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習近平主席(右)率いる中国の属国ぶりがすっかり板についた韓国の朴槿恵政権(AP
中国、韓国軍を脅迫…弱みにつけ込み「包囲網」突き崩しへ
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140808/frn1408081820006-n1.htm
2014.08.08 夕刊フジ
習近平国家主席率いる中国が、韓国の安全保障政策への介入を強めている。米国主導のミサイル防衛(MD)導入に反対したのに続き、韓国がフィリピンに約束した哨戒艦無償供与を中止するよう求めたのだ。朴槿恵(パク・クネ)大統領は、経済・歴史分野で中国へのすり寄りを加速させて、「対中外交の成功」が支持率低下に歯止めをかけている。中国政府は朴政権の足元を見て圧力をかけた形だ。
フィリピンに対する韓国の哨戒艦供与は6月5日、フィリピン外務省が発表した。浦項(ポハン)級哨戒艦(1240トン)1隻で、76ミリ砲を標準装備する。同型艦には、MM38対艦ミサイル(エグゾゼ)を装備する艦もある。
フィリピンは、南シナ海・スプラトリー諸島(南沙諸島)をめぐって、中国と領有権を争っているが、軍事力では圧倒的に劣勢だ。韓国側から無償供与されるのは年内退役予定の老朽艦だが、それでもフィリピンにとってはありがたいに違いない。
韓国誌『週刊東亜』が報じたところによると、中国側は6月上旬、これに「待った」をかけた。この時期は、7月上旬に予定されていた習氏の訪韓を目前に控えており、韓国国防省を訪れた駐韓中国大使館幹部が「(会談に)悪影響を与えることもあり得る」と伝えたという。
韓国外務省報道官は今月5日の記者会見で、中国側からの接触があったことは認めたが、圧力の有無については言及しなかった。だが、7月3、4日に行われた中韓首脳会談では、慰安婦問題に関する共同研究で合意するなど、朴氏が期待した“成果”を得ている。朴政権が要求を丸飲みして、中国側の歓心を買っていた可能性は捨てきれない。
新著『ディス・イズ・コリア』(産経新聞出版)がベストセラーとなっているジャーナリストの室谷克実氏は「朴政権はとにかく、中国を怒らせないことに必死だ。フィリピンへの哨戒艦供与もキャンセルしかねない」と指摘する。
これが事実であれば、事態は深刻だ。
フィリピンは、アジア太平洋に重点を移す「リバランス(再均衡)政策」を進める米国には欠かせない国だ。米比両政府は今年4月、フィリピンへの米軍派遣拡大に道を開く新軍事協定で正式合意している。
米国はすでに中古の沿岸警備艇2隻を供与しており、日本も巡視船10隻を無償供与することを決めている。韓国の哨戒艦供与はこれに続くもので、いわば「日米韓3カ国による対中包囲網」が形成されつつあった。韓国が哨戒艦供与を取りやめれば、日米韓の一角が突き崩されることを意味する。
日米韓3カ国連携に対する中国の横やりは、これだけにとどまらない。
北朝鮮のミサイルから韓国を守るMDをめぐり、米国は地上発射型「高高度防衛ミサイル(THAAD)」を中核に据えるよう要求している。これを中国の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を無力化する動きと見た中国は、「朝鮮半島にMDを配備するのは、地域の安定と戦略的均衡に役立たない」(秦剛・外務省報道官)と猛烈に反対しているのだ。
米中両大国に挟まれた格好の韓国だが、米国の同盟国であることは冷厳たる事実。それにもかかわらず、金寛鎮(キム・グァンジン)国防相が「韓国が(THAADを)購入し配備する計画はないことは(米国に)明確にした」と発言するなど、慎重姿勢を崩していない。
周辺国外交に軒並み失敗している習政権にとって、対韓外交は唯一の成功事例といえる。対中包囲網を打ち破る「蟻の一穴」と見定めているようだ。
韓国にとって中国は最大の貿易相手国であり、歴史認識問題では対日共闘のパートナーでもある。朴政権は「経済は中国、安保は米国」という“コウモリ外交”を続けているが、中国の圧力がさらに強まれば「経済は中国、安保も中国」になりかねない。
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