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悪化が続く業績の立て直しが重要な課題となる(ロイター)
ナッツ副社長で注目 サムスン財閥3世は大丈夫か 世襲失敗なら韓国経済を直撃
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20141225/frn1412251830007-n1.htm
2014.12.25 夕刊フジ
韓国最大の財閥、サムスンの「世襲」が注目を集めている。2代目総帥としてグループを急成長させた李健煕(イ・ゴンヒ)サムスン電子会長が病気で経営の一線を離れ、長男で46歳の在鎔(ジェヨン)副会長への後継準備が進む。ただ、韓国内では大韓航空の「ナッツ・リターン」騒動を機に財閥への不満が噴出しており、「3代目」が経営を牛耳ることへの批判がサムスンにも飛び火しかねない。業績の立て直しも急務で、後継の成否は韓国経済の行く末も左右しそうだ。
韓国の財閥、韓進(ハンジン)グループ傘下の大韓航空で、前副社長の狼藉ぶりが報じられていた今月18日、「第一毛織(チェイル・インダストリーズ)」という企業の株式上場が話題となった。ファッションや建設、テーマパーク運営などを手掛けるこの企業の旧社名はサムスン・エバーランド。総資産331兆ウォン(約36兆円)のサムスン創業一族にとって欠かせない企業だ。
健煕会長の長男、在鎔氏が株式の約25%、健煕氏の長女でホテル新羅社長の富真(ブジン)氏と、次女で第一毛織のファッション部門社長の叙顕(ソヒョン)氏が約8%を保有する第一毛織は、サムスン生命保険株の約19%を保有、そしてサムスン生命がグループの中核企業であるサムスン電子株の7%超を保有する仕組みだ。
11月にはIT系のサムスンSDSも上場させるなどグループの資金調達が矢継ぎ早に行われた理由は、経営戦略上の必要性というより「相続税支払いと財閥に対する政府の規制強化に対応するため」(ブルームバーグ)との見方もある。サムスン財閥の世襲はそこまでの一大事というわけだ。
米経済誌フォーブスの試算によると、健煕会長はサムスン生命やサムスン電子などグループ主要企業の株式を保有しており、その資産は129億ドル(約1兆5400億円)と韓国トップの大富豪だ。
在鎔氏も資産50億ドル(約5970億円)にのぼる韓国3位の富豪だが、韓国メディアは、今後相続が必要となった場合、相続税額は6兆〜7兆ウォン(約6500億〜7600億円)にのぼると算出しており、株式上場などで資金を捻出する必要があったという。
いまや韓国最大の財閥となったサムスンでは、創業一族のカネをめぐるいさかいがたびたび伝えられた。創業者の秉●(=吉を2つヨコに並べる)(ビョンチョル)氏から三男の健煕会長が相続した資産をめぐって、秉●(=吉を2つヨコに並べる)氏の長男や次女が返還を求めて裁判で争う事態も生じた。
健煕氏自身も2009年に脱税容疑などで有罪が確定し、会長を一時退いたが、平昌(ピョンチャン)五輪招致を目指していた李明博前大統領政権下で特別赦免された経緯もある。
今回の第一毛織の上場に関しても、在鎔氏ら一族が実勢価格よりも低い価格で株式を取得したとの批判もみられる。
3代目への世襲に向けた資金面の準備は着々と進んでいるものの、サムスンの現状は強い逆風が吹いている。
週刊東洋経済元編集長の勝又壽良氏は「そもそもサムスンが急成長できたのは、日本メーカーが超円高に苦しんでいたためだ」と指摘する。2012年末以降、アベノミクスによって円安ウォン高が進行したことで日本の輸出メーカーが業績を大きく伸ばす一方、韓国メーカーは苦しくなっている。
サムスンの2014年7〜9月期業績は主力のスマートフォンが不振で、営業利益が6割減にまで落ち込み、4四半期連続の営業減益となった。スマホ市場では中国メーカーなど新興企業の攻勢に押され、10〜12月期も引き続き低調が続くとの予測もある。
「サムスンは、日立製作所やパナソニックにならって、消費者向けビジネスから法人向けビジネスに重心を移そうとしているが、基幹技術の開発や東南アジアへの展開で日本勢が先手を打っており、簡単にはいかないだろう」と勝又氏はみる。
次のグループ総帥と目される在鎔氏は、ソウル大東洋史学科を卒業後、日本の慶応大大学院や米ハーバード大ビジネススクールで学び、日本語や英語にも堪能だというが、サムスンを立て直せるのか。創業者の秉●(=吉を2つヨコに並べる)氏を直接取材したことがある勝又氏はこうみる。
「秉●(=吉を2つヨコに並べる)氏は海千山千のたたき上げ経営者で、強引ともいえる手法で日本から技術を取り入れてきた。2代目の健煕氏も厳しい経営者として知られている。エリートで人当たりがいいという評判の3代目が、経営の大ナタが求められるサムスンを再び成長軌道に乗せられるかは不透明だ」
■韓国の財閥 韓国経済では財閥と呼ばれる企業グループの比重が極めて大きく、製造業全体の売上高のうち10大財閥の比率が約4割を占める。
ハンギョレ新聞(電子版)によると、サムスン電子や現代自動車など韓国の主要15グループ企業の「財閥3世」の昇進を調べたところ、平均28・1歳で入社し、約3年後の31・2歳で役員に昇進するというデータも明らかになるなど、財閥の創業者一族が優遇されていることも批判を集めている。
■韓国の10大財閥グループ
順位 財閥名 系列会社数 総資産額(兆ウォン)
1 サムスン 74 331
2 現代自動車 57 181
3 SK 80 145
4 LG 61 102
5 ロッテ 74 92
6 ポスコ 46 84
7 現代重工業 26 58
8 GS 80 58
9 韓進 48 40
10 ハンファ 51 37
※韓国公正取引員会の2014年4月時点のデータから。公企業は除く
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