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株式日記と経済展望
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いずれにしても、日本は、欧米とロシアの「ウクライナ戦争」
にま きこまれないよう、慎重に行動する必要があります。
2014年3月3日 月曜日
◆プーチンは、なぜウクライナに【軍事介入】するの? 3月2日 ロシア政治経済ジャーナル
http://archive.mag2.com/0000012950/index.html
「いかなる軍事介入にも代償が伴う!」 問題は、プーチンが「欧米の反応をどう読んでいるのか?」という ことです。 実をいうと、これについても「前例」があります。そう、「ロシア―グルジア戦争」。 このとき、欧州もアメリカも、ロシアをさんざん非難しました。 しかし、実際米軍・NATO軍がロシア軍と戦うことはありませんでした。 グルジアは、欧米に捨てられたのです。
では、米軍、NATO軍は、「今回ウクライナのためにロシア軍と 戦うのだろうか?」。 プーチンは、「米軍もNATOも出てこない」と読んでいるのでしょう。 なぜでしょうか? そもそも「NATO」は、「加盟国が攻撃されたら、共同で攻撃国 と戦う」ための組織。 (つまり集団的自衛権。) ウクライナは、NATOの加盟国ではない。 ですから、NATOがウクライナのためにロシアと戦う「法的根 拠」はありません。 そして、石油・ガスのかなりの部分をロシアに依存している欧州は、 「EUでもないウクライナのために、ロシア軍となんて戦いたくな い!」となるでしょう。
米軍はどうでしょうか? ロシア―グルジア戦争は、オバマよりもっと好戦的なブッシュの 時代に起こりました。 しかし、ブッシュですら、実質何もできなかった。 「弱気でシリア攻撃をドタキャンしたオバマに、俺(プーチン)と 戦う勇気があるわけない!」 プーチンはそう読んでいるのでしょう。 結局、ウクライナ新政権は、単独でロシア軍と戦うか、クリミア を、実質ロシアに譲るか選択を迫られます。
(もちろん、欧米から資金、武器などのサポートはあるでしょう が・・・。) (ちなみに、クリミアは、1954年までロシア領でした。 といっても当時はロシアもウクライナも「ソ連」ですから、「領」とはいえませんが・・・。 <クリミアはロシア・ソビエト連邦社会主義共和国のクリミア州と なったが、1954年、ウクライナ・ソビエト社会主義共和国へと移管された。 この移管は、行われた時点ではソ連の解体は想定されていなか ったため問題とならなかったが、40年後のソ連崩壊により、クリミ アのロシア人たちは再びロシアへの帰属を求めるようになった。>ウィキペディア)
▼結末は? 実際はどうなるかわかりませんが、結末を予想してみましょう。
1、クリミアは、「事実上の独立」を勝ち取る
2、欧米は、「経済的に逆襲」する 欧米は、軍事的にはロシアをどうすることもできないかもしれませ ん。 しかし、経済的な逆襲はできます。 具体的には、ロシアから外国投資が逃避することになるでしょう。 結果、ロシア経済は停滞することになります。
3、プーチンの国内人気は上がる ちなみにロシアの全政党が軍事介入支持。 ロシアの全メディアも軍事介入を支持しています。 国民すら、「クリミアはもともとロシアの物なのだから、取り返す のは当たり前」という反応が多い。 ちょっと、日本人の私には、理解を超えた考えですが、これが 事実。 プーチンの人気は、この軍事介入で上がることになるでしょう。
4、ロシアの国際的孤立は強まる とはいえ、やはり国際世論をつくるのは欧米です。 欧米は、全力をあげて「プーチンは、ウクライナを侵略した恐ろしい 独裁者!」というイメージをつくりあげていくことでしょう。ロシアの国際的孤立は強まります。
5、ウクライナの政情は安定せず ヤヌコビッチ大統領の敗走で、欧米が完全勝利したと思われた今 回の戦い。 プーチンの介入で、安定がまた遠のきました。
▼日本はどうするべき?
最後に、わが国の対応について考えみましょう。 日本とロシアの関係は、メド前大統領の北方領土訪問以降、 最悪になっていました。 しかし、プーチンが大統領に返り咲き、かなり改善されてきている。 日本にとって、ロシアはなぜ重要なのか?
