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ウクライナの南部にあるクリミア半島では、地元政府の要請を受けてロシア軍が入ったという情報が流れている。キエフを中心とする西部地区でファシストがクーデターを始めた段階でウクライナが分裂すると予想した人は多く、今のところ、その通りの展開になっている。
西部と東部/南部の対立が始まったのは第2次世界大戦の前。現在のウクライナ西部にはファシストと結びついた人が多く、そうした状況を懸念して戦後、ソ連はロシア領だったクリミアなどをウクライナ領にしてロシア人の比率を高めようとしたと言われている。
ナチの歴史は1919年に始まるのだが、その前年、ロシア革命の翌年にドイツで貴族が中心になって「トゥーレ協会」という秘密結社が創設されたことも忘れてはならない。その結社が母体になって1919年に「ドイツ労働者党」が生まれ、その翌年、党名は「国民社会主義ドイツ労働者党(ナチス)」に改称される。
1920年代の後半になるとドイツだけでなくアメリカの巨大資本から支援を受け、1932年には国会で第1党になった。この年の2月に議会が放火され、それを口実にしてコミュニストは非合法化され、社会民主党も解散させられる。この放火はナチが実行した可能性が高い。
一方、1920年代の半ばからアメリカやイギリスはヨーロッパのナショナリストを組織化、ウクライナではOUN(ウクライナ民族主義者機構)が作られた。そのOUNをイギリスの情報機関MI6が雇う。
ドイツ軍がウクライナを占領する頃にバンデラ派はナチと手を組み、ユダヤ人など少数民族90万人を殺したとも言われている。OUNの中で強硬派の中心になったのがステファン・バンデラ。ウクライナでクーデターの主力になったネオ・ナチはバンデラの流れである。
バンデラ派は1943年に「反ボルシェビキ戦線」を設立、大戦後の46年にABN(反ボルシェビキ国家連合)になり、APACL(アジア人民反共連盟、後にアジア太平洋反共連盟に改名)とともにWACL(世界反共連盟)の母体になった。WACL創設の黒幕はCIAである。
OUNなどファシストのネットワークをアメリカは大戦後も維持、拡大し、ソ連との戦争に使おうとしていた。このネットワークと結びつくのがイタリアのグラディオをはじめとするNATOの秘密部隊。これがNATOがバルト3国でウクライナのネオ・ナチを訓練した背景だ。
1970年代の後半、アメリカはソ連と戦わせるためにイスラム教スンニ派の戦闘集団を編成、「西側」のメディアから「自由の戦士」と呼ばれた。その中から生まれた「アル・カイダ」とCIAやFBIは頻繁に接触していたと言われている。その存在を多くの人が意識するようになったのは2001年9月11日、ニューヨークの世界貿易センターに立っていた超高層ビル2棟に航空機が突入、アーリントンにある国防総省の本部庁舎ビル(通称、ペンタゴン)が攻撃されてからだろう。そのアル・カイダはリビアやシリアで「西側」やペルシャ湾岸産油国の地上軍として戦っている。ウクライナへも戦闘員が入っていると言われている。
そして現在、「西側」はネオ・ナチを使ってウクライナのビクトル・ヤヌコビッチ政権を倒し、「暫定政権」にはネオ・ナチのメンバーが入閣、検察も握った。ネオ・ナチを利用したクーデターを推進した勢力の中心的な存在はネオコン(親イスラエル派)であり、現場の責任者はビクトリア・ヌランド国務次官補。ネオコンの大物、ロバート・ケーガンと結婚していることでも知られている。
言うまでもなく、クーデターを実行したネオ・ナチは「反ユダヤ」であり、ファシストのコントロール下に入ったウクライナ、特にキエフはユダヤ系の人びとにとって危険な状態になっている。そこで、ユダヤ教のラビはユダヤ系の人びとに対し、キエフを、できたらウクライナを出るように呼びかけている。これまでネオコンのようなシオニストは「ユダヤ人」を隠れ蓑に使ってきたが、ウクライナでそのインチキが明確になった。
流れをきちんと見れば、ウクライナに内政干渉し、ファシストを使ってクーデターを実行したのはネオコンを中心とする「西側」。これは明らかなのだが、いつもの通り、「西側」のメディアは「大本営発表」に徹している。ロシアから見ると、「第2バルバロッサ作戦」が始まっている。ネオコンがロシアに戦争を仕掛けていることをメディアは認識しているのだろうか?
ネオナチを使ってクーデターを実行した「西側」に対抗、ロシアは旧ロシア領を守る動きを鮮明に 櫻井ジャーナル
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201403010000/
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