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日韓関係について語る東アジア文化交流協会の厳鎬烈顧問=ソウル、貝瀬秋彦撮影
韓国人9割「日韓助け合うべきだ」 「嫌韓」解くカギに
http://www.asahi.com/articles/ASG575G1HG57UHBI025.html
2014年5月9日17時33分 朝日新聞
歴史認識問題などをめぐって日韓関係が悪化するなか、日本では「嫌韓」が、韓国では「反日」が高まっているように見える。だが、韓国では歴史認識問題や領土問題を除いては、日本に対する認識、イメージは決して悪くないことが、「コリアリサーチ」が実施した世論調査結果から浮き彫りになった。
この調査を提起した東アジア文化交流協会の厳鎬烈(オム・ホヨル)顧問(68)は、日韓の国民が、政治外交的な対立と経済・文化・民間の交流を分けて考え、さらなる協力を模索するべきだと訴える。
世論調査は、長年にわたり日本語学院や日本語教材出版の事業に携わってきた厳さんが、経営判断をするにあたり、コリアリサーチに依頼した。
だが、動機はそれだけではない。
3月に日本を訪れた際に書店に「嫌韓」の本が並び、有力週刊誌までが「嫌韓特集」をしている状況を目の当たりにした。また、嫌韓を主張する日本人たちは「韓国が反日国家だから、自分たちも嫌韓でなければならない」と確信しているというような印象を受けた。こうした状況を変えていくためには、今の韓国人が日本に対してどんな認識を持っているのかを知る必要があると考えたという。
3月15日に実施した世論調査では、「韓日両国が互いに助け合い、協力し合う関係に発展していくべきだと思うか」という質問で、88・3%が「そう思う」と答え、「そう思わない」は11・2%だった。「日本が韓国にとって重要な国だと思うか」では、「重要」が76・2%に対し、「重要でない」が23・1%。「韓日の政治外交的な対立と、経済・文化・民間交流は分けて考えるべきだと思うか」との問いには、78%が「そう思う」と答え、「そう思わない」は21・1%だった。「日韓首脳会談が行われるのが適切か」では、「適切」が66・4%、「適切でない」31・8%だった。
一方、「日本に期待すること」については、80・8%が「歴史問題と領土問題解決のための納得の行く努力」を挙げた。このうち、日本が納得の行く努力をするなら「日本に好意を持つようになる」と答えた人は81・4%に上った。
厳さんは、調査結果からみる韓国国民の認識について、「歴史認識や領土問題を除けば、日本への認識は悪い状況ではなかった。領土問題や歴史問題は日本側の誠実な努力を通じて改善されなければならないが、そのために韓日の交流が全面的に停滞してしまっては、韓国にとってもプラスにならないと考えている」と分析する。
一方で厳さんは、日本社会の中の「嫌韓」はかなり深刻だと感じている。その原因が「韓国人が反日だから」と思い込んでいることにあるとすれば、「今回の調査結果を示して、韓国人がみんな反日的だという誤解を解きたい。この結果を見れば、嫌韓の人たちの気持ちも変わるのではないか」と語る。
歴史認識問題や領土問題など、日韓の間に横たわる懸案はどれも、短期間で解決できるような問題ではない。今後も葛藤が繰り返されるのは必至だが、「政治的なものは政治レベルで解決すべきで、そのことで双方の国民が対立してしまってはいけない」というのが厳さんの思いだ。
日本社会の嫌韓がさらに進めば、いずれ、韓国人たちも「嫌日」になり、日韓関係は負のスパイラルを描いていく懸念がある。厳さんは「互いに嫌韓、嫌日になってどんな利益があるのか。来年は国交正常化50周年でもある。そこに向けて国民同士がどう協力し合い、乗りきっていけるか。それができなければ、両国民が努力を重ねて築いてきた親善が崩れてしまう」と訴える。(ソウル=貝瀬秋彦)
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