http://www.asyura2.com/13/warb12/msg/798.html
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オデッサでネオナチが住民を焼き殺した行為はウクライナのファシストが43年に行った虐殺と酷似
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201405040000/
2014.05.04 櫻井ジャーナル
オデッサで反クーデター派の住民約40名が焼き殺された。その様子がYouTubeで流れている。「西側」のメディアは親ロシア派と親ウクライナ派が衝突、建物に火がついて死傷者が出たと伝えてネオ・ナチの存在を隠しているが、実際は右派セクターを中心とするクーデター派が広場でテントを張っていた反クーデター派を襲い、テントに火をつけるところから始まる。
この襲撃を受け、子どもや女性は近くの労働組合会館へ逃げ込むのだが、その建物に襲撃グループは火炎瓶を投げつけて炎上させ、逃げ道を塞いだという。襲撃グループのメンバーが建物に向かって銃を撃つ光景も撮影されている。
クーデター政権の内務省は当初、反クーデター派が自分たちで火をつけたと主張していたが、映像がインターネットで流れ、メディアのコントロールだけでは事実を隠せないと思ったのか、アルセニー・ヤツェニュク首相代行は治安当局に責任を転嫁している。
http://www.bbc.com/news/world-europe-27274028
こうした展開にドイツ国内でも危機感を抱く人が増え始めたのか、ビルト紙日曜版はキエフの暫定政権にアドバイスするため、CIAやFBIの専門家数十名を送り込んでいると報道している。
http://www.bbc.com/news/world-europe-27274028
今回の東部や南部での掃討作戦に直接加わっているわけではないというが、アメリカ政府の命令、あるいは承認を受けて軍や治安機関が動いたことは間違いないだろう。4月12日にジョン・ブレナンCIA長官がキエフを極秘訪問した2日後にアレクサンドル・トゥルチノフ大統領代行が東部や南部の制圧作戦を承認、22日にはジョー・バイデン米副大統領がキエフを訪問、その直後から軍事力の行使へ急速に傾斜し、IMFの融資が決まった。
ウクライナ東部では掃討部隊の内部で英語が飛び交っているとも言われ、アメリカの傭兵が参加していても不思議ではない。今年1月にはシリアで戦っていた戦闘員約350名がウクライナへ移動、アメリカの傭兵会社、アカデミ(旧社名はブラックウォーター)系列のグレイストーンに所属している戦闘員(特殊部隊員)が数百名の単位で入国、その一部はオデッサへ入ったと言われているのだ。
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2576490/Are-Blackwater-active-Ukraine-Videos-spark-talk-U-S-mercenary-outfit-deployed-Donetsk.html
今回の出来事を見たロシア、ウクライナ、ベラルーシの少なからぬ人びとは1943年3月22日の虐殺を思い出しているようだ。この日、ミンスクのハティニ村で村民149名が焼き殺されたのである。実行者はドイツの第118補助警察大隊。1942年にウクライナ西部のファシストを中心に編成された部隊だ。
ドイツに占領されていた3年間にベラルーシでは約200万人以上が殺されたと言われているが、その中でもハティニ村のケースはウクライナのファシストの残虐さを象徴する出来事として語り継がれている。それと似たことをキエフの暫定政権が送り込んだネオ・ナチが行ったわけであり、その影響は今後、出てくるだろう。
こうしたネオ・ナチの台頭を懸念する声はイスラエルでも出ている。ネオ・ナチを使っているのは親イスラエル派(シオニスト)のネオコンだが、ユダヤ人は心中穏やかではないようだ。
http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/177113#.U2Z5s_l_t8G
シオニストとユダヤ人との間の亀裂が大きくなる可能性も出てきた。
ネオコンをはじめとする「西側」の支配層がキエフでクーデターを実行した際、ネオ・ナチが中心的な役割を演じたことは明白だった。市街を火と血の海にした狙撃についてエストニアのウルマス・パエト外相はEUのキャサリン・アシュトン外務安全保障政策上級代表(外交部門の責任者)に対し、責任は「西側」が支援している勢力にあると2月26日に報告している:
「全ての証拠が示していることは、スナイパーに殺された人びと、つまり警官や街に出ていた人たち双方、そうした人びとを同じスナイパーが殺している。同じ筆跡、同じ銃弾。実際に何が起こったかを新連合(暫定政権)が調査したがらないほど、本当に当惑させるものだ。スナイパーの背後にいるのはヤヌコビッチでなく、新連合の誰かだというきわめて強い理解がある。」「新連合はもはや信用できない。」
遅くともこの段階でアシュトンも実態を知ったはずだが、「議会を機能させなければならない」と応じてネオ・ナチを守り、その後もEUはアメリカと同じようにクーデターを支持しているわけだ。
クーデターの前までウクライナの治安機関SBUの長官だったアレクサンドル・ヤキメンコは、狙撃などクーデター派の軍事行動を指揮していた人物としてアンドレイ・パルビーの名前を挙げ、アメリカの特殊部隊と接触しているともしていた。パルビーは1991年にネオ・ナチの「ウクライナ社会ナショナル党(後のスボボダ)」を創設したひとりで、現在、国防省や軍を統括する国家安全保障国防会議の議長に就任している。
こうした事実が明らかになっているにもかかわらず、「西側」のメディア、「リベラル派」、「革新」勢力はネオ・ナチを「民主化勢力」であるかのように表現してきた。アメリカの支配層に背きたくないという心理が働いていると思われても仕方がないだろう。つまり、「西側」支配層の「秩序」からはみ出すことなく「リベラル」、あるいは「革新」を演じるためには、ネオ・ナチを「民主化勢力」だと言い張らなければならない。
そう言えば、ウィリアム・シェークスピアの書いた『マクベス』の中でマクベス夫人はマクベスについて次のように言っている:
「欲しくてたまらないものでも、汚れない手で掴みたい。汚いことはしないで、ごまかして手に入れたい。」(ウィリアム・シェークスピア作、木下順二訳『マクベス』岩波文庫、1997年)
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