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「セウォル」号沈没事故 死者が128人に 事故の3大原因を分析
2014年04月23日13:22
韓国・珍島沖の客船「セウォル」号沈没事故は22日に発生から7日目を迎え、海軍艦艇32隻や民間漁船など船舶212隻をはじめ、航空機34機、ダイバーなどの救助隊員550人余りを投入して、行方不明者の捜索が実施された。人民日報が報じた。
韓国放送公社(KBS)の報道によると、23日早朝の時点で、同事故による死者は128人、行方不明者は174人となっている。死者には2人の中国籍の乗客が含まれている。
韓国・聯合ニュースは、事故の原因として、まず、定刻通りに目的地に入港するために同船が高速運転していたことを挙げている。「セウォル」号は16日午前7時28分から8時まで、最高速度である21ノット(時速39キロ)で走行し、方向転換をする際にも19ノット(時速35キロ)出ていたことが分かっている。
また、操縦にも問題があったと見られており、事故当時に船を操縦していた三等航海士のパクさん(25、女性)は、当時の状況について、「私が失敗した部分もあるが、いつもより随分速くかじが回った」と語っている。韓国海洋水産省による船舶自動識別装置の発信データ分析によると、「セウォル」号は同日午前8時49分37秒から同56秒にかけ、右に45度旋回していた。また、「セウォル」号の運航会社が今月1日に作成した修理に関する文書の中に、「操舵装置に異常がある」との記述があったことが分かっている。一方、修理の有無や結果についてはまだ分かっていない。
3つ目に、 船体の過度の改造が事故の原因になったと見られている。「セウォル」号が日本で新造されたのは1994年で、当時、総トン数は5997トンだったが、韓国に売却されてから改造が行われ、今回の事故後に明らかになった総トン数は6825トンだった。定員数も、日本国内で運航されていた当時の804人から921人に増やされていた。また、改造により、重心が上側に移動したことに伴い、復原力低下につながったと見られている。さらに事故当時、「セウォル」号には、987トンの貨物積載制限の3倍以上に当たる3608トンの貨物が積載されていた。それらの貨物はきちんと固定されていなかったとの疑惑も出ており、急旋回した際に貨物が荷崩れを起こし、船体が傾斜し復元不能になったと見られている。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年4月23日
http://j.people.com.cn/94475/8607205.html
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「セウォル」号沈没事故 指示無視の学生が助かり従った学生が犠牲に
2014年04月23日13:28
16日に発生した韓国・珍島沖の客船「セウォル」号沈没事故の行方不明者の家族や韓国の国民には、事件の残酷な実態が突きつけられている。「セウォル」号がバランスを失い大きく傾いた後、船上にいた300人以上の学生のほとんどが、その場での待機を求める船内放送に従ったために、沈没した船に閉じ込められてしまったのだ。一方、指示を無視した学生は救出される結果となった。新華網が報じた。
事故後、韓国メディアは、「親はどのように子供に教えればいいのか?これからも、年上の人や権威に対しては絶対に従うようにと教えるべきか?それとも、自分の判断で行動するようにと教えるべきか?」と困惑する報道をしている。
韓国紙「中央日報」の22日の報道によると、事故後、救助に駆け付けた船舶の船員達は、「「セウォル」号が沈没する前に、数隻の船舶が現場に到着し、救助の準備を整えていた。しかし、船から逃げようとする乗客の姿はほとんどなかった」と振り返っている。
「「セウォル」号」沈没当時に現場に出動したタンカー「デュラエース」のムン・イエシク船長は、「様子がおかしかった。船が45度以上も傾き、回復不能な状態だったが、海に飛び込んだ人はいなかった。珍島海上交通管制センター(VTS)の連絡を受け、我々をはじめ、いくつかの船が周囲ですぐに救助する態勢を整えていた」とし、「誰でも船から脱出すれば救助できる状況だったが、船の外に出てこないのでもどかしさを感じた」と語っている。
救助された乗客が韓国のインターネット上に投稿した、事故当時の動画を見ると、「「セウォル」号」が大きく傾いているにもかかわらず、学生らが、宿泊していた4階の客室内に静かにとどまっている様子を捉えている。同動画には、その場で動かず待つようにとする、船内放送も記録されている。
今回の事故で、ほとんどの乗客が船側の指示に従っていたことは、西洋諸国の多くのメディアも報道している。例えばロイター通信は、「年功序列、長幼の序を重んじる韓国社会では、上の者や権威に対する疑問を抱いたり、反論したりすることはない。多くの乗客が船側に完全に従い、逃げるチャンスを逸した可能性がある」と伝えた。
調査では、事故発生後、イ・ジュンソク船長は、乗客に救命胴衣の着用を求めたものの、その場で動かず待つように指示。それから30分後、ようやく逃げるよう求めたことが分かっている。そして、イ船長本人はというと、真っ先に船外に出て、救助された。この船長の行動に対して、非難の声が高まっている。
中には、船長が何の指示も出していなければ、安全に関するガイドに欠けることにはなるが、それでも、船内に閉じ込められたまま犠牲になる学生は少なかったのではとの声さえある。
韓国中央大学の申光永・社会学教授は、「乗客の多くが成人であれば、状況は異なっていただろう。乗客の多くが学生だったため、大人の指示に従った。最終的な犠牲者の数は、大幅に増加するだろう」と指摘している。
「中央日報」の報道によると、助かった乗客の多くが、船内放送が聞こえなかったか、無視したために、救助された。中には、規則に反して甲板上でタバコを吸っていたため、助かった学生もいたという。一方、船内放送の指示に従ったほとんどの学生は、沈没した客室に閉じ込められ、今なお行方不明となっている。
この残酷な現実を前に、子供を持つ韓国の大人達は、「事故の教訓を子供にどのように教えれば良いのか」と困惑している。
中学生の子供を持つ、ある女性(42)は「中央日報」の取材に対して、「指示に従わなかった学生が助かったのに、従った学生は犠牲になってしまった。他の保護者とこの話になると、私はいつも『知らない人や先生を信じてはいけないと子供に教えなければならないのかしら』と言っている」と語った。
また、別の女性(32)も、「「セウォル」号の船長や他の一部の船員が学生に、その場で動かず待つように指示しておきながら、自分たちは真っ先に船外に出て、救助された。子供達は、どうして大人を信じられるというのか。緊急事態に直面した時は、大人の指示に従うようにと、これからも子供に教えるべきなのか、それとも、現場からすぐに逃げるように教えるべきなのか、分からない」と、戸惑いを隠さない。
それでも、一部の専門家は、「この事件を理由に、権威者の指示全てを否定してはならない」との見方を示している。
韓国の光雲大学の李文和・建築工学教授は、「先進国において、緊急事態時に最も重要なのは、権威者の指示に従うこと」としながらも、「確かに、正確な指導と、関連の研修を行い、権威ある人が間違った指示を出すことがないようにすることが必要」との見方を示している。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年4月23日
http://j.people.com.cn/94475/8607233.html
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