06. 2014年2月13日 09:48:42
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確かに、過去のデータに基づいて、威勢のいい主戦論を唱えるウヨクは、鳩山みたいなバカなサヨク以上に有害だな http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39917 JBpress>日本再生>国防 [国防]
オバマ政権の対中政策は甘すぎる、 真剣に危惧するアメリカの対中強硬派 「日米同盟の強化」はリップサービスなのか? 2014年02月13日(Thu) 北村 淳 アメリカのケリー国務長官が韓国と中国を訪問するのに先立って岸田文雄外相が訪米し、ケリー国務長官ならびにライス安全保障担当大統領補佐官などと会談した。ケリー国務長官は岸田外相に対して「日米同盟の強化こそがアメリカのアジア再均衡戦略の鍵を握っている」といった“お決まり”のコメントを述べていた。 日本のメディアの間では、「日米同盟の強化」というのは、もはや両国首脳や外交・防衛当局リーダーが会談した際の決まり文句のような表現になってしまっているが、今回のケリー長官の表明は「中国や韓国に対して日米同盟が強固であることを再認識させたもの」と評価すべきである、と日本に都合の良いように考えたがる向きもあるようだ。 「中国を封じ込める立場を明確に打ち出すべし」 しかしながら、アメリカの「対中強硬派」(軍関係者、研究者)に分類できる人々の多くは見方が異なる。オバマ政権が「アジアシフト」あるいは「アジア再均衡」と口にしていても、実際には国防予算を増額させたわけでもないし、東アジア地域に対処する軍事部門(とりわけ太平洋艦隊、太平洋海兵隊、太平洋空軍)が目に見えて増強されたわけでも今後飛躍的に増強されるわけでもない、といった現実を取り上げて、オバマ政権の“公約不履行”を糾弾している。 もっとも、アメリカの国防予算が大幅に削減されている中で太平洋方面の軍備を著しく増強することは、中東やヨーロッパ方面からアメリカ軍事力を大幅に撤退させない限り神業に近いことは、これらの専門家でなくとも容易に理解できるところである。 これら対中強硬派の中でも「封じ込め派」と見なせるタカ派陣営は、オバマ政権は過去60年以上にわたってアメリカを中心に維持してきた国際的原則である公海の自由航行ならびに自由飛行の秩序に挑戦し始めた中国を封じ込める立場を明確に打ち出すべきである、と主張し始めた。 つまり、アメリカは、同盟諸国(日本・韓国・フィリピン・タイ・オーストラリア)ならびに友好諸国(台湾・ベトナム・インドネシア・マレーシア・シンガポール)による中国に対する反撃態勢を支援する姿勢を明確に打ち出す必要がある、と指摘している。 レッドラインの設定が衝突を防ぐ このような「封じ込め派」は、アメリカが示すべき具体的姿勢の第一歩は、アメリカが、勢力圏として場合によっては干戈(かんか)に訴えてでも維持すべき防御ライン、すなわち中国が越えてはならないレッドラインを、東アジア地図の上に明示することである、と述べている。 「封じ込め派」によると、かつて第2次世界大戦後においてアメリカが共産主義勢力の拡張に対抗する際に、自国が確保すべき東アジアの領域に朝鮮半島を含める意思を明確に打ち出さなかった。その結果、アメリカの姿勢を甘く見た共産主義陣営によって朝鮮戦争が引き起こされてしまった。歴史は繰り返すというが、このようなアメリカの不鮮明な姿勢によって戦争が引き起こされる愚を繰り返してはならない。 赤い線が「封じ込め派」が提案するレッドライン。ピンクの線は中国が主張する「中国の海」境界線 拡大画像表示 したがって、朝鮮戦争勃発以前のように中国にアメリカの真意を誤解させないためには、アメリカは東アジア地域に“太い”レッドラインを鮮明に線引きして、中国にアメリカの真意を明示する必要があるという。 そして、「封じ込め派」に分類できる人々の中には、「アメリカ外交には第三国間の領土紛争には介入しないという原則が存在しているが、果たして尖閣諸島のケースはこの原則に抵触するのであろうか?」と疑問を呈する声がある。 尖閣諸島は沖縄諸島と共にかつてはアメリカの占領下にあったうえ、アメリカが日本に返還した後も尖閣諸島内の島嶼はアメリカ軍の射爆場として使用する契約を日本政府となしていた。すなわち、少なくともこのような文脈においては、アメリカ側が尖閣諸島を日本の領土であることを前提としていたことには疑いの余地はないのである。 したがって、「日本の施政権は認める」といった明確性を欠く立場は即刻捨て去って、「尖閣諸島は日本の領土である」との見解を打ち出すことこそ、アジア再均衡戦略の効果的第一歩である、と指摘する人々も存在している。 「中国軍=張子の虎」論は誤り 「封じ込め派」ほど強硬ではない「対中警戒派」からも、「オバマ政権が打ち出しているアジア再均衡政策を強化すれば中国はアメリカの『アジアに対する深い関心』を悟り、軍事的恫喝を含む覇権主義的拡張政策を転換するに違いないと考えるのは、甘すぎる期待である」と指摘する声が聞かれる。 これら「対中警戒派」によると、「アメリカが少し強く出れば中国が引っ込む」といった考え方をする人々は次のように信じている。「中国軍は質・両共に軍備を増強させてはいるものの、所詮は“張子の虎”に過ぎず、アメリカ軍や同盟軍の敵ではない。見せかけは強そうに振る舞ってはいても中国軍指導部自身が自らが“張子の虎”であることを認識している以上、最後の一線を越える可能性は極めて低い。万一、中国軍内部の強硬分子によって暴発したとしても、“張子の虎”に撃破されるアメリカではない」。だが、これは中国軍に対して誤った評価を下していると言わざるを得ない。 中国の紙老虎 そして、アメリカ(オバマ政権)は、中国の“善意”に期待した“口先だけのアジア再均衡戦略”などは全く無意味なことを十分認識しないと、東アジア地域そして国際社会全体におけるアメリカの影響力はますます弱体化し続けるであろう。 対中警戒派は、“張子の虎”(paper tiger: 中国の“紙老虎”の直訳英語)論は避けねばならない、と警告している。 毛沢東時代の中国はアメリカ・日本・台湾を“張子の虎”呼ばわりしていた 対中強硬派を取り込むために必要なこと いずれの対中強硬論者たちにとっても、アメリカが中国に対して毅然とした態度を確立する目的は、アメリカが築いて維持してきた国際秩序を守るためであって、何も日本を保護することではない。したがって、対中強硬派だからといっても、自然と親日派、あるいは日本の事情を理解している人々というわけではない。 これらの日本の対中戦略にとって都合の良い考え方をしている人々や政策を日本のために役立てるためには、日本側が積極的にそれら対中強硬派を日本側に取り込む努力をしなければならない。 そして、これらの対中強硬派と連携して対中包囲網を築くには、日本自身が現実に則した効果的な防衛戦略を構築して、それに則した強力な反撃手段ならびに防衛手段を確保する努力をなすことが不可欠だ。そしてなにより適正なる防衛戦略を実施するために必要な国防費を計上することこそが大前提となる。 |