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http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42558
JBpress>日本再生>安全保障 [安全保障]
従軍慰安婦問題で米国への配慮は河野談話の二の舞
国家侮辱罪の制定も視野に入れ断固とした立場を取れ
いわゆる従軍違反問題について、安倍晋三首相は「誤解により多くの人が苦しみ、国際社会で日本の名誉が傷つけられたのは事実だ。報道は正確で信用性が求められる」と語った。
戦場における売春は歴史に照らし、古今東西、現代に至ってもその存在を否定できない。旧日本軍の場合もその例外でなかったことは事実だ。
当時は公娼制度があったとはいえ、性を売る悲哀は哀れむべきでこれを買うことは倫理に反し決して褒められたことではない。
しかし、国際社会で日本だけが激しく非難され謝罪や補償を求められるのはなぜだろう。だからと言ってお前もやったではないかと主張するのは自らの正当性を主張し赦免される理由にはならない。
だが、このいわゆる従軍慰安婦問題は社内の不正告発に類する正義ではなく、国内からの意図的に事を歪曲して公にし国家を中傷せんとした不道義ないしは公正真実を伝うべき報道倫理を違いた虚偽の報道によって惹起された。
すなわちそれは、吉田某の偽書に始まり、朝日新聞の不実の報道とある種勢力の国連機関への中傷的工作と国内での法廷闘争、加えて不用意無責任な河野談話によって日本政府がこれを公式に是認したとされ、これを韓国と中国に対日戦略的に大きく利用されたことによると言って過言でない。
この結果日本国と日本人の尊厳と名誉は甚だしく棄損された。
朝日新聞はようやく(2014年8月5日〜6日)誤報を訂正したが謝罪がなく、9月11日に至って木村伊量社長が謝罪しその後関係者を処分し辞任したが、その他の関係者たちは、依然無為かかえって猛々しく主張を言い続ける有様だ。
河野談話検証委員会の報告では、それは検証もせずに、韓国に踊らされ、事実関係の証拠を無視しその要求に屈して強制連行を認める事態を起こしてしまったようだ。
事実と責任のある問題ならば追及されても致し方がないが、不正確・信用できない情報ましてや誤情報、あるはこれを利用した曲解中傷であれば、その責任が追及されるのが社会正義であろう。
関係者にはその責任を求め、また真実を発信して誤認識を是正し日本国家の名誉回復の努力をしなければならない。
国際社会における日本国家の尊厳・名誉毀損の惨状
国際機関の中核国連では、人権委員会・自由権規約委員会・人種差別撤廃委員会などを中心に日本関係者の偽書・偽報をベースにしたクマラスワニ報告(1996)やマクドゥーガル報告(1998)が出せれ、国際法違反と指摘し我が国に賠償を勧告(1996)した。
今や海外では荒唐無稽にも「20万人強制連行説」も流れ、河野談話で「日本政府は正式に強制連行を認めた」と理解されてしまっている。
特に米国では、韓国と中国の国を挙げての激しい政治工作〈ロビー活動〉が進み、ヒラリー・クリントン前国務長官までが「性奴隷」」と非難し(2012.7.10)、上院が対日非難決議を行い(2007)、ニューヨーク・カリフォルニア州では議会が非難決議し、多数の市や郡に日本非難の従軍慰安婦の碑が建てられつつあり、最近では高校教科書にも登場する有様だ。
韓国や中国がこれを対日攻勢の最大武器として圧力をかけていることは周知の通りがだが、EU議会本会議、オーストラリア、カナダ、オランダ、フィリピン、台湾までもが非難の決議(2007〜8)をして世界中から対日非難を浴びせられている。
国際非難の原因を作ったのは
従軍慰安婦を軍の指示で強制連行したとの偽書(1997「朝鮮人慰安婦と日本人」、1983「私の戦争犯罪?朝鮮人強制連行」)を表し、その虚偽(1996自ら虚偽を告白)をあちこちと講演した吉田清治の責任は最も重い。
しかし朝日新聞は再三(前後16回)これを真実のごとく報じ、また植村記者は金学順なる元慰安婦に騙され「女子挺身隊の名で戦場に連れて行かれて慰安婦にされた。その数8万20万とも」のごとき記事を書いた。
