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【ロンドン小倉孝保】イラク戦争での人権侵害を調査してきた英国とドイツの弁護士や人権団体は10日、駐留英軍によるイラク人への虐待が1000件以上判明し、戦争犯罪に当たるとして国際刑事裁判所(ICC、本部オランダ・ハーグ)に告発した。うち約200件は極めて深刻な虐待だという。これまでも駐留英兵による虐待は数十件単位で報告されているが、虐待が極めて広範囲、組織的に行われていた可能性が浮上している。
告発したのは英国の弁護士グループ「公共利益弁護士(PIL)」と人権監視団体「憲法上の権利のための欧州センター」(本部・ベルリン)。英紙インディペンデントなど英メディアが一斉に報じた。
PILと同センターが虐待を受けたイラク人などから聞き取った結果、2003〜08年に英兵による虐待は、イラク人400人以上に行われ、件数では1000以上に及んだ。うち約200件は▽電気ショック▽性的虐待▽模擬処刑−−など深刻な事例だった。主にイラク南部バスラの収容施設内で行われた。PILは組織的な虐待だったとしている。
英紙ガーディアンは、英陸軍のウォール参謀長やイラク戦争開戦当時のフーン元国防相らが告発されたと報じた。PILは告発の詳細を14日にロンドンで公表する。
英国防省は声明で「英兵による拷問などがいくつかあったのは残念だが、国内の裁判所で対応しておりICCによるさらなる調査は不必要だ。虐待は組織的に行われていたわけではない」と主張している。
イラク駐留英兵の虐待については09年、被害者や弁護士から33件の訴えが英国防省にあった。その中には、南部アマラで拘束されたイラク人男性が殴打されたり、女性兵に性器を引っ張られたりしたなどの事例があった。
米国は自国兵が訴追されるのを避けるため、ICCに加盟していない。英国はICCの締約国。英国は03年3月、米軍とともにイラクに侵攻して主に南部を占領。09年4月に撤退した。
◇イラク戦争後に発覚した主な虐殺・虐待事件
2004年に発覚した首都・バグダッド郊外のアブグレイブ刑務所における米兵の事件が最も有名だ。イラク人収容者を犬のように引き回したり、性的拷問を加えたりしていた。首謀者の米兵らが禁錮3〜10年の評決を受け、米国防総省は06年、14年ぶりに拘束者の扱いの手引を改訂した。05年にはイラク西部ハディサで、同僚が死傷したことに逆上した米海兵隊員が、子供や高齢者らを虐殺する事件も起きた。
英軍も03年、南部バスラで武装勢力と疑ったホテル従業員らを虐待し、1人を死亡させた。
http://mainichi.jp/shimen/news/20140113ddm007030123000c.html
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