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韓国・珍島を訪れた李柱栄海洋水産相(中央)は、怒った行方不明者の家族にもみくちゃにされた=20日(ロイター)
韓国船沈没事故、各紙が朴槿恵政権を激烈に批判 お粗末な対応に怒り爆発
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140421/frn1404211820009-n1.htm
2014.04.21 夕刊フジ
300人を超す死者・行方不明者を出した韓国・珍島(チンド)沖の旅客船「セウォル号」の沈没事故が朴槿恵(パク・クネ)政権を激しく揺さぶっている。日を追うごとに死者が増える後手後手の対応と危機管理の甘さに国内のいらだちはピークに達し、韓国各紙も「三流国家」「じたばた政府」と猛烈に批判し始めた。60%台の高い支持率を維持してきた朴政権だが、この事故が歴史的評価を決めかねない重大な局面になりつつある。
事故発生から21日で6日目を迎えた。船体は完全に水没し、引き揚げ作業にも着手できない状況が続いている。
韓国海洋警察などは20日夜から21日朝にかけて夜通し捜索を続け、船内や海上から計6人の遺体を収容。死者は64人、行方不明者は238人となった。21日朝までに生存者は見つかっていない。決死の救助にあたっていた海軍兵士1人が死亡するなど二次災害も起きた。
大規模事故を前に慌てるだけでほとんど機能しない現政権に、韓国各紙はそろって批判を開始した。
「韓国は『三流国家』だった」「国民が不信の烙印を押した“じたばた”政府」などの見出しを掲げた記事を相次いで掲載。朝鮮日報は「国民は政府関係者の事故対応能力がいかに低レベルかを改めて知った」などとし、朴政権が日本の総務省に近い役割とされる「行政安全省」を、国民の安全が最優先との方針から「安全行政省」に変更したにもかかわらず、「このざまだ」と批判した。
あろうことか、その安全行政省の宋英鉄監査官(局長級)が20日、行方不明者の家族が集まる珍島の対策室前で記念撮影をしようとし、家族の猛抗議を受けた。
宋氏は李柱栄海洋水産相に同行していたとみられ、家族は「私たちは毎日苦しみ抜いているのに、これが記念することか」と李氏の一行に詰め寄った。李氏が「私が代わりに謝罪する」と語ったものの、もみくちゃに。同省は宋氏を即刻更迭した。
また、政府に不信感を募らせる家族らの一部は「朴槿恵大統領の責任を問う」として、抗議のためソウルの大統領府(青瓦台)を目指し、道路上で警察と対峙。騒動を収束するため鄭●(=火へんに共)原首相が現場に向かい、「これまで出たすべての(捜索)方法を検討して用いる」と述べたが、家族らから「すべて嘘だ」「同じことばかり繰り返している」とののしられた。
一刻を争うのに手をこまねいて死者を増やす−。惨事を目の当たりにした有識者らは過去のある事件との共通点を指摘しだした。
まず2003年2月に起きた韓国・大邱(テグ)市の地下鉄放火事件だ。韓国事情に詳しいノンフィクションライターの高月靖氏は「車内に煙が充満していく間も『席を離れないでください』の案内放送が流れた末、運転士はドアの閉まった車両に乗客を残したまま真っ先に避難。行きあたりばったりな対応がいくつも重なり、192人もの死者を出す大惨事につながった。今回の事故と構図は、まったく同じだ」と説明する。
船の事故では、300人前後の犠牲者を出す旅客船沈没事故が2度起きている。過去最悪は、326人が亡くなった1970年のナミョン号沈没事件。乗客定員を36人もオーバーし、貨物も100トンの過積載という明らかな人災だった。
93年には、西海ペリー号沈没事件で292人が命を落とした。
「ペリー号も、悪天候のなか定員を141人上回る乗客を乗せて出港を強行。運航の不注意も重なって起こった。後の調査で、事前の安全手続きを無視し、旅客船の防水区域が規定を満たしていなかったことも明らかになっている」(高月氏)
今回の事故でも、急旋回という操作ミスや、海運会社が加えた船体改造の影響などが指摘されている。こうした事態が明らかになるにつれ、93年の事故当時を知る関係者は「ペリー号の悪夢が繰り返されるのか」と焦りをにじませた。
日韓をフェリーで行き来する貿易商の男性は、「そもそも、韓国の客船は安全意識が薄い」と語り、こう振り返る。
「日本と韓国を結ぶ航路のフェリーに乗っても、どこに救命胴衣やボートがあるとか、そういう説明もない。各部屋には救命胴衣の設置があるが、鍵がかかっていた。船員も韓国人ではなく、ロシア人やフィリピン人の場合が多いため、意思の疎通が難しい。避難通路の指定もなく、日本の中古船の場合は、日本語での表示板が残っていたりと、言葉の壁が緊急時に不幸を招く可能性がある。15年ぐらい前は航海中に一度は救命胴衣を着けて乗客に避難訓練が実施されたが、最近はめっきりなくなっている」
韓国では大規模災害時の対応や処理などにあたって、時の政権が直接、世論の批判にさらされることが多い。1990年代に大統領を務めた金泳三氏は、500人以上が死亡したソウル市内の百貨店崩壊事故など在任中に相次いだ大事故の記憶と結びつけられ、韓国民の間での人気は今も低いままとされる。
朴政権に深刻な打撃が及びそうだ。
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