しかも同紙はその事実無根と虚偽が判明したのに永く訂正せず、これが海外に流れはなはだしい誤解を定着させた。同紙記事編集の責任者が韓国大學に職を得ているのは国を売ったことの傍証と疑われてもやむを得まい(これはかつて『百人斬り』の記事を書いた毎日浅海記者の北京保護に似ている)。
補足するが、韓国で軍用慰安婦を一般に挺身隊と呼ぶそうだが、日本では女子勤労挺身隊員と慰安婦を混同する者など誰ひとりいない。従って朝日の訂正理由(混同)は愚かな言い訳にしか過ぎない。
特定の学者や作家は従軍慰安婦の著述を刊行し、「軍が発し、慰安婦業者が軍の名を騙るのを取り締まれとする内容文書」をもって軍の関与と報じた。
また冷戦が終焉しソ連が崩壊民主化でイデオロギー闘争の目標を失った日弁連の左翼弁護士らは、慰安婦問題をイデオロギー闘争の新たな目標とした。
戦場となった諸国で従軍慰安婦問題を煽ったり、全裁判で敗訴が示すように、不確かな訴因で国家賠償訴訟を起こし(代理人・1991)、あるいは国連人権委に列国軍例えば在韓米軍慰安所施設などと日本軍の兵士用施設慰安婦の実態(高い報酬・勤務以外の自由)を比較検討することもなく、扇情的に「性奴隷」として日本を告発せよとの中傷工作を敢えてした(1992)。
一方、政府関係者〈総理・官房長官・外務大臣〉も韓国の主張に押され、十分な検証を行うことなく、安易に謝罪発言を繰り返し、既述にように果ては韓国に振り回され、証拠がないのに「そういう事実(強制連行)あったと。それで結構です」と述べた『河野談話(1993.8.4)』が日本政府が強制連行を肯定した事になってしまった。
また政府外務省は韓国・中国の国家的歪んだ国際世論誘導に何ら有効な対応をとることなく放置した不作為の罪を犯した。文部省が中高校教科書の不確かな従軍慰安婦問題の記述を容認したのも職責の放棄に見える。
韓国で従軍慰安婦問題に火がついたのは朝日報道と左翼弁護士のイデオロギー的非難扇動であったことを忘れてはならない。
彼らは「強制連行」主張の根拠が崩れると、「人権問題」にすり替えようとしているが、それは人類全体の問題であり、世上よく世界の娼婦大国と言われ、かつ自国の「従軍慰安婦」に訴えられている韓国政府こそがまず対応を取らされるべきではないのか。
責任追及を阻む諸問題
不当に名誉が棄損され、侮辱されれば対抗の手段を講ずることは当然である。しかし当事者は人(法人)でなく日本国家であり、また事の性格は報道の自由と人権に絡み複雑である。
まず、法的には名誉毀損(刑法第230条)及び侮辱罪(同第231条)は個人(法人)が対象であるから、国家法人説(ドイツ人のゲオルグ・イェリネック)はあるが、主権在民の日本国憲法下では適応の難しさが存在する。
朝日の報道追求の場合は、報道・言論の自由の原則のみならず、公共の利益に関する場合の特例(同第230条の2)条項から、公共の福祉に関する事実かもっぱら公共の福祉の目的かと事実の真否の相関関係が絡むことだろう。
また本件は親告罪であり、政府〈官邸・外務省〉が関与してきたから告訴権者たるには複雑な問題を伴うし、何より本件は告発の有効期間は事実承知後6カ月(刑訴法第235条)で既に長期に論議されており時効の問題がある。
さらに、日本維新の会の桜内文城衆議院議員が、中央大吉見義明教授の見解を「事実の捏造」と発言したら、かえって名誉毀損で訴えられ裁判中であり、加えて『百人斬り裁判』のようになって全く目的に反してしまったケースもあり本件対処には慎重さが必要である。
次に国内政治問題として、党の元総裁、元衆議院議長だった先輩大政治家を告発非難するには複雑な問題が存在するだろう。現に、野党側からの河野元官房長官の国会招致の動きに政府は否定的姿勢を隠していない。
さらに同盟国である米国の姿勢が日本政府の政策選択の自由を大きく縛っている。米国では政府、政界のならず言論界には既に誤った認識が牢固に定着しているように観察される。
加えて対中政策・対北朝鮮戦略上その米日韓の分断工作を恐れ日韓の政治的・国民感情的対立を好まず、国民感情が頑なな韓国より穏健な施策を執る日本に譲歩を求めて来ている。
最近来日(平成26.10、勲章受章のため)した2人の米国最高の知日派のジョセフ・ナイ元国務副長官補(ハーバード大教授)は都内で『見直し反対』と講演し、リチャード・アーミテージ元国務副長官も同様な趣旨を語っている。
中国は従軍慰安問題の事実解明が、疑念の多い南京事件の真相解明に及ぶ影響阻止を狙い、国際社会への働きかけを強めている。
