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韓国高速鉄道「KTX」は安全なのか
韓国、偽造部品だらけの高速鉄道「他人の安全よりわが利得」 室谷克実氏が考察
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140508/frn1405081140001-n1.htm
2014.05.08 夕刊フジ
韓国・珍島(チンド)沖での旅客船「セウォル号」沈没事故の救出作業が続くなか、ソウルで2日、地下鉄追突事故が発生した。韓国の一部メディアは、地下鉄事故と、同国が誇る高速鉄道(KTX)の列車ブレーキ納品不正との関係を報じた。ジャーナリストの室谷克実氏が考察した。
ソウルの地下鉄追突事故は死者が出なかったことが、せめてもの救いだ。しかし、地下鉄事故に関連して、どうにも気になるニュースを思い出した。
韓国高速鉄道(KTX)のブレーキ系統に使う部品に、大量の不良品が納入されていたというニュースだ(韓国日報、2013年10月15日)。
通関書類や、検査機関の認証書を偽造して、基準に達しない韓国製部品を「フランス製純正部品」と偽り、韓国鉄道公社に納入していた。もちろん、公社の側にも、ワイロをもらって偽造部品であることを知りながら納品を認めていた幹部がいた。
構図は、同国の原子力発電所への偽造部品納入汚職とまったく同じだ。
KTXブレーキ系統への偽造部品は、29種1万7000個に及ぶ。しかも、部品台帳がしっかり記載されていないため、どの車両のどこに偽造部品が使われているのか、把握できないというのだった(原発の場合も、部品台帳の記載不備があった)。
それでも、「13年11月1日から、フランスの専門家が参加して点検する」と記事にはあった。それで、すっかり安心、このニュース自体を忘れていたのだが、今回の地下鉄追突事故に関して、中央日報系のテレビ局JTBCはこう報じた。
「列車ブレーキ納品不正を捜査中の検察が『地下鉄にも性能が基準に達していないブレーキが納品された』という陳述を確保しました。今回の地下鉄2号線の追突が不良ブレーキのせいかもしれないということです」
「現在、国内の列車のブレーキメーカーは全部で10社。このうち4社が数十万個の不良ブレーキ(部品)を売却しました。しかし、検察は問題のブレーキが複雑な流通経路で販売されたため、どの列車に装着されたのか、正確には把握できていないことが分かりました。今後の事故を防ぐためにも、政府が不良ブレーキの回収に直接乗り出すべきだという指摘が出ています」
本当にフランスの専門家が参加して点検したのだろうか。「29種1万7000個」がいつのまにか「4社数十万個」に拡大してしまった。
規格に未達の部品だからといって、ブレーキが利かないわけではない。そこで賄賂をもらって、明るく「ケンチャナヨ」(=不正を容認する言葉、まあいい)となったのだろう。
旅客船沈没事故は韓国社会全般の「安全意識の低さ」を浮き彫りにした。が、その背後には、お決まりのように汚職がある。他人の安全より、わが利得−「滅公奉私」と呼ぶべき伝統的宿痾(しゅくあ)だ。
KTXや原発で事故が起きないよう祈るしかない。
■室谷克実(むろたに・かつみ) 1949年、東京都生まれ。慶応大学法学部卒。時事通信入社、政治部記者、ソウル特派員、「時事解説」編集長、外交知識普及会常務理事などを経て、評論活動に。主な著書に「韓国人の経済学」(ダイヤモンド社)、「日韓がタブーにする半島の歴史」(新潮新書)、「悪韓論」(同)などがある。
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