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ウクライナ東部の各地では警察署や治安機関などが正体不明の武装部隊の襲撃を受け占拠される事態が相次いでいる。この武装部隊は全員が覆面をしており、よく訓練されていて組織立った行動が見られる。占拠した武装部隊は署内にある武器など100丁以上を親ロシア派住民に配布して武装させている。武装部隊はロシアの治安機関と同じ迷彩服を着用しているという情報もある。
クリミアにロシア軍が進出し、このロシア軍の武力による威嚇のもとでクリミアのロシアへの編入を決める住民投票が行なわれた。このような武力による威嚇を背景とした住民投票に正当性を認めることはできない。国連総会において圧倒的多数でクリミアのロシア編入の無効が決議されたのは当然のことである。反対したのはロシア・中国・北朝鮮など十数カ国しかなかった。この結果はクリミアのロシア編入の異常性をよく表している。
ロシア軍はウクライナ東部の国境近くに装甲車両百数十台を集結させている。ウクライナ東部で事が起きたらいつでもウクライナ領内に侵攻できる体制を整えているのだ。ウクライナ東部での武装蜂起は、何の弾圧もない中で起きている。自衛のために立ち上がったのではない。そこにどんな正義があるというのか。これまで武装蜂起は世界中であったが、その多くは体制側からの血の弾圧に対抗する形で起きている。そこにはそうしなければ自らの身を守れないだけの理由があり、誰もそれを非難することはできない。しかし、今ウクライナで起きていることはそうではない。住民の4割を占めるロシア系住民の中から過激な一部住民がウクライナからの独立を主張して自分勝手に武装したのだ。
今起きているのはロシア帝国主義の策動である。ウクライナ当局は占拠した武装組織を排除したいのだが、ロシア軍の侵攻を恐れて本格的な排除に踏み出せないでいる。ロシア外相は先日、ウクライナ領に進攻する意図はないと語ったが、それならなぜウクライナ東部の国境近くに大部隊を集結させたままにしているのか。ロシア外相の発言はまったく信用できない。
米帝国主義はイラクが大量破壊兵器を保有しているとでっち上げて卑劣にもイラクに侵攻した。今、ロシア帝国主義は親ロシア派住民(実際には勝手に武装して庁舎を占拠している者たち)の「保護」を名目としてウクライナに侵攻する準備を整えている。
米帝国主義に反対すると同様に、ロシア帝国主義にも反対しなければならない。ロシアは今では新自由主義の資本主義国である。そして領土拡張の野望を抱いている帝国主義国家である。この期に及んでロシア帝国主義を擁護する者は、米帝国主義は批判するがロシア帝国主義は擁護するというダブルスタンダードだとの批判を甘んじて受けなければならない。
米国もロシアも帝国主義国家である点では同じ穴のムジナである。
米国は悪でロシアは善だとする「陣営主義者」は恥を知れ。
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