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ウクライナの反政府デモは、一般的に、親ロシアの与党と親EUのデモ隊の対立の構図ととらえられています。しかし、その本質はロシア対EUではなく、ロシアVSアメリカ、ひいてはロシアVSユダヤ金融資本といったほうがいいと思われます。
ロシアの反政府デモはまたしてもユダヤ金融資本が扇動しているようです。日本と中国・韓国の関係を煽っているのと同じです。アメリカは自分のライバル国の周辺の対立を煽り漁夫の利を得ようとしてきました。アメリカは、グルジアのバラ革命、ウクライナのオレンジ革命で親米政権を誕生させることに一度は成功しますが、それからプーチンが巻き返し、グルジアとウクライナでは現在親ロシア政権が誕生しています。
中国もインドと新協定を結んだことで、中国と陸地で国境を接している国家14カ国のうちブータンを除く13カ国との間で領土をめぐる争議を解決しています。国同士の紛争やデモ隊を使った政権転覆が困難になってくると、アメリカは配下の投資銀行やファンドを動員して、言うことのない国の国債を攻撃してきます。ユーロも南欧諸国の債券をアメリカに攻撃されたことで欧州危機を引き起こされました。
いまはまた、ウクライナが攻撃を受けているようです。ウクライナの国債保証コスト大幅上昇、デモ隊との衝突受け国債が下落するとその国の通貨も下落します。とはいっても、投機的な動きは短期的なものです。慈善家の羊の皮を被ったユダヤ金融資本家のアジテーターであるジョージ・ソロスは今回のウクライナでも暗躍しているようですが、彼がいつでも通貨や国債を攻撃して勝利しているわけではありません。
最近では経常赤字の国の通貨が売られているようですがそれは自然な流れです。インド、ブラジル、南アフリカ、トルコ、インドネシアといった持続的に成長しているファンダメンタルズの強い新興国のですら、経常赤字のため通貨が売られています。
また、カナダや豪州といった資源国も経常赤字であることから通貨安になっています。日本も経常赤字に転落したことで円安が加速しています。いわんや、新興国や資源国に比べて経済が弱い上に経常赤字がひどいアメリカのUSドルが売られるのは当然の流れです。人民元、ユーロ、人民元、シンガポールドルなどが強含みなのは経常黒字の国であるので正常な流れだと思われます。経常赤字か黒字かという単純な公式だけで、通貨の売り買いをするのもありかもしれません。
ファンダメンタルズからみれば中長期的なドル高は論理的にありえません。QEを縮小して、利上げをして、買い取ったMBSと国債を全部売却したとしても膨大に膨らんだマネタリーベースの前にはは焼け石に水です。
アメリカの成長は止まっています。いまの景況感はリーマン・ショック後の自律反発にすぎないもので、これをアメリカの復活ととらえるのは無理があります。その自律反発の勢いも、2010〜2013の実質成長率が1.8%と第2次世界大戦後以来の低水準で非常に弱いものです。
2013年後半の回復も、在庫投資と不動産バブルと株式バブル(それに裏付けされた自動車バブル)に嵩上げされたもので持続性がありません。強欲な市場関係者は米株にバリエーションでは割高感がないといいます。しかし、実績PERは、自社株買いによってかさ上げされたものです。
予想PERはあまりに楽観的なもので、いま現在、企業業績が市場予想を裏切り続けています。ダウの主力企業が低調で、その他のどうでもいい企業がS&P500のインデックスを支えている状態です。自社株買いと円キャリー・トレード、QEに支えられた株価上昇に持続性はありません。
資産家が株バブルで得たあぶく銭がピックアップトラックなどの嗜好的な高級車の売り上げを伸ばしていますが、これも長続きしないでしょう。不動産バブルも金融ローン貸出が伸びていないので、持続性がありません。所得からすると住宅価格はすでにバブルです。イギリスの不動産バブルはいつはじけてもおかしくないですし、それがトリガーになって暴落するリスクがあります。
もちろん、再三述べてきたようにシェール革命はペテンです。いまだにアメリカは原油の輸入の半分を海外に頼っています。この状況が劇的に変わるようなものではありません。内需も弱いです。
格差が拡大し労働分配率が低下しているため、消費性向が低下してます。個人所得が伸びず、個人消費に勢いがあありません。個人消費が増加しない以上、他国に比べて自国市場への依存の度合いが強い(新興国シェアが低い)米国企業の業績は伸びず設備投資は増えません。財政状態は先進国のなかでは最悪ですし、政治的対立があるので民間投資だけでなく公共投資も期待できません。
米国債安とドル安、円安と日本株安、米国債安とゴールド高がリンクするのが正常な金融市場です。市場が正常化すれば、金価格は上昇しますが、アメリカも必死なのでこの1年が正念場だと思います。
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