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6月24日、次期首相への就任辞退を表明した文昌克氏=ソウル(共同)
【緯度経度】TVの“虚報”で韓国にまた危機 文昌克氏の首相就任辞退に既視感
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140630/frn1406301145004-n1.htm
2014.06.30 夕刊フジ
首相に指名されながら「親日的発言」を理由に辞退に追い込まれた“文昌克(ムン・チャングク)事件”には既視感がある。今回はKBSテレビの“虚報”がきっかけで朴槿恵(パク・クネ)政権は危機に陥っているが、李明博(イ・ミョンバク)・前政権も初期にMBCテレビの「韓国人は狂牛病にかかりやすい」という米国産輸入牛肉にかかわる“虚報”で政治的危機に見舞われている。韓国マスコミの“扇動的体質”とそれに動かされやすい世論を改めて実感させられる。
今回の扇動手口は、KBSが指名されたばかりの文昌克・首相候補(中央日報主筆出身)が教会の講演で「日本植民地支配や南北分断は神の意思」と語っていると伝え、彼が親日的で反民族的な人物であるかのように非難報道したのだ。
「試練と機会を与えて下さった神」と題する3年前の講演は全体で70分。「試練と苦難を機会としていかにがんばり発展したか…」と民族的な底力を強調したもので、民族的裏切りを象徴する「親日」とはむしろ逆の内容だった。
しかしKBSは非難に都合のいい文言だけを抜き出して報道した。よくある手口だが、KBSは最近の旅客船沈没事故の報道で労使対立から社長が辞任しトップがいない。今回の“虚報事件”は「社長追い出しに成功した野党系のKBS労組が勢いに乗って政権人事をぶっつぶした」という評がもっぱらだ。
面白いのは、SBSテレビも同じ映像を事前に入手していたが放送しなかったという。講演内容を詳しく検討すればニュースにはならないものだから判断は正しかった。しかしKBSが“特ダネ報道”で社会を揺るがせたためSBS内部では大いに悔しがったとか。
ところが、もう1つのMBCは逆に講演内容を「これが真実だ」とばかりに30分近くも映像で詳細に紹介し点数をかせいだ。“狂牛病虚報”の罪滅ぼし?
これで文昌克非難の世論は反転しかかったのだが、肝心の朴大統領の後押しがなく文氏はあえなく辞退となった。文氏を守り切れなかった朴大統領に保守派の間では失望が強い。
KBSは国民の聴取料で経営する公営だが、理事会決定という社長人事が政権の意向に左右されるため準国営である。KBSのトップは政権交代時の“権力人事”の一環になっていて、過去、たとえば左派の盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の場合は、左派系新聞の論説幹部を平気で社長に任命している。
韓国のマスコミ界はテレビを含め「言論界」「言論人」といわれ、昔から「論じる媒体」として主観的で「こうあるべきだ」を主張することがウリになっている。よくいえば教育的で啓蒙(けいもう)的だが、別の言葉でいえば「扇動的」でもあるということだ。
それに韓国は何事につけ集中度が高く、何でも一気にワーッとなる。旅客船沈没事故での“全国お通夜ムード”もそうだ。ネット時代で余計にそうなっている。人口5千万の国で観客動員1千万突破の映画がよくあるが、想像を絶する集中ぶりだ。それだけに「批判精神」を看板にしたマスコミの扇動はよく効く。
ただ“文昌克事件”は与野、保革、左右…など政治的立場の違いで異論が登場したが、日本非難では異論は今なおタブーだ。反日だけはいつも一色になる。最近の河野談話検証問題でも報告書内容の紹介という事実報道より、“安倍政権非難”という反日扇動一色になっている。(ソウル・黒田勝弘)
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