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かなり危ない北の金正恩第1書記(ロイター)
【世界を斬る】迫る朝鮮半島有事 沖縄の米海兵隊の即応能力には翳り
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140408/dms1404081741007-n1.htm
2014.04.09 夕刊フジ
オバマ大統領が今月下旬、日本、韓国などを訪れる。このアジア訪問を控え、オバマ政権に強い影響力を持つワシントンのシンクタンクが次のような報告を行った。
「北朝鮮の政府内部の政治情勢が極めて不安定で、侵略的な行動を起こす危険が強まっている。米国は北に対する態勢を再点検し、対応策を強化しなければならない」
オバマ政権内部では北朝鮮の脅威は実体がなく、核兵器の脅しは口先だけのものだという考えが強い。このため、オバマ政権の一部といわれるこのシンクタンクが警鐘を鳴らしたと思われる。
ワシントンの軍事専門家の間でも、ロシアのプーチン大統領によるウクライナ侵略は米国の核抑止力の失敗がもたらしたもので、「結果、ロシアの容認のもとで北朝鮮が侵略行動をとる危険がある」という見方が急速に強くなっている。
ワシントンの専門家が特に注目しているのは、北朝鮮の内部が依然、非常に不安定で、このまま事態が進行すれば北の政府が分裂し、韓国に対する攻撃が行われる危険があることだ。
シンクタンクの報告をまとめたパトリック・クローニン博士は、次のように警告している。
「北朝鮮はロケットなどの開発に力を入れている。いまの事態が進めば、むこう1年ないし5年以内に、朝鮮半島で偶発的に戦争が起きる危険がある」
オバマ政権は発足以来、朝鮮半島問題をすべて中国にまかせている。米国は、中国との関係を強化することで、朝鮮半島に対する米国の影響力と抑止力を維持しようとしてきた。オバマ氏が「アジアへの大転回」と称して始めたアジアに対する米軍の増強計画は、ほとんど実体がない。
米海兵隊の幹部が特に懸念しているのは、国防予算の削減で、アジア極東における米海兵隊の有事即応体制に支障が生じていることだ。
米海兵隊のジョン・パクストン副司令官はこう述べている。
「当面は何とか予算をやりくりして訓練を強化するつもりだ。短期的には何とかなるが、この状況を長期的に続けるわけにはいかない」
米海兵隊は朝鮮半島有事の際には、米軍の即応能力の中心になるため、装備の近代化や訓練が厳しく行われてきた。だが、オバマ政権のもとで沖縄の海兵隊の数は減少し、米海兵隊の有事即応能力にかげりが見え始めている。
朝鮮半島有事の際、日本にある米軍基地の使用について「事前協議に応じないこともありうる」という安倍晋三政権の防衛関係者による発言もこうした米軍の状況を反映したと思われる。
ウクライナ危機と北朝鮮の政治的混乱は、米国と日本が忘れてきた朝鮮半島有事について再び真剣に対応策を考えなければならないことを示唆している。
■日高義樹(ひだか・よしき) 1935年、名古屋市生まれ。東京大学英文科卒。59年NHKに入局し、ワシントン支局長、理事待遇アメリカ総局長を歴任。退職後、ハーバード大学客員教授・同大諮問委員を経て、現在はハドソン研究所首席研究員、全米商工会議所会長顧問。
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