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株式日記と経済展望
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若者たちをつき動かしているのは、台湾が「クリミア化」することへの恐怖だ。
「クリミア化」で、台湾も中国にのみ込まれてしまうことを彼らは恐れている。
2014年3月27日 木曜日
◆台湾が恐れるアジア版クリミア劇場 3月25日 ミシェル・フロクルス
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2014/03/post-3224_1.php
台湾で学生たちが議会を占拠している。いったい何の騒ぎなのか。
彼らの怒りの矛先は、台湾政府が交渉を進めている中国との「サービス貿易協定」。与党が協定に関する議会での審議を一方的に打ち切ったことを「密室政治」と批判し、18日には立法府(国会)を占拠し、23日には行政院(内閣)の建物に突入した。24日には警官隊が排除に乗り出すなど混乱が続いている。
彼らは「真の民主主義」を叫び、馬英九(マー・インチウ)総統に釈明せよと迫っている。台湾紙「中国時報」によれば、これは「台湾議会にとって前代未聞」の出来事だ。
若者たちをつき動かしているのは、台湾が「クリミア化」することへの恐怖だと、専門家らは指摘する。ウクライナのクリミア半島で繰り広げられたドラマが、今度は東アジアで再現されるのではないかと危惧する台湾市民が多いことは確かだ。クリミアがロシアに編入されたように、台湾も中国にのみ込まれてしまうことを彼らは恐れている。
彼らの目には、今回の貿易協定が中国本土によるコントロール強化の足がかりになると映る。台湾の野党・民主進歩党は、協定によって台湾の中国への依存度が高まり、最終的には中国に編入されると主張する。
中国の深?にある北京大学HSBCビジネススクールのクリストファー・バルディングは英字紙サウスチャイナ・モーニングポストで「彼らの懸念の多くは、協定がもたらす経済的影響とは直接は関係ないように思える」と論じた。「台湾が恐れているのは、気付かないうちに中国にのみ込まれてしまうことだ」(後略)
◆アメリカで叫ばれ始めた「台湾放棄論」 3月27日 阿部純一
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40270
米国が台湾を見放すことになる理由
しかしその一方で、中国に対抗し、バランスを取るための連携に台湾が持続的に参加することは難しい。今後10年以上先に、現在よりも格段に軍事力を強化した中国が台湾を攻撃した場合、米国が台湾の防衛を助けることができなくなっていることが考えられる。地理的に見ても、台湾は中国に非常に近く、米国からははるかに遠い。これは軍事力を投入する場合、中国に圧倒的な優位をもたらす。
しかも、米国は核戦争へのエスカレーションを恐れ、中台危機に際して中国に対し大規模攻撃を仕掛けるのに消極的になるだろう。これも中国を利する要素となる。
将来的に台湾の通常戦力による抑止力が中国に対し有効でなくなるのであれば、米国の「核の傘」を台湾に提供する選択もあるように思えるが、中国によって台湾が侵略されたからといって米国は戦争を核使用のレベルまでエスカレートさせようとはしない。全面的な熱核戦争のリスクを冒すほど台湾の価値は高くないからだ。台湾は日本、さらに韓国とは違うのである。だから、米国は台湾に拡大抑止を適用することはしないだろう。
もう1つ、米国が最終的に台湾を見放すことになる理由は、台湾が米国にとって利益にならない米中戦争を引き起こす危険なフラッシュポイントであることだ。
米ソ冷戦の時のベルリンはソ連の領土ではなかった。その意味でも台湾の戦略的価値はベルリンの比ではない。米中戦争のフラッシュポイントとしての台湾の危険性に加え、将来的に強大化した中国を前に、米国が最終的に台湾を防衛できなくなる事態を迎えるとするなら、米国にとって台湾を放棄し、中国が台湾に統一を強いることを許容することが、良い戦略的センスということになる。(後略)
(私のコメント)
ロシアのプーチン大統領のおかげで、アメリカのオバマ大統領も中国とさえ上手くやっておけば大丈夫と言ったG2戦略は砂上の楼閣となってしまった。それまではロシアはG8の仲間でありおとなしくしていると思われていたからこそ、欧米はウクライナをNATOに参加させられると政変を企てた。
ウクライナをNATOに引き入れればクリミアのロシアの海軍基地も使えなくなり地中海への出口が塞がれる。しかしロシアのプーチンは窮鼠猫を噛むでクリミアをロシアに領有化してしまった。ソ連崩壊でロシアは当分立ち上がれないと思われていましたが、グルジア紛争で反撃し、クリミアを領有する反撃を開始した。
