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まずは「人格教育」から…セウォル号惨事を契機に動き出した大韓民国
中央日報日本語版
http://japanese.joins.com/article/722/185722.html?servcode=200§code=200&cloc=jp|main|top_news
惨事が明らかに予想される危機状況で、安山(アンサン)の檀園(ダンウォン)高校の生徒をはじめとする乗客らを見捨てて自分だけ生き延びようと逃げた船長イ・ジュンソクと船員、利益だけを追求して安全は我関せずだった清海鎮(チョンヘジン)海運と兪炳彦(ユ・ビョンオン)会長。セウォル号惨事を通じて韓国社会は基本的な倫理と道徳の崩壊を、骨身に凍みるほど思い知らされた。根本的な原因は人的な問題であり、結局は幼い頃からの人格教育をしっかり行わなければならないという社会的共感が形成された。
こうした問題意識に基づき、与野党が同意を集めて成長中心の物質的パラダイムを根本的に変えようとの趣旨で「人格教育振興法(別名『イ・ジュンソク防止法』)」制定案を26日に発議する。セウォル号惨事であらわれたイ・ジュンソク船長と兪炳彦氏一家、海洋警察や官僚マフィアなど社会の各界各層に蔓延していた不正と非良心的な行動を、人格教育によって正そうとの趣旨が盛り込まれた。一般法案としては最も多い与野党の議員100人余りが参加した。
法案を代表発議した国会の人格教育実践フォーラム鄭義和(チョン・ウィファ、セヌリ党議員)代表は「学歴や競争ばかり強調した教育から脱却して、責任・正直・配慮・疎通・孝・礼など私たちが重視すべき社会的価値を子供たちに教え、大人たちも学んでいこうという意味」と話した。
共同発議者である辛鶴用(シン・ハクヨン、新政治民主連合)国会教育文化体育観光委員長は「与野党の議員が法制定にひとつの声を挙げたことは、セウォル号惨事を韓国社会がさらに成熟させて質的に発展する契機にするという意味」と明らかにした。倫理教科などを通して形式的に行われてきた人格教育から脱却して、人格教育の主体として国家・地方自治体・学校を明示した。政府政策と予算で後押しするように義務化したのも初めてだ。
また、人格教育主導者の義務と役割も明示した。政府は人格教育振興委員会を設立して5年ごとに人格教育基本計画を立てなければならない。17の広域市・道の自治団体長と教育長は、基本計画により細部な計画をたてて実行に移さなければならない。全国で1万1000校余りの小中高校は毎年初めに人格教育計画を教育長に報告して、年末には成果を評価されることになる。教師は人格教育の研修を義務的に受けなければならず、筆答考査中心の教員採用試験を見直して、新規任用の際の性格検証を義務化した。法案は早ければ6月の臨時国会で制定されて来年から施行される予定だ。
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人格教育、言葉だけでなく実践に移すべき=韓国
中央日報日本語版
http://japanese.joins.com/article/640/176640.html?servcode=100§code=110&cloc=jp|article|related
大人は最近の子どもは性格が歪んでいると話す。正直でなく、人に配慮せず、責任感もなく、自己コントロールもできないという。中央日報が慶煕大の教授と特別取材チームを構成し、5回にわたり報道した「韓国中学生リポート」でも、中学生の人格は落第レベルであることが分かった。人格とは人間性だ。人間として備えるべき基本的な心性と行動様式のレベルだ。落第点を受けた中学生の人格レベルを見て、未来の大韓民国を担う世代に希望を持てるだろうかという心配も生じる。
しかし子どもの人格レベルが低いことを、子どものせいにすることはできない。大人が模範を示してきたかどうか、問わざるを得ない。人を踏み台にしてこそ成功するという誤った価値観、不法と不正、平気で嘘をついて良心の呵責さえも感じない道徳不感症こそ、いわゆる社会の指導層が見せた姿ではなかっただろうか。大人の誤った心性と行動様式が子どもにそのまま移植された結果が、このように低い人格レベルに表れたにすぎない。
人格は家庭と学校がうまくやろうと言って改善するものではない。人格教育は実践でなければならない。その間、子どもに良い成績ばかり強要してきた大人の世代が自ら模範を示さなければ、教育の効果も落ち、子どもは誠意と感動を感じることができない。したがって家庭から実践を始めてみるべきだ。少なくとも1週間に1回は親と子どもが夕食を一緒にするという小さな実践が必要だ。食卓を囲んだ教育を通じて、子どもの悩みを聞く疎通の努力から始めなければならない。子どもが弱者を配慮し、他人の痛みに共感できるよう、社会に奉仕する姿を見せる必要がある。
