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【マリウポリ(ウクライナ南東部)坂口裕彦】ウクライナ南東部マリウポリに派遣された内務省部隊が16日夜、親ロシア派住民の武装集団と交戦した。ウクライナ内務省によると、住民3人が死亡、部隊側に死者はなかった。負傷者は13人で住民63人が逮捕された。
現場のマリウポリに17日、毎日新聞記者が入った。現場では火炎瓶や弾丸が生々しく残り、交戦の激しさをうかがわせた。一夜明けた現場では、ライフル銃を手にしたウクライナ軍兵士たちが不安げな表情で警備を続けていた。
窓ガラスに数々の弾痕が残るトラックが無造作に放置されている。隣の小屋の中では、焼け焦げた火炎瓶が散乱している。警察が現場検証を続ける様子を、近くの住民が遠巻きに見守っていた。
複数の住民らによると、事件が起きた16日夜の様子はこうだ。当初、一般市民約200人によるデモが、部隊施設の目の前で行われていた。その最中の午後8時20分ごろ、突然、黒い覆面姿の武装勢力が現れ、施設内に乱入しようとしたという。阻止しようとしたウクライナ軍兵士は当初、空砲で威嚇したり、トラックをバリケード代わりにしたりしていたが、戦闘に発展したという。
現場のウクライナ軍幹部は「覆面姿の男2人が死亡したが、こちら側には被害は出ていない。なぜ戦闘が発生したかはわからない」と語った。
近隣の人々が「なぜこんなことになるんだ」と詰め寄ってくる。抗議活動に加わっていた年金生活者のルボフさん(63)は「私はウクライナ政府側の人間の仕業だと思っている」と憤りを隠さなかった。ロシア系住民のウクライナ新政府への根強い不信をうかがわせた。
州都ドネツクからマリウポリまでは南へ約130キロ。小麦畑の緑と黒土が映える平原の一本道を車でひた走った。16日に訪れたドネツク州北部のクラマトルスクやスラビャンスクでは、たびたび、親露派の検問所に引っかかった。マリウポリ市街地に入るまでは一つもない。その代わり、ウクライナ軍の姿も確認できなかった。
約1週間前に親露派に占拠されたマリウポリ市庁舎への立ち入りも許可された。土のうやタイヤ、鉄条網で何重にもバリケードが築かれ、黒と青と赤を基調にした「ドネツク共和国政府」の旗が掲げられている。市街地は平穏で、ウクライナ軍が親露派排除に積極的に乗り出している様子は確認できない。
「僕の姿を撮りたいのかい」。市庁舎で木の棒を手に歩み寄ってきた、まだ10代としか思えない覆面姿の少年はどこか誇らしげだった。
http://mainichi.jp/select/news/20140418k0000m030091000c.html
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