中国の習近平はロシアのクリミア領有に対して安保理で棄権してロシア側に付いた。つまりオバマ大統領は習近平にフラれたわけであり、米中のG2同盟はほとんど意味がなかったようだ。むしろ習近平はロシアのプーチンと手を組んで、ロシアは東ヨーロッパに手を伸ばし、中国は南シナ海から台湾までの領有を目指すだろう。
オバマ大統領は家族を中国訪問させて中国のご機嫌取りに一生懸命ですが、習近平はプーチンに取り入ろうとしている。アメリカとしては中国とG2で上手くやって行けるとした計算は、ロシアとの新冷戦体制のおかげで、アメリカ一国でロシアと中国を相手にしなければならなくなった。
第二期のオバマ政権では、ケリー国務長官やライス補佐官など親中派で固められて、韓国や台湾は見捨てられた形になり、パククネ大統領や馬総統は中国との関係を深める方向に動いた。台湾では若者による国会占拠が行われていますが、これはウクライナの政変と重なる動きだ。
昨日は、日米韓の三国首脳会談が行われましたが、パククネ大統領の表情は硬く、安倍総理の韓国語のあいさつにも無視する有様であり、オバマ大統領の浮かない表情も印象的だった。韓国にとってはアメリカの支援なしには成り立たない国であり、その韓国にもアメリカは裏切られる状況になっている。
韓国よりも深刻なのは台湾であり、アメリカにも見捨てられて中国に併合されるのは時間の問題のように見える。アメリカによって台湾の独立は封じ込められてしまったし、二つの中国論も否定されてしまった。さらには一つの中国一つの台湾もアメリカは認めない。つまり中国に併合されろとクリントン大統領の時に「三つのNO]が決められた。
馬総統は中国とのサービス業などの解放を決めましたが、実質的に中国台湾の経済統合であり、それが政治統合に結びつくことは必然だ。このような極東の情勢に対して影も形も見えないのが日本の外交であり、集団的自衛権がどうのこうのと真に太平楽な世の中で、韓国や台湾が風前の燈火状態なのに、我関せずといった無関心はどうしてなのだろうか?
日本は専ら中国や韓国やアメリカから歴史認識問題でやいのやいのと言われて、それに対応する事に追われて韓国や台湾の事などかまってはいられない状況に置かれていた。しかしそれがロシアのプーチンがクリミアを併合する行動に出て、アメリカも日本に「失望した」どころではなくなり、新冷戦に対応しなければならなくなった。まさに日本にとってはプーチン様様であり、米中のG2も中国の裏切りでアメリカも目が覚めたようだ。
かつてのソ連との冷戦時代は、敵はソ連だけであり中国は軍事的にも経済的にも小国であり無視できる存在だった。ところが新冷戦ではロシアと超大国化した中国と二つの超大国を敵に回す厄介な時代になった。オバマは愚かにもエジプトやサウジや日本などの従来からの親米国家と疎遠になり、中国と新大国関係を築こうとした。しかし中国はアメリカに同調する国ではなかったようだ。
◆「併合」に煮え切らない中国の身勝手な理屈 3月27日 宮家邦彦
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140327/chn14032712200004-n1.htm
筆者の見立ては、中国にとって苦渋の選択だったはず、ということだ。「全ての国の主権と領土的統一を尊重すべし」というのが中国の公式見解。されば決議案に賛成するはずだが、中国は賛成できない。賛成すれば、中国は「力による現状変更は認めない」との欧米の主張に同調することになるからだ。西と東、陸と海とで状況は異なるが、中国が南シナ海・東シナ海で試みているのはロシアと同じ「力による現状変更」に他ならない。決議案に賛成すれば論理矛盾に陥ることを中国自身が理解しているのだろう。
それではロシアと同様、拒否権を発動すればよいのかというと、必ずしもそうではない。ロシアに同調すれば中国はロシアが主張するクリミアのロシア系住民の「民族自決権」を認めることにもなるからだ。国内少数民族の民族自決権を根拠とする外国からの軍事干渉を容認すればウイグル、チベットなど中国国内の少数民族問題に及ぼす影響は甚大だ。中国側の主たる懸念はここにあったに違いない。
中国は欧米の「ダブルスタンダード」と「力の空白を利用した内政干渉」をも批判するが、中国に言われる筋合いはない。ベトナム戦争当時、中国はベトナムの民族自決を支持したではないか。ウイグルとチベットにおける力の空白を利用して両地域を編入したのは中国ではないか。ここでも中国の主張には根拠がない。今回は棄権して沈黙を守り、欧州情勢の行方を見極めたいということだろうか。(後略)
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