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アムネスティは本日発表する報告書で、イスラエルの治安部隊が過去3年余り、被占領西岸地区で子どもを含むパレスチナ人多数を殺害しながら、無罪放免である事実を明らかにした。
イスラエル軍は2011年1月以来、西岸地区のパレスチナ民間人に対して、恣意的な武力をむやみに行使し、被占領パレスチナ地域(OPT)での度重なる流血と人権侵害を引き起こしてきた。
アムネスティが得た証拠から明らかになったのは、イスラエル兵に殺害されたパレスチナ人は、いずれのケースも命の脅威だったと思えないということだ。故意に殺したケースもあった。これは戦争犯罪に相当する。
西岸地区でのイスラエル軍による同様の違法な殺傷を示す証拠が数多くあった。
恣意的な武力の行使を頻繁かつ執ように行い、その加害者が免責されていることは、イスラエルが政策として実行していることを示唆している。
殺傷者数
昨年、西岸地区で22人のパレスチナ人が殺害された。その内、少なくとも14名は抗議行動の際だった。24歳以下の若者が多く、子どもは4人以上いた。
国連の統計によると、2013年にイスラエル軍により殺害された西岸地区のパレスチナ人の数は、2011年と2012年を合わせたものよりも多い。
平和的抗議者、見物人、人権擁護活動家、ジャーナリストなどが殺傷されている。この3年間で、少なくとも261人以上が実弾で重傷を負った。このうち67人が子どもである。
ゴム被覆金属弾、催涙ガスなど、実弾以外の攻撃で重傷を負った西岸地区のパレスチナ民間人は、3年間で8500人以上(うち子どもは約1500人)にものぼる。中には命を落とした人もいる。
このように驚くべき数の人びとが負傷していることは、被占領西岸地区に暮らすパレスチナ人がどれだけ危険な日常にさらされているかを物語っている。背中を撃たれた人も数名いた。ただ逃げようとしている人びとをイスラエル軍が標的にしていたと思われる。
イスラエル政府の調査
イスラエル当局が調査を開始してから1年余りたったが、これらの殺害の調査結果は発表されていない。
調査は独立性、中立性、透明性のいずれにも乏しい。すべての恣意的な武力行使に対して、調査が必要である。
また兵士と警官に対して、不当な武力行使は処罰されることを明確に示す必要がある。
抗議行動
近年、西岸地区ではイスラエルによる長引く占領と抑圧的政策・行動への抗議行動が続いてきた。
抗議の対象としては、拡大するイスラエル人入植地、800kmにおよぶフェンス・壁、家屋の強制破壊、強制立ち退き、イスラエル軍の検問、イスラエル人入植者専用道路、パレスチナ人の移動の制限などがある。パレスチナ人たちの拘束、ガザ攻撃、抗議行動や逮捕における殺傷などに対しても、抗議の声が上がっている。
武器の移転
アムネスティは、イスラエル当局に対し、実弾とゴム被覆弾の使用など致死的な武力行使は、身に危険が迫る場合を除いては行わないよう、軍に指示することを求めている。当局はまた、パレスチナ人の平和的集会の権利を尊重しなければならない。
さらにアムネスティは米国、EU、その他の国々に対してイスラエルへの弾薬、武器、装備の移転を全面的に停止するよう求める。国際社会からの圧力がなければ、状況は変わらない。
もしイスラエル当局が世界に対し、自らが民主的原理と国際人権基準を尊重していること示したければ、違法で無用な武力行使を直ちに止めさせるべきである。
アムネスティ国際ニュース
2014年2月27日
http://www.amnesty.or.jp/news/2014/0228_4486.html
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