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稲嶺知事が普天間基地の移設先を辺野古沿岸に決定した当時、米国の好戦派は第2次朝鮮戦争を計画
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201312300000/
2013.12.30 櫻井ジャーナル
防衛という立場から考えると、限られた場所に部隊が集中していることは不利である。先制攻撃を想定しているなら別だが。
日本に駐留しているアメリカ軍は約4万5000人、その半数以上は沖縄にいる。基地の面積で比較すると7割が集中している沖縄県だが、県の面積は全国の0.6%にすぎない。その沖縄に新しい軍事基地を建設するということを日米政府は決め、仲井真弘多知事は認めたわけだ。その沖縄へ1月に9機のF22-ステルス戦闘機が飛来、無人機も配備するようだ。
そうした動きに日本側も呼応、装備を強化しようとしている。例えば、28機のF-35ステルス戦闘機、17機のオスプレイ、52台の水陸両用強襲車両、99台の軽量戦闘車両、3隻のイージス艦、5隻の潜水艦、さらに偵察用無人機グローバルホークの導入も検討しているという。
オスプレイは海兵隊と深い関係がある。日本では水陸機動団を創設するというが、要するに日本版の海兵隊。陸上自衛隊西部方面普通科連隊が中核になるようで、2005年から毎年、カリフォルニア州でアメリカの海兵隊と共同訓練してきたと伝えられている。
東アジアで軍事的な圧力を強めるという主張をネオコン(親イスラエル派)のシンクタンクPNACがしたのは2000年に公表された報告書『アメリカ国防の再構築』。その中でオスプレイの重要性を強調していた。行動範囲が広がるというのだ。つまり、自衛隊も行動範囲を広げようとしている。自衛隊の動きとしては、今年1月13日に陸上自衛隊の第1空挺団が「離島防衛」のシナリオで訓練を実施したことが注目された。
振り返ってみると、1996年12月にSACO(沖縄に関する特別行動委員会)の合意があり、98年12月に知事となった稲嶺恵一は99年11月に普天間基地の移設先を辺野古沿岸に決定、2006年4月には、滑走路2本をV字型に配置する案(現行案)で額賀福志郎防衛庁長官と島袋吉和名護市長が合意、同年5月には「再編実施のための日米のロードマップ」が日米両国政府間で合意され、09年5月に国会で承認された。この「ロードマップ」で沖縄の負担が軽減されることがないことは明白だ。
移設問題は沖縄人を無視して進められたわけだが、そのとき、日米の支配層は軍事的な結びつきをつようめようとしていた。すでに1980年代からアメリカは軍事負担に耐えられなくなっているが、その負担を日本に押しつけるということに外ならない。「思いやり予算」だけでなく、血を流せという方向へ進み始めたとも言える。
その思いやり予算が天井に達した1995年、ジョセフ・ナイ国防次官補が「東アジア戦略報告(ナイ・レポート)」を公表、97年の「日米防衛協力のための指針(新ガイドライン)」、そして99年の「周辺事態法」につながる。
朝鮮半島での戦争計画も1998年にアメリカは作成している。OPLAN 5027-98だ。この計画は、金正日体制を倒し、国家として朝鮮を消滅させて韓国が主導する新たな国、つまりアメリカにとって都合の良い国を建設することを目的としていた。そうした中、8月に朝鮮は太平洋に向かって「ロケット」を発射している。海上自衛隊が能登半島の沖で「不審船」に対し、規定に違反して「海上警備行動」を実行したのは翌年の3月だ。
1999年になると、朝鮮の金体制が崩壊した場合に備えるとして「CONPLAN 5029」が検討され始め、05年にこの計画はOPLANへ格上げになったという。その2005年に発表されたのが「日米同盟:未来のための変革と再編」だ。
その間、2001年9月11日のニューヨークにおける超高層ビルへの航空機突入、ペンタゴンへの攻撃を利用していジョージ・W・ブッシュ政権は1982年から練られていた戒厳令プロジェクトを始動させ、03年3月にはネオコンが1991年から描いていた計画通りにイラクのサダム・フセイン体制を崩壊させている。
攻撃の4日前にアメリカ軍は空母カール・ビンソンをを朝鮮半島に派遣、6機のF-117を韓国に移動させ、グアムには約10機のB-1爆撃機と約10機のB-52爆撃機を配備した。この時に韓国の大統領だった盧武鉉は戦争に反対したようだが、その後、スキャンダル攻撃にあい、2009年に変死している。
日本政府は好戦的なネオコンや戦争ビジネスと近い関係にあると見られている。その勢力は東アジアでの軍事的な緊張を高めるだけでなく、戦争も想定してきた。日本は多くの「核地雷」を抱えていることも忘れ、安倍晋三首相はその好戦的な雰囲気に酔っている。
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