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朴政権、再浮上は首脳会談のオバマ氏頼み 客船沈没で揺らぐ支持
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140424/frn1404241334006-n1.htm
2014.04.24 夕刊フジ
【ソウル=名村隆寛】オバマ米大統領が25日、日本に続き韓国を公式訪問する。政権発足以来、初めてソウルに米大統領を迎える朴槿恵大統領だが、米韓首脳会談を前に、旅客船沈没という予想外の大事故が起きてしまった。事故への対応に追われ、朴政権は手いっぱいの状態だ。しかも沈没事故では政府関係者の不適切な言動や事故状況の把握をめぐる不手際が相次ぎ、6割を維持してきた朴氏の支持率を揺るがしている。朴氏としては、米韓首脳会談を機に国民の信頼を回復したいところだ。
オバマ大統領はアジア歴訪を前に、ワシントンから沈没事故への見舞いメッセージを韓国に伝えた。訪韓時の第一声も「お悔やみ」となることが予想される。
沈没事故の捜索では在韓米軍も機材などで協力しており、首脳会談では米韓の緊密な協力が強調されるもよう。また、過去の会談同様、主要議題は、核実験の兆候が見られる北朝鮮情勢となる見通しだ。
米韓の同盟強化や北朝鮮問題への共同対処が確認されれば、韓国にとり会談は本来「成功」となるところだが、今回は状況が違う。
302人もの死者、行方不明者を出した旅客船沈没事故の直後であることに加え、オバマ氏訪韓は、訪日に続くものだ。
米国側は当初、北東アジアでは日本だけを訪問する予定でオバマ氏のスケジュールを組んでいた。
ところが、安倍晋三首相の靖国神社参拝や竹島問題などで悪化した日韓関係を背景に韓国の外交当局は日本に対抗、割って入る形で訪韓を米側に要請し続け、米国側が訪韓を受け入れた。こうした経緯もあるだけに、首脳会談は米韓双方にとって有益だったと印象付ける必要がある。
ただ、オバマ氏の訪韓は1泊2日で、実質的には丸1日と滞在時間は日本よりも短い。この条件で、懸案を進展させるのは困難なうえ、日韓和解を促すオバマ大統領に日本批判を訴えることもできない。
このため、「オバマ氏から厚く信頼されている女性大統領」という肯定的なイメージを与えられるようなパフォーマンスができるかどうかがカギとなりそうだ。
韓国国民の目は現在、沈没事故に集中しているため、首都でのオバマ氏への歓迎ムードも盛り上がりを見せていない。
“オバマ氏頼み”となるかもしれない首脳会談を機に、朴政権としては批判的な世論を少しでも収めたいところだ。
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