ロシアと国境を接するウクライナ東部の主要都市で、親ロシア派住民が６日夜から７日にかけて相次いで州政府庁舎などに突入、占拠した。いずれも、両国を陸路で結ぶ交通の要所だ。幹線道路で結ばれた国境の反対側にロシア軍が集結しているとの情報もある。ウクライナのヤツェニュク首相は７日、「外国軍が国境を越えて侵略するための計画だ」と述べ、警戒を強めている。

　親ロシア派が州政府庁舎などに突入、占拠したのは同国東部のドネツク、ルハンシク、ハリコフの計３都市。いずれもロシアと国境を接する州の州都で、ロシア系住民が多い。

　ウクライナやロシアの複数のメディアによると、ドネツクでは、親ロシア派のデモ隊約２千人が６日夜、州政府庁舎に突入。７日には州議会の議場で「ドネツク・ソビエト人民共和国」を名乗って「独立」を宣言した。５月１１日までの住民投票を要求している。

　ドネツク州は大統領を解任された親ロシア派のヤヌコビッチ氏の出身地。旧ソ連時代から製鉄業を中心とした重工業が発達してきた重要地域だ。ドネツク州の北東にあるルハンシクでも治安当局の建物に、親ロシア派が突入し、警官隊と衝突した。ハリコフでも親ロシア派の一部が暴徒化。州政府庁舎に、親ロシア派が突入し、警官隊と衝突した。

　こうした動きに、ウクライナ政府は警戒感を強める。ロシア側と幹線道路でつながる３州は、軍事上の要衝でもあるからだ。

　ウクライナ東部と、ロシアを結ぶ陸路は主に、アゾフ海沿いのドネツク州ノボアゾフスクを通ってドネツクに至る道路▽ルハンシク州の州都ルハンシクに至る道路▽ハリコフ州の州都ハリコフにつながる道路、の三つだ。米ＣＮＮなどは、ノボアゾフスクからロシア側に入ったところにあるロストフナドヌーに、ロシア軍が集結していると報道。ハリコフからロシア側に入ったところのベルゴロドなどにも、ロシア軍部隊が集まっていると報じている。

http://www.asahi.com/articles/DA3S11073290.html 　

コメント
01. 2014年4月08日 19:42:46 : MEJkFnPqrk 予想されていた通り、東部ウクライナはロシア領への編入を望み、ロシアもそれを受け入れることになるだろう。　EUのウクライナ侵略は、完全な失敗に終わったことは言うまでもない。　NATO軍やアメリカ軍にウクライナ進出の力など無いし、相手がロシアとなれば空爆で屈服させることも出来ないだろう。　例え劣化ウラン爆弾と呼ばれる小型原爆を使用するとしても、ロシアの報復を考えれば無謀すぎる。ウクライナは遠からず全土がロシアの支配下に入り、ハンガリー・ポーランドはロシアの西方進出を恐れることになるだろう。　ウクライナの西武が西側の支配下に残るような中途半端な形に終われば、EUはかえって経済的な負担を強いられるだけになる。　EUはロシアからのガス供給から逃れる手段を考えるだろうが、それほど簡単に供給先を見つけることなど出来る話じゃない。　EUそのものの崩壊につながることに、なりかねないのじゃないかな。
02. 2014年4月09日 10:34:02 : 2x41b1WttY コメント１さん、解説ありがとうございます。ご推察の通りと思います。膝をポンです。
03. 2014年4月10日 01:41:04 : kvU7ONyyQw ハリコフだのドネツクなどは独ソ戦の激戦地、ウクライナ人は独ソ戦初期、塩とパンで ナチスドイツ軍を迎えた。 ロシアにとってはクリミア、セバストーポリ、ハリコフ、ドネツクなどといった地名にはナチスとの食うか食われるかの戦で流した血が染み込んでいる。 文字どおりの生命線の意識だろう。アメリカ・EUともに全面核戦争の覚悟なしに、半端な介入の出来るような地域ではない。
04. 2014年4月10日 12:20:11 : p0S7hbf9PE イラク、アフガンで失敗したアメリカが間接侵略を試みたが失敗を重ねたということだな。パクスアメリカーナの終焉がいわれて久しいが、いよいよ追い詰められてきている。 プーチンが歴史的に占める位置は既に半端ではない。順序で行くと２０世紀以降で はレーニン・スターリン・プーチンだな。プーチンはロシア中興の祖になった。 ヨ−ロッパでは東風が西風を押し返しつつある。
05. 2014年4月13日 20:14:03 : gY4aj2mkvA 単純にみれば、西欧カソリックの地域とロシア正教の位置で分断されるのが自然か。

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