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総辞職目前 韓国沈没事故で明るみ“天下りマフィア”の不正
http://gendai.net/articles/view/newsx/149769
2014年4月25日 日刊ゲンダイ
「この野郎!」の怒号に包まれた/(C)AP
「セキヤ!!」
沈没事故直後、珍島の体育館を訪れた朴槿恵大統領に向かって乗客の家族がこう叫んでいた。「セキヤ」とは韓国語で「この野郎!」という意味である。
家族らが朴大統領に怒声を浴びせる背景には、事故対応をめぐる行政への強い不信感がある。
海洋警察幹部が「80人助かっただけでもよかった」と発言して職責を剥奪されたのがいい例だが、ほかにも沈没の最中に船内の高校生が「助けて」と携帯電話をかけたにもかかわらず放置していた珍島管制センターや済州島コントロールセンター、海洋警察などの怠慢が続々と判明している。
■癒着で安全軽視
特に現地で問題視されているのは船舶業界と政府機関との癒着だ。海洋水産部(日本の省庁に相当)から船会社に天下りしている官僚は、事故を機に「マフィア」と呼ばれるようになった。安全運航を監督する「海運組合」の理事長は歴代12人のうち10人が海洋水産部の天下りで、安全管理や欠陥に目をつぶっていたと報じられている。
船舶の等級を審査する団体も80年代から海洋水産部OBが理事長ポストを独占している。セウォル号は2月にこの審査機関の検査を通過したが、その後も数時間の漂流や、遅延が判明。乗務員たちは「安全運航には根本的に問題があった」と証言している。今回の事故で、46個の救命道具のうち、正常に働いたのは1個だけだったが、2月の審査では「44個が正常に稼働している」と“お墨付き”を与えられていた。
こうした不正は港湾庁や海洋警察などが黙認しなければ不可能で、「セキヤ」の怒号にショックを受けた朴大統領は「担当部署の責任者を処罰するだけでは済まない問題」と明言。近く「内閣総辞職」を断行するのではないかとささやかれている。タイミングは、米オバマ大統領が訪韓した直後の4月末から5月初旬とみられている。
■船長は留置場で悠々
政府高官のピリピリムードを尻目に、逮捕された船長たちはノンキなものだ。朝鮮日報電子版によると、収容先の木浦海洋警察署の留置場で出された3度の食事を残さず平らげているという。
1食3000ウォン(300円)ほどの食事だが、留置された当初から船長らの食欲は旺盛だ。留置場内にあるテレビでドラマを楽しんでおり、看守の話によると、「罪悪感を感じているようには見えない」という。
(珍島発・日刊ゲンダイ本紙特派ジャーナリスト太刀川正樹)
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