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日本がひとたび核を保有すれば、米国による管理は一層困難に
2014年02月25日13:24
最近米国は冷戦時代に提供した兵器級プルトニウム331キロの返還を日本に催促し続けている。実際のところ、核保有という日本の野望はとっくに周知の事実となっている。これは日本の保有するプルトニウム40トン余りの氷山の一角に過ぎない。日本はH1、H2ロケットを開発済みのうえ、完全な固体燃料ロケットの開発にも成功しており、大陸間弾道ミサイル(ICBM)への改造は容易だ。すでに日本が十分な核物質、先進的核技術、強大な運搬能力を保有していることは明らかであり、もし本当に核の敷居を越えようとすれば、長くとも数週間しかかからないだろう。(文:思楚・国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
ある国が脅威か否かを判断するには、その能力よりも意図が重要だ。われわれは日本の一部の危険で計り知れない企てに目を向けなければならない。1967年に日本の佐藤栄作首相は「核をつくらず、もたず、もちこませず」という「非核三原則」を打ち出した。だが、広島と長崎に投下された2発の原爆は日本人にとって永遠の胸の痛みである一方で、その影響が二極化してもいる。1つは不戦の誓いを堅守し、永遠に核を保有しないという考え。
もう1つは核の能力を持たねばならず、そうして初めて核の不運に再び見舞われることを避けられるという考えだ。
冒頭で言及した事実から見て、前者は民衆の感情を反映しているだけであり、後者こそが日本の現実の政策を示している。日本政治の右傾化がますます激しくなる中、日本の核保有の衝動を日本国内の反核勢力と平和主義者が抑えつけられるのかどうか大いに疑問だ。岸田文雄外相は先日、有事の際の米軍による核持ち込みに反対しないと公言した。これが「非核三原則」打破の試みであることは明らかだ。
もちろん、日本は核拡散防止条約調印国であり、核の敷居を越えるのは決して容易ではない。特に米国の姿勢は極めて重要で、非常に考えさせられるものでもある。米国は政府の立場としては日本の核保有に一貫して断固反対しており、プルトニウムの返還を要求する姿勢も割合断固たるものだ。だが米国のこうした決意が終始一貫したものでは決してないことを軽視してはならない。もし米国が本心から日本の核保有を阻止しようとしているのなら、数百キロの兵器級プルトニウムを「科学研究」用に日本に提供するはずがなく、冷戦時代に核廃棄物の処理を日本に委託して、日本のウラン濃縮能力の向上を後押しするはずもなく、ロケット開発面で日本を手助けするはずもない。
報道によると、日本はロケット開発の初期段階に、米国のデルタロケットの技術を導入。H1ロケットは米国の技術を少なくとも20%採用している。ここ数年、ミサイル防衛(MD)技術の開発で米国と緊密に協力したことで、日本のミサイル能力はさらに高まった。
米国のこうしたやり方には冷戦という特殊な歴史背景があるのだろうが、事実上すでに日本を核の敷居へと着実に近づけた。隣国を挑発し、侵略の歴史を否定する日本の一連の言動は、日本が国際社会の責任ある一員と見なせず、尽くすべき国際責任を担う準備ができておらず、戦略の行方に重大な不確定性があり、核拡散防止条約に対する約束ももろいものであることをはっきりと示している。今後、もし日本が「非核三原則」の突破において先走ることがあれば、米国を含む地域の国々の戦略的利益および国際核不拡散体制は深刻に脅かされる。
すでに朝鮮半島の核問題が地域をひどく攪乱している。もし日本の核問題も加われば、朝鮮半島の核問題の解決が遙かに遠のくだけでなく、地域の軍拡競争が強く刺激される。米国が全力で維持する国際的な核不拡散体制も崩壊し、「核なき世界」構想は絵空事となる。
米日同盟は一貫して利用する側と利用される側、支配する側と支配される側との関係だ。日本が日夜思い焦がれているのは、米国が主、日本が従という不平等な状況を変え、「強い日本」を取り戻すことだ。現在、日本平和主義の自己抑止能力は史上最も弱まっている。ひとたび日本が核保有の道を歩むことを決意し、そのプルトニウムによって「ノー」と言う衝動を大幅に強めれば、アジア太平洋地域の戦略構造は徹底的に乱される。その時になってもまだ米国が日本をしっかりと管理できるのかどうか、よくよく考えてみる必要があろう。
中米は共に大国であり、いくつかの溝はあるものの、双方共に両国の戦略的利益と人類の前途命運に関わる重大な問題において調整と協力を強化することを強く必要としている。実際、中米は朝鮮やイランの核問題で緊密な意思疎通と調整を保ってきた。今後双方は日本問題についても意思疎通を強化し、日本政治の右傾化の管理・コントロール、日本の核保有の防止について戦略面で暗黙の了解を形成する必要がある。米国は情勢をはっきりと見るべきであり、万事同盟国を理由に線引きをし、「虎を飼って災いを残し」てはならない。さもなくば、米国の同盟国は他のどの国にも増して米国の利益を深刻に損なうおそれがある。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年2月25日
http://j.people.com.cn/94474/8546221.html
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