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蒋介石も意外な再評価に草葉の陰でびっくりか
【大前研一のニュース時評】日本に親しみを感じている台湾人 簡単に中国の懐へは飛び込まない…
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140907/frn1409070830001-n1.htm
2014.09.07 夕刊フジ
台湾の独立派系シンクタンク「新台湾国策智庫」の世論調査によると、「台湾が外国から攻撃を受けた際、日本が集団的自衛権を行使して米国とともに台湾を守ることに賛成か?」の質問に対し、約60%の台湾住民が「賛成する」と答えたという。一方で、日本の集団的自衛権行使容認については62・8%が「よく知らない」と答えたと香港・中評社は伝えている。
日本の集団的自衛権は当初、北朝鮮から攻撃されたときの韓国のために行使すると考えられていた。しかし、韓国は「もし北ともめたとしても、日本なんかには助けてもらいたくない」と言っている。それどころか、日本の集団的自衛権行使容認を閣議決定したことに対してカリカリしている。
日本側も「君たちのためにと思って、アメリカと相談しながら、ここまでやったのに、『いらない』とはどういうことか!」と態度を硬化している。なかなか、両思いにはならない。
これに対し、台湾のほうは「えっ? 私たちが攻撃されたとき、日本は助けてくれるの? うれしいよね」と言っている。これはもちろん、中国の攻撃を想定したものだ。台湾の人たちは、そこまで日本に親しみを感じているわけだ。
台湾というと、中華民国の初代総統・蒋介石について、朝鮮日報が「中国で再評価の動き」と題する記事を掲載した。中国メディアの光明網が「毛沢東と蒋介石」という書籍を紹介する際、「蒋介石は良いことを3つした。1つ目は北伐を断行したこと、2つ目は抗日戦争を主導したこと、3つ目は台湾に行っても『1つの中国』という原則を守ったこと」と指摘したという。
これは腹を抱えて笑ってしまうような論理だ。蒋介石は確かに「1つの中国」と言っていた。しかし、彼の言う「1つの中国」は、国民党が中国本土を共産党から取り戻すことだ。一方、中国側も「やがて台湾を統一して、1つの中国になる」と主張している。まったく違う話だ。
蒋介石は孫文の後継者として北伐を完遂し、一時は中華民国の統一を果たした。中国共産党は長きに渡って、毛沢東と孫文が両立することを認めなかったが、この十数年、孫文が見直されはじめている。蒋介石再評価も、その流れに乗った面があるのだろう、
抗日戦争で勝利したのは当然のことながら蒋介石で、当時、中国共産党の毛沢東は揚子江(長江)の上流に逃げていた。だが、共産党はずっと「自分たちが抗日戦争に勝利して人民を解放した」と主張している。そんな中国が今回、蒋介石を再評価した背景について、香港紙の「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」は、「日中関係が急激に悪化し、蒋介石の政治的価値が変わったため」と分析している。つまり、台湾も一緒になって日本攻撃をしてほしい、というラブコールだというのだ。
しかし、上述の世論調査のように、台湾人は日本に親しみを感じている。そう簡単には中国の思うように懐に飛び込む、というわけにはいかないのだ。
■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。
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