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中韓、緊密アピールも…韓国の海は中国船に荒らされまくっている現実
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140705-00000505-san-kr
産経新聞 7月5日(土)10時10分配信
中国の習近平国家主席が7月3日に韓国を国賓として訪問し、朴槿恵大統領とソウルで会談。発表した共同声明では、自由貿易協定(FTA)の年内妥結を目指すことが明記されたほか、付属文書に慰安婦問題での中韓共同研究の推進が盛り込まれ、両国の緊密関係を強く印象付けた。中国は、韓国にパンダのつがいを貸し出すことも決めるサービスぶりだったが、中国側の韓国に対する態度には別の顔がある。韓国の海では、中国漁船団が違法操業を繰り返す暴挙が頻発。中国政府はこれを食い止めず、韓国政府がお手上げ状態に陥ったほどで、外交の上の表層と現実のギャップの大きい。
■限界線を行ったり来たり、ワタリガニごっそり
尖閣諸島(沖縄県石垣市)沖で平成22年9月に起きた海上保安庁巡視船への衝突事件では、中国漁船の蛮行ぶりに世界が驚いたが、改心するどころか、むしろ増長しているかのようだ。
北朝鮮との海の軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)にほど近い延坪島(ヨンピョンド)。周辺海域は春から初夏にかけてはワタリガニ漁の最盛期になる。ここに5月初旬、中国漁船が大挙して繰り出しているのが確認された。テレビ朝鮮など現地メディアが伝えた。
延坪島から数百メートル離れた海上には、中国漁船が群れている様子がうかがえ、ワタリガニなどを獲るために、夜に韓国海域に入ったあと、境界をまたいで戻り、休憩しているのだという。
4月中旬から約1カ月間に限界線と韓国の排他的経済水域(EEZ)付近に出没した中国漁船は1000隻を超える。
違法操業をする多数の中国漁船の存在を中国政府はもちろん知っているはずが、取り締まりを厳しくするつもりは、サラサラないようだ。
日本の海上保安庁にあたる韓国海洋警察は韓国旅客船セウォル号沈没事故の救援に奔走中。取り締まりが緩んだスキを狙った暴挙といえ、修学旅行の高校生ら300人以上の死者・行方不明者を出し、悲しみに沈む韓国の弱り目につけ込む、中国漁船のえげつなさを世界に知らしめている。
乱獲と汚染で中国海域で魚がとれなくなり、中国漁船が韓国側に頻繁に出没してきたのは20数年ほど前。韓国政府は2001年、中国と漁業協定を結び、許可を受けた漁船だけが相手国のEEZで一定量の漁をできるようルール化したが、厳守されていない。中央日報(電子版)によると昨年、中国に許可されたのは1600隻のはずだが、韓国EEZで操業する中国漁船は「許可を受けた船の3倍にのぼる」という。
折しも、韓国では4月16日に珍島(チンド)沖で旅客船セウォル号が沈没。海洋警察は救出作業を最優先し、違法操業の取り締まりが手薄になっている。現地メディアによると、沈没事故後の約1カ月間で拿捕(だほ)できた中国漁船は、前年同期の約10分の1のわずか4隻にとどまるとされ、海の守りはおろそか。食糧の安全保障上も重大な問題だ。
■中国には大国の“包容性”ない
セウォル号沈没では、修学旅行で乗り合わせて犠牲になった高校生らの状況も徐々に明らかになり、事故の悲惨さが浮き彫りになってきた。
「母さん、父さん、愛してる。妹よ、修学旅行には行くな」
携帯電話の映像に残された檀園高校の生徒のこの言葉は、韓国だけでなく、海外でも報道され、多くの人の涙を誘った。行方不明者の捜索はなお続き、海洋警察はその先頭にたっている。
そんな国難を逆手に違法操業を繰り返す中国漁船。それを野放しにする中国に対して、韓国内からも批判の声があがっている。
中央日報は、「世界最大の経済大国・中国の『違法操業』放置」と題した有識者のコラムを掲載した。経済大国になった中国が周辺外国原則の一つに打ち出した「『包容性』は見当たらない」と批判。「国全体が悲嘆に暮れている隣国にすることではない」と主張した。そのうえで、大国らしく、違法操業の取り締まりに出るように訴えた。
一方、沈没事故後の救出作業に手こずり、批判を浴びた海洋警察には同情的な意見も目立ち始めた。事故対応に失態はあったとはいえ、中国漁船と命懸けで戦ってきた存在だからだ。
昨年10月には、海洋警察官4人が負傷。重武装した中国漁船を拿捕(だほ)する中、中国船員が投げた厨房(ちゅうぼう)用ナイフと鉄パイプにあたり、けがをした。船員が凶器を振り回すのは珍しくはない。斧や、三つ叉の槍さえ向けてくる。中国漁船員にガラス片で腹を切られるなどし、過去2人が殉職している。
■妊娠で病院に行くのに夫が出動…涙止まらず
中国の脅威が高まる中、その役割が増す海域警備。だが、職員の士気はくじかれた。朴槿恵大統領が5月19日に突然、海洋警察の解体を発表したのだ。
「すべての責任を海洋警察だけに押し付けられたような感じだ」。朝鮮日報(電子版)はこうした職員の声を伝えた。捜査・情報収集は警察庁に移管、救難は災害対策を担当する新設の「国家安全庁」に移管される見通しだ。
これが沈没事故の教訓を生かした再発防止と違法操業を食い止める組織強化につながるのか。実効性が伴わなければ、朴政権の支持率低下の詰め腹を切らされただけになる。
聯合ニュースは、行方不明者の家族に救出に支障が出るのではないかとの不安が広がっているとし、「海洋警察を解体して、現場がまともに機能するはずがない」との家族の声を伝えたほか、海洋警察官の妻がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に綴った文書も紹介。
「私は夫が誇らしい。一つも恥ずかしくはありません。妊娠の時、おなかが痛くて病院行く途中、夫は休みの日なのに事故があって、謝りながら出動。状況は理解できるのに、目から涙が止まりませんでした」「自分の仕事について感情さえも表わすことができない。私の夫は誇らしい大韓民国の海洋警察です」といった職員の家族らの思いも伝えた。
■中国、東シナ海に広げる覇権
中国が覇権を及ぼしているのは黄海だけでない。南シナ海は一触即発の状況だ。
ベトナムの報道によると、中国が石油掘削作業を行う南シナ海のパラセル(中国名・西沙)諸島付近の海域では、ベトナムの漁船1隻が、中国の漁船約40隻に囲まれた末に体当たりされ沈没。ベトナムの漁業監視隊の2隻も中国漁船から体当たりされ、船体の一部が損傷した。もはや“漁船”であるかも怪しい。もちろん、中国は、ベトナム側がぶつかってきたと批判している。
歴史問題をめぐり、中国と足並みをそろえるかのように反日的な外交姿勢を貫く韓国。会談では、笑顔で習氏と握手を交わした朴氏だったが、中国への気遣いと海洋警察の解体で、利を得るのは誰なのか。
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