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中朝国境の町・北朝鮮新義州では、兵士(左奥)らが中国側に警戒の視線を向けている=14日(共同)
緊迫の中朝国境 北朝鮮が中国に報復も 人民解放軍を増援で有事に備える中国
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20131219/frn1312191534007-n1.htm
2013.12.19 夕刊フジ
叔父でナンバー2の張成沢元国防副委員長を銃殺し、火炎放射器で焼く…。身も凍る粛清を行った北朝鮮の金正恩第1書記。その北と習近平国家主席率いる中国に緊張が走っている。習指導部は不測の事態を想定し、中朝国境付近に人民解放軍を増援したもようだ。恐怖政治におびえる北の人民が難民となって押し寄せるのを防ぐ目的もあるが、もう一つ、正恩体制による報復に備えているという。北が中国に逆襲とは一体どういうことなのか。
血の粛清で国内を凍り付かせ、核開発で国際社会を翻弄した金正日総書記が死去して2年。命日の17日、平壌で開かれた中央追悼大会は、文字通り、恐怖で支配する独裁国家らしい一日となった。
若き指導者、正恩氏を支えた叔父で最側近の張氏の姿はない。国家転覆陰謀の重大な罪を犯したとして5日前の12日、国家安全保衛部の特別軍事裁判で死刑判決が下り、即日執行されていた。
韓国メディアなどによると、その処刑方法は残忍さを極め、マシンガンで蜂の巣にされ、肌が焼けた痕跡があることから火炎放射器が使われた可能性もあるという。
裏切り者は親族であろうと処刑する。さすがの人民たちも動揺を隠せず、「国内はざわついたまま収拾がつかない」(韓国筋)状態のようだ。
混乱する北を踏まえ、習指導部は不測の事態を想定し、中朝国境沿いの遼寧、吉林、黒竜江の各省などで構成する瀋陽軍区に、すでに人民解放軍を増援。戦闘機のほか特殊部隊を回したとの情報もある。
この目的について中国事情に詳しい評論家の宮崎正弘氏は「理由はいくつか考えられるが、一つは脱北者が数万人規模で発生する可能性があり、それに備えているのだろう」とみる。
中国では通常、人民武装警察が国境の入国管理などを担当して警戒にあたるが、宮崎氏は「北だけは特別で、人民解放軍が担っている。今までも異様なほど警戒をしてきたが、今回、さらに配置を強化したことは注目に値する」と分析する。
処刑された張氏は、中国の経済特区政策を模範とし、成長の一施策として中国から有形無形の支援を受け、北の経済の改革開放を主導してきた。
正日氏亡き後、一段と疲弊する国内事情を受けて、「時期は決めてはいなかったものの、張氏がクーデターを画策していたのは事実」(韓国筋)とするのが優勢だ。
中国としても同国寄りの政権樹立を望むだけに「積極的に支えてきた」(同)が、事実上のクーデター未遂で振り出しに戻ってしまったことになる。
元韓国海軍少佐で、拓殖大学国際開発研究所の高永●(=吉を2つヨコに並べる)(コ・ヨンチョル)研究員は「中国は、正恩体制崩壊後の北を見据え、後継者争いで失脚し、現在、中国が庇護する(正恩氏の異母兄)金正男氏、あるいは、張氏を政権トップに据えようと考えていた。だが、北はそのもくろみを事前に察知し、手を打った」と指摘し、こう続ける。
「習指導部が、いま最も警戒しているのは、北がエキサイトして(中国に)軍事挑発を仕掛けてくることだ。張氏を背後で操ったことに対する報復で、人民解放軍が国境沿いに増兵しているのはそれを防ぐ意味もある。正男氏に関しては、暗殺の恐れがあるため、(滞在先の)シンガポールから中国側が国内に保護したという話を聞いた」
北が中国に銃口を向けたとしたら、ただ事ではなくなる。実際に正恩vs習の軍事衝突は起きるのか。
高氏は「なくはないが、北が挑発してきたとしても大人げなくやり返すことはなく、最小限で済ますのではないか。全面衝突になれば、韓国軍と米軍が黙っておらず、北を挟んでの三つどもえとなり、傀儡政権の樹立どころではなくなる。北が全面的に頼る中国からの石油を盾に『いつでもパイプラインを止められるぞ』とにらみをきかせながら、中国寄りの政権づくりを目指すはずだ」と予測する。
ただ、北の出方は読みづらい。暴走に歯止めがかからず国家を挙げての自爆テロに走る恐れもあり、「核がいつ北京に向くかも分からない」(宮崎氏)のが現実。朝鮮半島を含めた東アジアの不安定さは当分収まりそうにない。
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