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ウクライナで親EU派が激しく抗議する中、親イスラエル派のマケイン米上院議員が訪問して支援 櫻井ジャーナル
http://www.asyura2.com/13/warb12/msg/209.html
投稿者 初心に帰るお天道様に恥じない生き方 日時 2013 年 12 月 16 日 05:51:40: 4hA5hGpynEyZM
 


ウクライナで反政府の抗議行動が続いている。アメリカなど「西側」では不公正な政治経済システムに抗議する平和的な「占拠運動」が暴力的に排除されるのを傍観していたメディアだが、ブルドーザーを持ち出し、火炎瓶を投げるウクライナの反政府派が強制排除されると大きく取り上げている。
 抗議活動が始まった切っ掛けはEUとの「連合協定」をめぐる対立。ウクライナ政府は先月21日、この協定を締結するための準備を停止、ロシアとの協議を再開すると発表したのだが、この発表に反発する勢力が街頭に出てきたわけだ。
 ロシアとの経済的な結びつきを犠牲にしてEUへ鞍替えしてもメリットは少なく、富を奪われるだけだと見られているが、ナショナリズム的な熱狂、あるいは一種の「西側信仰」もあるようだ。
 そうした信仰は旧ソ連圏に広がっていたが、その背景にはロナルド・レーガン政権が始めた「プロジェクト・デモクラシー」がある。「民主主義」の看板を掲げながら国家、体制を崩壊さようというわけだ。「連帯」を生み出したポーランドは最初のターゲット国と言えるだろう。
 そのポーランドだけでなく、ハンガリー、チェコ、エストニア、ラトビア、リトアニア、スロバキア、スロベニア、ブルガリアといった旧ソ連圏の国がEUに加盟しているが、結局、「西側」を拠点とする巨大資本の食い物になり、自国の産業は大きな打撃を受けているのが実態のようだ。
 そうした国々には西側へ働きに出ることを期待する向きもいるらしいが、すでに低賃金で働く東側の人びとに対する反発が強まっていて、排斥の動きもある。西側の国々を不安定化させる要因になるだろう。
 ところで、ウクライナをEUと連合させようとしているナショナリストは第2次世界大戦の頃、OUNという団体を組織していた。そうした中でポーランドやロシアを最も敵視していたステファン・バンデラのグループが勢力を伸ばしたのだが、このグループはイギリスの対外情報機関MI6と結びつく。イギリス側の目的はソ連の情報を入手することにあった。
 ところがバンデラのグループはナチスと結びつき、1941年にドイツ軍がウクライナを占領すると「新秩序」の障害になると考えられていた人々、つまりユダヤ人、ロシア人、知識人、コミュニストなどの虐殺を始める。このときにOUNは勝手に独立を宣言、これを理由にしてドイツ軍は1941年にバンデラ派の幹部を逮捕するが、44年に釈放され、ソ連軍と戦うためにドイツ軍へ合流した。
 なお、バンデラ派のナンバー2だったヤロスラフ・ステツコは大戦後、1946年にMI6のエージェントになってABN(反ボルシェビキ国家連合)の議長に就任、この団体は1966年にAPACL(アジア人民反共連盟/後のアジア太平洋反共連盟)と合体し、WACL(世界反共連盟)になる。
 WACL創設にはレイ・クラインCIA副長官が関与したと言われている。APACLに関係していた人物としては、台湾の蒋介石、韓国の朴正煕、統一教会の文鮮明、日本からは児玉誉士夫、笹川良一、岸信介の名前が挙がっている。
 こうした歴史を背負うナショナリストはEUとの連合に積極的だが、それを「大多数の国民の悲願」だと言うことはできない。歴史的にヨーロッパと近い西部や中部では反政府行動に肯定的だが、ロシアと近い東部や南部では否定的。ただ、旗印が鮮明な人は多くないようで、激しい抗議活動を繰り広げている人びとは限られている。しかも、最近では、富裕層の内部でもEUの実態を見て「EU熱」は以前より冷めている。
 そうした中、アメリカ議会でネオコン(親イスラエル派)の代表的な人物、ジョン・マケインがウクライナを訪れ、反政府派を支援する意思を示した。マケインは中東/北アフリカでの軍事侵略でも旗振り役を演じ、シリアを攻撃するべきだと主張するだけでなく、今年5月にはシリアへ不法入国して反政府軍の幹部と会っている人物。しかも、そのメンバーの中にはシーア派の巡礼者11名を2012年5月に誘拐した人物も含まれていた。
 マケインの言動はランドール・シューネマンなる人物を抜きに語ることはできない。この人物はネオコン系のロビイストで、マケインと深いつながりがある。2008年にはマケインの選挙戦に参加、上級顧問(外交政策、国家安全保障担当)になっている。
 この人物はマケインを外国政府の要人に紹介してるのだが、その中にはアルバニア、クロアチア、マケドニアが含まれ、台湾、ラトビア、グルジアとも仕事をしている。また、カスピ海周辺の石油開発を目的とするカスピアン同盟、軍需産業のロッキード・マーチンなど多くの会社のロビイストだ。
 また、ネオコン系シンクタンクのPNACやイラクへの軍事侵攻を主張していた「イラク解放委員会」の中心メンバーであり、NATOを東へ拡大するためにネオコン系のブルース・ジャクソンと協力関係にあった。ジャクソンは1996年には「NATOに関する米国委員会」を創設して委員長に就任したほか、PNACの創設にも参加している。
 ウクライナの背後には、エネルギー産業、戦争ビジネス、イスラエル、そしてファシズムが見える。



ウクライナで親EU派が激しく抗議する中、親イスラエル派のマケイン米上院議員が訪問して支援 櫻井ジャーナル
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