカ経済:「資源の呪い」の黄昏か? 38歳で実質定年を迎えるとも言われる韓国社会が日本以上に厳しいことはよく知られており、記事にあるような企業の労働搾取はある程度想像できる。 それでもこの記事がよく読まれたのは、「韓国よお前もか」という、国を問わず共通した社会問題に対する関心の高さではなかろうか。 東洋経済オンラインの1月16日配信記事「ユニクロ"残酷工場"で何が起きているのか」も非常によく読まれているようで、ブラック企業に対して、社会は非常に厳しい目で見るようになっている。 かつて日本では、企業はきちんと監視しておかなければ法の目をすり抜けたり、分からないように法を犯して利益を得る存在である、というのが半ば常識だった。 私も記者として駆け出しの頃はよく先輩に言われたものである。 しかし、日本が高度成長期の「安くて良い製品を大量に」から「高くても付加価値の高い製品へ」と構造転換が図られる中で、そうした"常識"は薄れていった。 実際、企業を記事として取り上げる大手経済メディアに長年在籍してきた経験から感じるのは、バブルが崩壊した1990年以降、それ以前と比べて企業の不正を叩く記事が少なくなってきたことだ。 社員を単純作業をこなす労働力としてしか扱えない企業は競争力を失い、逆に社員のモラールを高め知恵を引き出す企業が競争力を増した。 そうした変化が起きていた中では企業の不正に目を光らす記事が減るのは当然の結果だったのかもしれない。 しかし、長引くデフレと国際化によって"過去の遺物"が蘇ってきた。それが昨今のいわゆるブラック企業なのだろう。 米ゼネラル・エレックトリック(GE)は、ジャック・ウエルチ元最高経営責任者(CEO)が就任3年目に断行した経営方針の転換によって、世界の最優良企業の名を得たと言っても過言ではない。 名経営者とは世の中の変化に最も敏感な動物なのだと思う。 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42685 恐れを知らぬ韓国のブラック企業とブラック住人 SNSの普及で社会的に糾弾されるも、今のところ馬耳東風 2015年01月14日(Wed) アン・ヨンヒ 新年を迎えた韓国では年末から続いている暗いニュースが尾を引いている。まずは、国際的にも報道されてしまった「ナッツリターン事件」。 この事件をきっかけに韓国では「甲の横暴」について敏感になっている。 「私の何がいけないの!」 「ナッツ事件」の大韓航空前副社長を起訴、韓国検察 ソウル地検に出頭した大韓航空の趙顕娥(チョ・ヒョンア)前副社長〔AFPBB News〕 ここで言う「甲」とは、相手に対し強い立場にいる人のことで、法律上「甲」と称される人たちのことである。 ナッツリターンに関しては、チョ・ヒョンア前副社長が逮捕されたが、警察の取り調べで「私の何がいけないの!」と供述したということで、市民たちからまたもバッシングされている。 実はナッツリターン事件の前にもう1つ韓国社会を震撼させた事件があった。 ソウルの高級マンション(狎鴎亭洞の新現代アパート)の警備員(守衛)が住人の侮辱的な処遇に耐えられずアパートの敷地内で焼身自殺を図ったのだ。この守衛は一命を取りとめたものの、約1か月後に火傷の後遺症で亡くなった。 遺書や同僚の守衛たちの話によると、そのアパートの住人のうちの1人(60歳の女性)が分別収集してあるゴミを漁っては、違うモノが入っていると指摘したり、5階から賞味期限の切れた食品を投げては拾って食べろと強要したりと、人間としての尊厳を傷つけるような仕打ちを続けたという。 これに対してネットで炎上し報道もされた。しかし、あろうことか同アパートの住人たちは12月31日でそれまでの守衛たち全員を解雇するという方針を決めてしまった。 焼身自殺でアパートの値段が下がることを心配 一部の住人は守衛に焼身自殺されたことで、アパートの値段が下がることを心配したという。このアパートではいかに守衛を蔑視していたかがうかがい知れる話である。 これが社会問題になっている時期にちょうどナッツリターン事件が起き、韓国民たちの逆鱗に触れてしまったのだ。 一方、年始には現代デパートでアルバイト店員の態度が気に入らないからと言って土下座させ暴言を吐いていた顧客に関する告発がネットの掲示板にアップされた。 事件は、昨年の暮れに起きたもので、ネットの掲示板にアップされたのは土下座させられたバイトのお姉さんであった。さらに、その場面を目撃した人たちの目撃談や現場の写真などがSNSを通じて広まった。 これに続き、ある大型スーパーでは顧客が従業員の頬を叩くという事件があり、別のデパートでも服を買ったけれど気に入らないから換金してくれと言って、それを断る従業員の頬を叩く客も現れた。 最近は街の所々に監視カメラが張り巡らされており、SNSも発達しているので、ネットにアップされればあっという間に広まってしまう。 ネットの掲示板によると、現代デパートで店員を土下座させた客の母娘は「私たちがこのデパートで一体いくら使ったと思ってるの。740万ウォンよ」と、VIPであることを強調したという。 韓国版ブラック企業の過酷な労働搾取 上述のデパートでの母娘の横暴に関しては、土下座させられた人たちが警察に告訴したため、母娘に対して警察も捜査に乗り出した。 あるテレビ局はこの母娘たちをインタビューした。彼女たちの話によると、自分たちの方が被害者のような話しぶりで、挙句に倒れて救急車に運ばれていった。結局、彼女たちも「私の何がイケないの!」であった。 さらに、ソーシャルコマースであるウィメプ(www.wemakeprice.com)がネットで炎上した。ウィメプは、割引クーポンを発行するネット企業である。 炎上した内容を見ると、昨年12月1日から11人のMD(マーチャンダイザー)を採用し、2週間の手習い期間中正社員と同等の仕事をさせておいて、2週間たったあとポイ捨てしたというのだ。 MDに選ばれた人たちは、ソウルのそれぞれの地域で新しい飲食店などと契約を締結し、ホームページにアップするなど、1日に14時間も働かされた。それも手習い期間が過ぎれば正社員になれるからと思ったからであったが、結局、2週後には全員解雇されたというのだ。 ブラックの烙印押され採用が困難に 報酬は2週間で55万ウォン(約5万円)で、時給に換算すると、最低賃金にも満たない。この会社のブラック企業ぶりは、今回のみならずこれまでも何度も繰り返されてきたようだ。 ネット炎上に慌てた同社は、11人を全員採用すると前言撤回したけれど、時すでに遅し。ウィメプに対する不買運動が始まり、会員がどんどん減っている状態である。しかも、11人のうちすでに就職を希望しない人たちも数人いるという。 また、守衛を全員解雇したアパートでも12月に管理会社を変えることになっても、守衛たちと雇用を継承することで合意に達した。だが、いまだに元凶となった住人は自分には非がないと主張している。 これまでは甲の横暴に泣き寝入りすることしかできなかった乙たちが、SNSという現代の"武器"を使って反撃を始めた。 しかし、依然として甲たちは「私の何がイケないの?」という態度を続けており、こうした認識のズレはまだまだ埋まらない。 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42634 |