http://www.asyura2.com/14/asia15/msg/263.html
Tweet |
セウォル号の沈没事故をきっかけに政権の支持率も低迷する朴槿恵大統領(ロイター)
ソウル市長選で与党候補・鄭夢準氏が苦戦 敗北なら朴政権「レームダック化」
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140515/frn1405151830010-n1.htm
2014.05.15 夕刊フジ
韓国の旅客船「セウォル号」沈没事故をめぐる政府対応のまずさから、朴槿恵(パク・クネ)大統領の支持率下落が止まらない。1カ月で13ポイントも急落し、15日から立候補届け出が始まった統一地方選(6月4日投開票)への影響も懸念されている。最大の注目選挙であるソウル市長選では、与党候補が野党の現職候補に大苦戦を強いられている。「朴政権のレームダック(死に体)化」を招きかねない状況だ。
与党・セヌリ党と、最大野党・新政治民主連合は全国の計17の主要市長・道知事などで、事実上の一騎打ちを展開する。この中で最も注目されるのが首都決戦だ。
「必ずソウル市を奪取する」
セヌリ党内の予備選挙で12日、ソウル市長選の候補に決まった大手財閥「現代グループ」創業家出身の鄭夢準(チョン・モンジュン)国会議員は、こう意気込んだ。
鄭氏は、日韓サッカーW杯(2002年)招致を成功させ、韓国側の組織委員長や、元国際サッカー連盟(FIFA)副会長も務めたため、日本での知名度も高い。「首都の顔、奪還」を掲げ、現職である新政治民主連合の朴元淳(パク・ウォンスン)市長に挑む。
セヌリ党にとって、統一地方選における、最大の切り札は朴大統領だった。一時は支持率70%超という人気を誇った“朴効果”で一気に勝利を勝ち取る戦略だった。
しかし、セウォル号沈没事故後、このもくろみは外れつつある。
韓国ギャラップが9日発表した世論調査では、朴氏の支持率は46%で、セウォル号事故前の4月第2週と比べると13ポイント減。セヌリ党の支持率も5ポイント減の39%だった。人命を軽視するような海洋警察の救助活動のひどさや、海運業界と官僚の癒着などが直撃した。
有権者へのアピール材料に乏しかった野党陣営としては、事故の初動対応で後れを取った政府・与党を厳しく批判し、世論を味方につける戦術に出ている。
ところが、新政治民主連合の支持率も、前月比2ポイント減の23%と、セヌリ党に16ポイントも離される体たらくなのだ。
韓国事情に詳しいジャーナリストの室谷克実氏は「リベラル色が強い新政治民主連合に対し、保守系の主要紙が『野党がセウォル号惨事を選挙に利用すれば、逆風をあびかねない』(朝鮮日報)などと批判キャンペーンを展開したことが奏功している」と分析し、続ける。
「韓国の地方選は、自治体の規模が小さくなればなるほど、セヌリ党や保守系無所属が強い。朴政権の支持率が落ちても、セヌリ党が惨敗することはないだろう」
ただ、韓国の人口の半分が暮らし、無党派層を多く抱える首都・ソウルの市長選となれば話は別だ。
韓国紙・中央日報と韓国ギャラップが5日実施した世論調査によると、鄭氏の支持率は28・9%に対し、現職の朴元淳氏は44・6%。無党派層に限ってみると、鄭氏18・2%に対し、朴元淳氏は48・1%と、2・6倍以上の大差を付けられている。
苦戦の背景には、鄭氏の身内の不祥事も影響している。セウォル号事故直後、鄭氏の次男が犠牲者家族を侮辱するような文章を「フェイスブック」に掲載したり、妻の選挙違反疑惑についてソウル警察当局が捜査に乗り出しているのだ。
このまま首都決戦で敗れれば、朴政権へのダメージも大きい。だが、韓国の選挙法では、公務員(=大統領)である朴氏は選挙支援に乗り出すことはできない。朴氏にとって地方選は“憂鬱な季節”となりそうだが、わが国にも他人事ではない。
韓国の歴代大統領は、就任当初は「対日関係の改善」に乗り出すが、任期終盤に支持率が落ちると「対日強硬姿勢」に転じて求心力回復を図ってきた。民主党政権幹部から「あの人だけは違う」と言われた李明博(イ・ミョンバク)前大統領も、退任直前の2012年8月に島根県・竹島に強行上陸した。
朴氏は就任直後から「加害者と被害者という歴史的立場は1000年の歴史が流れても変わらない」と公言していた。これでソウル市長選に敗れれば、想像もしたくないような反日外交が展開される恐れもありそうだ。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。