http://www.asyura2.com/13/warb12/msg/838.html
Tweet |
【ドネツク(ウクライナ東部)真野森作】ウクライナ東部のドネツク、ルガンスク両州で親ロシア派活動家が11日、州の独立の是非を問う住民投票を実施する。親露派で組織する「ドネツク人民共和国」のリャギン中央選管委員長が10日、ドネツク市で記者会見し、「投票率は7割を超えるだろう」と自信を見せた。結果は12日未明に判明するという。
リャギン委員長によると、投票用紙はドネツク州内で約320万枚用意し、1528選挙区ごとに投票と集計を管理する。暫定政権の強制排除作戦が続く北部スラビャンスクや南部マリウポリでも実施すると強調した。暫定政権による措置で選挙人名簿を閲覧できないため、2012年の最高会議(国会)議員選挙の名簿を基にするという。投票用紙にはロシア語とウクライナ語で記載した。
また、ロシアのプーチン大統領による投票延期の呼びかけに応じなかった点については「延期すれば住民の信用を失う」と説明した。独立を問う住民投票の後、ロシア編入を問う2回目の投票が行われるとの情報もあったが、「2回目はない」と否定した。一方で、「秋には地元の議会や首長の選挙を予定している」と説明した。
会見は州庁舎内で開かれ、各国の記者やカメラマン約50人が参加した。リャギン委員長はネクタイ姿で、「ドネツク人民共和国中央選管」と書かれた背景板も用意し、「開かれた合法的な投票」とのイメージをアピールした。「現在、ウクライナに合法的な政府は存在しない。国際基準にのっとった我々の住民投票が事態のエスカレートを避ける唯一の手段だ」と正当化した。
ただ、ウクライナ南部クリミア半島での住民投票の際とは異なり、ロシアを含む海外からの選挙監視団は来ないと認めた。州庁舎付近のバリケードが強化され、付近での写真撮影を禁止するなど緊張感が漂っている。9日夜にはドネツクで赤十字関係者数人が武装勢力に拘束されたが、その後に全員が解放された。AFP通信によると、親露派武装勢力のスポークスマンは「スパイの疑いがあった」と拘束の理由を説明しているという。
投票の正当性には地元でも疑問の声がある。両州はロシア語を母語とする住民の割合は約7割だが、ロシア系住民の割合は約4割にとどまる。これまで中立的な立場をとってきたルキヤンチェンコ・ドネツク市長は7日の記者会見で「住民からは連邦制を求める声が出ており、独立を求める声はない」と指摘した。地元記者によると、治安の悪化で州内から避難した反ロシア派の住民も多いという。
タクシー運転手の30代男性は「高齢者はロシアと一緒だったソ連時代への郷愁を抱き、ロシアに編入されれば年金が上がると考えている人もいる。だが、若い世代の考えは割れている」と話した。親露派は25日の大統領選は「州内では行われない」としているが、ドネツク市内には大統領選候補者の巨大な看板が多くあり、住民投票をアピールする看板を数で圧倒していた。
http://mainichi.jp/shimen/news/20140511ddm007030055000c.html
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。