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先日、スウェーデンの通信情報機関、国防電波部(FRA)がロシアの政治指導者を標的とした情報収集を行ない、その情報を米国家安全保障局(NSA)に提供していたというニュースを紹介した。
今回、そのニュースを報じたスウェーデンの公共テレビ局、スウェーデン・テレビ(Sveriges Television)は、前回と同様、元米中央情報局(CIA)スタッフのエドワード・スノーデン(Edward J. Snowden)氏が所持していた機密文書から、FRAがロシアのエネルギー企業を標的とした情報収集も行なっていて、それもまた、NSAに提供していたという事実を明らかにした。
問題の文書は、2013年4月、FRAとの会合に合わせて、NSAが作成したものである。この中で、NSAは、スウェーデンがロシアのエネルギー企業に関する情報を収集し、その内容をアメリカ側に提供していることに感謝の意を表するとともに、「ユニークな通信情報活動(unique SIGINT)」だとして、FRAの活動に高い評価を与えていることが記されているという。
残念ながら、文書において、具体的な企業名や関連施設について言及されていないので、どういった目的で情報収集を行なっていたのかは不明である。
しかし、今年9月には、NSAがブラジルの石油採掘会社「ペトロブラス(Petrobras)」やベルギーの首都ブリュッセルに拠点を置く「国際銀行間通信協会(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication)」、通称「スイフト(SWIFT)」を標的とした情報収集を行なっていることが発覚し、民間部門へのスパイ活動について懸念が示されたことがあった。今回もまた、そうした懸念を抱かせることになるのは間違いないだろう。
一方、文書では、ロシアのエネルギー企業だけでなく、ケーブル盗聴によって、FRAがバルト諸国に関する情報を収集していたことも記されているようである。
この点について、スウェーデンの隣国で、バルト諸国の一つ、ラトビアのアルティス・パブリクス(Artis Pabriks)国防相は、「私自身についてスパイしていたというならともかく、ラトビアの国内情勢やロシアの関心事についてスパイすることは驚くに値しない」と、余裕(?)のコメントを出している。実際、今月6日、バルト海域での安全保障問題について議論するため、スウェーデンのカリン・エンストルム(Karin Enström)国防相と会談した際も、議題に上がらなかったそうだ。
なお、FRAは、民間企業や他の欧州諸国について情報収集を行なっていたという報道について、コメントしない方針を貫いている。
【関連記事】
"FRA spying on 'energy' and 'Baltics' for USA"
Sveriges Television, December 8, 2013.
"Sweden engaged in industrial espionage against Russia - report"
RT, December 8, 2013.
スウェーデン、ロシアのエネルギー企業も情報収集の標的にしていた模様 Intelligence News and Reports
http://blog.livedoor.jp/intel_news_reports/archives/34750256.html
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