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北一輝ばりの「国家改造論」に走る朴槿恵の韓国/ロー・ダニエル
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140616-00010001-nipponcom-pol
nippon.com 6月16日(月)13時38分配信
旅客船「セウォル号」沈没事故で韓国社会が大パニックになる中、政治的窮地に陥っていた韓国の朴槿恵政権だが、その後持ち直し6月4日の統一地方選挙は何とか惨敗を免れた。この危機をしのいだ朴槿恵大統領が、次に打ち出したのが「国家改造論」。修羅場を乗り越え、「強い」指導者を志向しているとみられているが、果たして……。
■父から受け継ぐ国家改造思想
この分析は韓国の政治経済アナリスト、ロー・ダニエル氏が、nippon.comに公開したエッセイで示したもの。それによると、「任期5年の公務員の一人である大統領が、船の沈没事故を機に『国家改造』を標榜する有様に違和感を覚える韓国人は案外少ない。韓国の国柄なのか、『このままじゃいけない』という意識は人々の脳裏には根強い。……日帝統治の時代に早稲田に留学した韓国の文豪イ・クァンス(李光洙, 日本名・香山光郎)は1922年、当時の月刊誌『開闢』に発表した『民族改造論』の中で、『朝鮮人皆の道徳的衰退』を痛烈に弾劾した。……現職の朴大統領の父である朴正煕元大統領は李光洙と遠くない思想をもっていた。彼は1968年に『國民教育憲章』を宣布した。当時中学生だった僕は、高校を卒業するまで毎朝生徒全員が運動場に集まり、『我々は民族重興の歴史的使命をもってこの地で生まれた。先祖の輝かしい魂を今日に生き返らせ、内には自主独立の姿勢を確立し、外には人類の共栄に供する時である』と始まる憲章を暗唱させられた記憶がある。僕より2歳上の朴槿恵大統領も中高校生の時代、それを毎日暗唱したにちかいない」。
「その朴大統領が『国家改造』を掲げるのは偶然ではないかもしれない。実際に4月29日の国務会議では、『過去から続いてきた誤った行態を正し、新しい大韓民国の枠を取り直す』と言いながら『内閣全体がすべてを原点から再び〈国家改造〉をやるという姿勢から根本的対策を用意するように』指示したわけである。朴大統領が北一輝の『日本改造法案大綱』を読んだ可能性は極めて低いが、彼が叫んだ『全日本国民は心を冷やかにして天の賞罰かくのごとく異なる所以の根本より考察して、いかに大日本帝国を改造すべきかの大本を確立し、挙国一人の非議なき国論を定め』云々と実によく似たトーンが鳴り響いている」という。
■アイドル政治家から脱皮できるか
そもそも朴槿恵大統領は、韓国保守派のアイドルだった。2006年5月20日に韓国の統一地方選挙の支援遊説中に、カッターナイフ襲撃事件に遭遇し右耳下から顎にかけて傷を負いながら、選挙戦に勝ち抜いた彼女を支持者は「選挙の女王」と呼びスターに祭り上げた。政治スキャンダルがなく、「異性を知らない」、清潔な女性という彼女の人気は保守政党であるハンナラ党を立て直し、自らも大統領に当選した。しかし、社会経験も政治経験も少ない彼女の融通の利かない政治は、「不通(コミュニケーション不足)」「専横」と非難を受けることになる。その国民の不満が爆発したのが「セウォル号」事故だった。
しかし「世の中で起きたことを何から何まで手帳に書き込み、毎晩孤独の中でそれを繰り返して読み、日が明けると些細なことまで「万機親覧」する模範生少女型の政治から脱却し、遊びながら大胆に任せる度胸のある政治家への変身を国民は待ち望んでいる。その変身さえできれば、禍いを転じて福となす幸運に恵まれることになるかもしれない」という。
そして、その変身が今回の「国会改造」である。自分に批判的なジャーナリストを総理候補に指名するなど、大きな変化を予感させるものであるが、その総理候補が舌禍事件を引き起こすなど、最初から相変わらずの脇の甘さを見せてしまっている。
nippon.com yahoo別館、構成・文責=nippon.com編集部
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