このため、安倍首相は「狭義の強制連行の事実を裏付ける証拠はない」と信じながらも、意に反して「河野談話を見直す考えは全くないと」と発言することを余儀なくされている。
不当な日本国家・国民の尊厳・名誉毀損の追求とその回復
法的追及が困難であれば、社会道義や倫理上から糾明を迫るしかない。右側の論者は予て不当との叫びを挙げているが、健全な愛国心を持つ中庸な論壇学会主流派オピニオンリーダーの正論展開が強く求められる。
まず朝日新聞には世界の主要紙に訂正広告の掲載を要求すべきであろう。そして、「関与と何か」、「強制連行とは何か」及び「性奴隷とは何か」を明確に定義すべきだ。
「関与」の意味するところは責任の伴わない単なる情報や意向表明の連絡・通報伝達・相談から、何らかの責任が生ずる要請や協議、さらには責任の明白な指示・指導、管理・監督、命令迄が考えられ、事実は何れであったのかを公正に確定しなければならない。
その業者が募集の際に甘言を弄し心理的圧迫を与えたこともあったとされのが果たして軍や政府の責任であるのか。
また「奴隷」とは通常人権・名誉・自由を剥奪された譲渡売買の対象となる所有物化された人間とされ、「性的奴隷」とはヨーロッパでよく使われるそうだが、「一般に報酬を与えられずに継続的に性的行為を強要され、勤務時間外も身体的自由を拘束される従属者」と言われる。
日本軍に関する場合は兵士の給料(時期によるが12円)に比較して極めて高い報酬(相場は3円で、家を何軒も建てられるほどの多額の貯金を有したり、定期的に大金を実家に送金していた例もある)を得、勤務の拒否や帰国も許され勤務外は自由であったと伝えられることからして「慰安婦即性奴隷」と捉えるのは妥当かどうかを論証すべきであろう。
河野官房長官談話に関してはかねて憂えられてきたが、2014年2月20日衆院予算委で当時の石原信雄官房副長官がその根拠を覆す証言を行い、このため政府は専門家の検討チーム(座長:元検事総長但木敬一)を編成検証させた。
その報告(6.20)では強制連行の証拠もなく、不確かな元慰安婦の証言(韓国の研究者も疑問を呈する素性で、出身・年齢・住所の不詳、勤務場所が内地も、募集時の立会者の不確かさ)を検証することなくこれを鵜呑みにし、かつ韓国側の圧力に屈し韓国の要求に沿いすり合わせて事実を曲げたものにしたことが明らかになった。
そのうえ、河野氏自らも「紙(文書)の証拠はない」(2012.10.8読売新聞)と語っており、進んで公の場で証言し真実を語り過ちを訂正謝罪するのが、国を思う大政治家の在り方であり国に報いる道ではないのか。
また政府なかんずく外務省は、河野談話検証委員会の報告が出た以上、国の威信や名誉のかかる本件に関して事なかれ主義を改め、真実を世界に発信すべき責任を放棄してきたための結果に重責を感じ、この挽回回復に省を挙げて取り組まねばばらない。
2014.12.24付JBpressで古森義久氏は「米国国政府各省と軍部が日本軍の慰安婦に関する戦争犯罪や組織的奴隷に関する文書を探し出すため、7年間3000万ドルを投じ大規模な調査をしたが、1件も発見されず、これがナチス戦争犯罪と日本帝國政府の戦争記録の各省庁作業班(IWG)アメリカ議会あて最終報告となり、2007年4月公開された。しかるところ著名な軍事ジャーナリスト マイケル・ヨン氏を中心とする調査チ−ムが発掘公表した」と書いている。
米国との関係は日本にとって死活的に重要だが、これでも誤解の解消要求を受け入れないようでは真の信頼は築けない。断固主張し誤解を払拭しなければならない。
言論・報道の自由は極めて重要だし、人権は絶対に擁護されなくてはならない。しかし、意図的に真実を歪曲して、国家の尊厳と名誉を棄損した時は責任を糾明しなくてはならない。
各地の地方議会は河野談話見直しを決議している中で、自民党では稲田政調会長が「客観的事実に基づく日本政府の立場を内外に発信し、日本の名誉回復の行動と執っていくべきだ」と語り、「日本の名誉と信頼を回復するための特命委員会(長中曽根元外相)を設置したが、タブーなく活発に論議しその実りある実行を期待したい。
安倍政権は自信を以って本件を強力に主張し、また政府国会は国家侮辱罪の立法に関し早急に検討すべきだ。
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