1、尖閣をめぐって日中戦争が起こった際、ロシアには最低中立 を守ってもらう必要がある 中ロが一体化したら、日本単独では絶対勝てません。 だから、日本は「中ロ分断」を目指す必要がある。
2、安倍総理は、「自分の任期中に北方領土問題を解決する!」 と宣言しておられる 「ウクライナ問題」で日ロ関係が悪化すれば、領土問題解決は 絶望的になります。
3、安い天然ガス 日本は、カタールなどから、超割高で液化天然ガスを輸入して いる。 これが、電気料金値上げや貿易赤字の原因で、大きな問題に なっています。ロシアは、天然ガスを安く売る意向を示しています。
以上のファクターを頭に入れたうえで、日本はどう対応すべき なのでしょうか? 日本が、もしロシアを支持すれば、ウクライナ新政権を支持す る欧米との関係が悪化するでしょう。ただでさえ日米関係は悪化しているのに、さらに悪くなります。
そうなると中国は大喜びし、尖閣を奪いにくるでしょう。 といって、欧米と一緒になってロシアを激しく非難すれば、日ロ 関係は悪化。 北方領土は返ってこず、中ロ関係はますます強固になる。結局、日本は、「欧州の尖閣問題への反応」をみならい、 欧米ともロシアとも良好な関係を保つよう努力すべきです。
欧州は、尖閣問題で、日本側にも中国側にもつかないでしょう? なぜかというと、欧州には正直「関係ない」からです。 日本にとってのクリミア問題も同じ。欧州の指導者が尖閣問題を語る時、「平和裏に解決されることを 望む」など、当たり障りのないことをいうでしょう?
日本もウクライナについては、 「ウクライナ、とくにクリミア問題を深く憂慮している。 双方の話しあいによって、『平和的』に問題が解決することを、心から願っている」 など、どっちにもいい発言をしておいたらいいのです。 いずれにしても、日本は、欧米とロシアの「ウクライナ戦争」にま きこまれないよう、慎重に行動する必要があります。
(私のコメント)
ウクライナ情勢が今後どうなるかはグルジア紛争が参考になるだろう。グルジア紛争も北京オリンピックの最中に起きた紛争であり、南オセチアにグルジア軍が攻め込みましたが、南オセチアは親露派の政権が出来てロシア軍は反撃した事件です。今回はクリミア自治共和国が舞台になります。
ウクライナで実質的なクーデターで親露派の大統領がロシアに亡命して始まりましたが、ロシアのプーチンはクリミア半島にロシア軍を派遣して実権を掌握した。ウクライナのクーデターは欧米が仕掛けたものですが、ロシアは素早く反撃してクリミア半島を掌握してしまった。事態はこのまま膠着状態になりNATOも動くことはできないだろう。
グルジアもNATOに加盟していなかったからアメリカ軍も動けなかった。ウクライナもNATOに加盟していないからNATOも動けない。プーチンとしてはクリミアさえ手に入れば大勝利であり、ウクライナは親EU政権でもNATOに加盟させなければ後はいつでも親露政権を作ればいい。
ブッシュですらグルジア紛争には軍を出せなかったのだからオバマに出来るはずがない。当面は経済制裁で反撃するしか方法は無く、欧米諸国が仕掛けたウクライナの政権奪取は藪蛇に終わるだろう。クリミア自治政府も住民投票でロシアへの帰属が住民選挙で決まればウクライナもどうする事も出来ない。ウクライナ軍ではロシア軍に太刀打ちが出来ないからだ。
日本としては高みの見物をしていればよく、G7にお付き合いで声明に賛成していればいい。ヨーロッパは冷戦の崩壊で安定した時代が来たと思われてきましたが、ロシアのプーチンはNATOの拡大をこれ以上は許さないだろう。そして新たなる冷戦の時代が来て対立は深まる。アメリカはヨーロッパではロシアと対峙して、アジアでは中国と対峙しなければならない。
中国は改革開放の頃のような大人しい中国ではなく、西太平洋の覇権を目論んでいる。ロシアも失った覇権を巻き返すために東ヨーロッパ諸国に圧力をかけて来るだろう。中東でもアメリカはイランや中国やロシアと対峙しなければならない。しかしオバマは世界の警察官の役割を放棄して以前のように軍を動かすことはできない。
株式日記では、日本の弱体化はアメリカにとってプラスなのだろうかと何度も書いてきました。90年代のアメリカによる「日本叩き」はひどいものでしたが、米中によって日本は封じ込められてきた。アメリカはリーマンショックで大きな打撃を受けて経済もなかなか立ちお直らない。アメリカは中国市場で一儲けをしようとしたのでしょうが、最近の中国はアメリカに歯向かうようになった。
最近の日米関係はオバマ大統領の性格と安倍総理の性格が合わなくて隙間風が吹いていますが、昨日も書いたようにオバマ大統領は大統領の器ではない。これではプーチンにしてやられるのは当然であり、オバマを大統領に選んだアメリカ国民に責任がある。マケインやロムニーが大統領だったらどうだったのだろうか?
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