学校も詰め込み式の授業ではなく、討論やスポーツ活動、キャンプなどの体験活動プログラムで生徒が自然に社会性を学べる人格教育実践の場にならなければならない。これを通じて子どもが自然に協同と配慮を身につけられるようにしようということだ。もう学校も予算や人員不足を口実にせず、体を動かして変わる姿を見せることを期待する。
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正直さ・配慮を欠く韓国の中学生 “人格危機”
中央日報日本語版
http://japanese.joins.com/article/368/176368.html?servcode=400§code=400&cloc=jp|article|related
「友達? 母が必要ないと言っている。勉強さえすればいいと。私もそう思う。どうせ私たちを判断するのは成績だから」(ソウル中浪区A中1年女子)。
「仲間はずれにされないためには、仲間はずれをしなければいけない。自分が助かるためには、その気がなくても他の人をいじめなければいけない」(ソウル東大門区B中2年男子)
「対話の半分は汚い言葉。みんながそうだから何とも思わない。親もそうだから、俺たちに何も言えない」(ソウル江南区C中1年男子)
子どもの人格が問題だ。勉強と成績に踏みにじられ、周囲の人たちへの配慮を欠いている。スマートフォンやゲームなど刺激的な反応に慣れ、感情をコントロールする能力も足りない。多くの子どもが、いつ友達から仲間はずれにされるか分からないという恐れを抱いている。ソウル地域の中学生82人に会い、深層インタビューした結果だ。
慶煕大と中央日報は6月から3カ月間、7人の教授団(団長チョン・ジンヨン副総長・政治外交学)と中央日報の記者で特別取材チームを構成し、中学生の人格について調査した。家庭・学校を含むさまざまな空間で、優等生からいわゆる“不良少年”まで中学生が似た悩みを抱えていた。中学生は相手に配慮したり協調することに慣れていなかった。夢がなかったり、自分の進路について悩んだことがない生徒も多かった。
調査責任者のチョン・ジンヨン教授は「子どもだけの問題ではない」とし「成功のためには嘘や便法を大したことではない考える大人の世代の世相、成績に埋没した行き過ぎた競争主義教育が子どもの人格を崩壊させている」と話した。
中学生の危険な現実は数値にも表れている。人格に対する客観的な分析のため、取材チームは全国16市・道の中学生(2171人)、教師(232人)、保護者(353人)を標本調査した。正直・正義・法遵守・責任(道徳性)と共感・疎通・配慮・協調(社会性)・自己理解・自己コントロール(情緒)など10個の指標別に計30項目の質問・答弁の結果を点数化(満点100点)し、人格指数を作った。
調査の結果、正直(61.7点)が最も低かった。望むものがあればためらいなく嘘をつく一部の大人の姿がそのまま反映されているという指摘だ。配慮(63.6点)、自己コントロール(64.3点)、法遵守(68.8点)、協調(69.5点)、自己理解(69.9点)など5つの指標も70点未満で低かった。責任感(74.5点)、疎通(75点)、共感(76.4点)、正義(81.3点)の4つの指標は相対的に高かった。10個の指標の平均値は69.8点だった。
慶煕大のキム・ジュンベク教授(社会学)は「質問で人間として備えるべき基本的な人格や行為様式を尋ねれば、回答が望ましい方向に偏る」とし「この点を考慮すれば69.8は低いレベル」と話した。
大人が考える中学生の問題はさらに深刻なレベルだった。教師(50.7点)と親(60.5点)がつけた中学生の人格点数は、生徒の評価よりはるかに低かった。
ソウル蘆原区にあるオンゴク中学のチェ・ドンソン教師(女性、50)は「子どもは自分が損をすることでなければあまり関心を持たない」とし「動画やソーシャルネットワークサービス(SNS)など即時の反応に慣れているためか、人に対する尊重や配慮など深い考えが必要な行動が不足している」と述べた。中学1年の子どもがいるチェ・キョンジュさん(女性、47)は「親があらゆることを準備するので、最近の子どもは責任感が不足し、公衆道徳も落ちるようだ」と話した。
慶煕大のキム・ビョンチャン教授(教育学)は「以前にも思春期の青少年は疾風怒涛の時期を経験しながらさまよったが、最近の中学生はマスメディアの発達で社会の悪習をより早く知る」とし「正直・配慮・自己コントロールなど、特に不足している品性をまず身につける教育プログラムを準備しなければならず、大人が特にこうした部分で模範を見せる必要がある」と助言した。
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