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プーチン大統領(中央)率いるロシアへの経済制裁を、中韓両国は市場拡大の好機とみているのか(AP)
【蠢く中韓】欧米の経済制裁を突いて露にスリ寄る中韓「ロシア市場に浸透するチャンス」
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140918/frn1409181140001-n1.htm
2014.09.18 夕刊フジ
★(2)
8月にロシア帝国時代の首都サンクトペテルブルクに行ったとき、欲しかった中国歴代指導者のマトリョーシカ人形を発見し、すぐに買った。
習近平国家主席と胡錦涛前国家主席、江沢民元国家主席、●(=登におおざと)小平元副総理、華国鋒元首相、劉少奇元国家主席、毛沢東初代国家主席のうち、●(=登におおざと)と華、劉が抜けて、代わりに周恩来元首相が加わったセットで25ドル(約2600円)に値切った。
これは中国では絶対に手に入らない。2年前にも中国・大連とハルビンのロシア人街で探したが見つけられず、店員に聞くと「中国では指導者を尊敬している(建前になっている)のでね…」と困った顔つきになった。
つまりロシアでは、中国の指導者はおちょくっても良いのである。
さて、ウクライナ危機を受け、欧米諸国がロシアに経済制裁を科しているため、さぞや観光客が激減したに違いないと思いきや、中国人観光客でどこも満員ではないか。ついで韓国人の団体客があふれていた。日本人はほとんど見あたらない。ホテルで従業員が「ニーハオ」とあいさつしてくるので、「私はヤポンスキー(日本人)です」というと、「すみません」と日本語で返してきた。
街を歩いて驚いたのは通貨ルーブルが安定しており、闇ドル屋がなくなっていたことだ。レストランでも雑貨屋でもドルを受け取らない。冷戦終結直後、ドルしか受け取らなかった状況に比べて劇的な変化である。これは経済先進国の証明であり、ロシア人が自国経済に自信を持っている証拠といえる。豊富な石油とガスの輸出ビジネスが絶好調だからだ。
有名ブティックも勢ぞろい、しゃれたカフェ、寿司バーが軒を競い、老若男女が流行のファッションに身を包んで闊歩(かっぽ)している。銀座と値段も変わらない。ただ、地元スーパーは品ぞろえが見劣りし、食品も野菜も菓子類もビールも種類が少ない。
満員レストランは寿司バーで「健康食」として人気があるが、韓国人経営が目立つ。
欧米諸国による経済制裁のなか、中韓は「ドイツ車に代わって、ロシア市場に浸透できるチャンスだ」などと、異色の対応を取っている。
サンクトペテルブルクを走る車は圧倒的にドイツ車が多く、フォードなどの米国車と、トヨタやホンダという日本車が続く。韓国の現代(ヒュンダイ)や起亜(キア)、大宇(デーウ)はその次だが、制裁の隙間に中国と韓国企業が入り込もうとうごめいているのだ。
韓国のツアー客と各地の教会でよく遭遇した。キリスト教信者が多いためか、教会のなかでは実に静かだった。傍若無人の中国人無神論者とは対照的だった。
■宮崎正弘(みやざき・まさひろ) 評論家、ジャーナリスト。1946年、金沢市生まれ。早大中退。「日本学生新聞」編集長、貿易会社社長を経て、論壇へ。国際政治、経済の舞台裏を独自の情報で解析する評論やルポルタージュに定評があり、同時に中国ウォッチャーの第一人者として健筆を振るう。著書に『2015年 中国の真実』(ワック)、『中国・韓国を本気で見捨て始めた世界』(徳間書店)など。
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