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株式日記と経済展望
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“防空識別圏”を宣言した中国は、冷戦末期のソ連を思わせる。今回の事件で
対中国融和派は米国の意思決定過程で力を大きく減らすでしょう。
2013年12月5日 木曜日
◆読み違えた中国、その中国に傾く韓国 「防空識別圏」を専門家に聞く(2) 12月5日 鈴置高史
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20131204/256668/?P=1
“防空識別圏”を宣言した中国は、冷戦末期のソ連を思わせる。だのに怯えた韓国は中国にもっと傾く――。安全保障の専門家、C氏と急変する東アジアを話し合った。
米国を弱腰と見誤った旧ソ連
C:空の縄張りを叫んだ瞬間、そこに米軍機や自衛隊機に入られてしまい、手も足も出なかった中国。1970年代末から1980年代初めのソ連を思い出しました。
当時のソ連は指導者、ブレジネフの判断能力が衰え、米国の出方を見誤ったのです。「デタント」に応じたカーター大統領を弱腰と判断して突如、アフガンに侵攻しました。
すると西側が団結して1980年のモスクワ五輪をボイコット。ソ連はアフガン戦争の泥沼にもはまりました。
さらに米国には対ソ協調派のカーター政権に代わり、ソ連を悪の帝国と呼ぶレーガン政権が登場。大軍拡やSDI(戦略防衛構想、通称「スターウォーズ」)をしかけました。ソ連はこれに対抗するための負担に耐え切れず自壊しました。
鈴置:振り返って見れば、ブレジネフ時代の読み違いがソ連崩壊への伏線となったのですね。
「張り子のトラ」と馬鹿にされた中国
C:今の中国に似ています。サリンを使うシリアへの軍事攻撃を計画していた米国ですが、直前の9月にオバマ大統領は中止しました。米国は世界の警察官をやめるつもりかと各国が思い始めました。
「米中で世界を仕切る」という中国の主張する「G2論」を11月20日、ライス米大統領補佐官が容認しました。ライス補佐官は「尖閣」に関しても「米国は主権の問題には立場をとらない」と表明しました。
これらを見た中国は「米国は弱気だ」と考え、尖閣諸島を含む東シナ海の上空に突如、“防空識別圏”を設定したのでしょう。ちなみにそれは「領空の拡張」と呼ぶべき不法なものですが(「似て非なる中国の“識別圏”」参照)。
しかし、米国はすかさずそこに機動部隊を送って日本とスクラムを組んで見せた。さらには空軍機も送った。というのに、中国はスクランブルもちゃんとかけられず、11月27日の外務省の会見で西側記者から「張り子のトラ」と馬鹿にされる始末。
鈴置:「米軍機に対してスクランブルした」という中国の主張は、やはりウソだったのでしょうか。
手ぐすね引いて待っていた?米軍
C:地球は丸いので、普通のレーダーではそう遠くまでは見通せません。中国空軍に“識別圏”全体を見渡せる能力があるか、極めて怪しいのです。軍事的にも外交的にも、中国はすっかり面子を失ってしまった。
一連の中国の反応を見るに、共産党幹部ばかりか軍の幹部までも、国際標準と比べた中国軍の実力のほどを理解していないのではないか、と思えてきます。
鈴置:中国は米国が強く出るとは予想しなかったのでしょうか。
C:これも読み違えた可能性が高いと思います。中国は米国に騙されたか、あるいは米国務省とだけ「握って」いて、結果的に米軍部のワナにはまったのかもしれません。
23日の土曜日に中国が“識別圏”を宣言した後の米軍の動きは異常なほどに機敏でした。2日後の月曜日の25日には、空母ジョージ・ワシントンを含む米日の連合艦隊が沖縄の南の海域で合同演習しました。
両国艦隊とも、フィリピンで台風被害の支援にあたっていたはずです。2日間で連合艦隊を編成し、現場に急行したとは神業です。
火曜日の26日には爆撃機B52を2機、中国の主張する識別圏内に送りました。B52は古くて大きな機体で整備も大変なのに、これも実にいい手際です。国務省やホワイトハウスはともかくも米軍は、中国が宣言するのを待ち構えていた感じさえします。
米空母にも「入るな」
鈴置:防空識別圏というと空軍の話に思えますが、海軍も関係するのですね。
C:もちろんです。大いに関係します。空母機動部隊の上には常に艦載機が飛び回って艦隊を守っています。艦載機の行動半径は数百キロに及びます。
中国が東シナ海に“識別圏”を設定し、公表した運用方針通りにそこに入る軍用機は追い出すというのなら、米機動部隊は同海に近づくことも許されないわけです。公海上空の飛行の自由はもちろん、船舶の公海航行の自由まで侵害することになります。
鈴置:今回の事件で何が変わるでしょうか。
C:世界の中国を見る目が変わりました。これまでは「日本と小さな無人島を巡って争っているな」ぐらいに見ていた。それが、国際ルールは堂々と破るし、武器を振り回して脅す危ない国、という認識に変わりました。
鈴置:東シナ海の上空は、世界のビジネスマンの主要な出張航空路の1つです。これで、安保の世界以外でも、中国への懸念が一気に増しました。
立場失った米日の融和派
C:もちろん、日本の世論にも大きく影響します。「中国と対立すべきではない」と主張してきた人々が、発言力を失うでしょう。
鈴置:日本の“リベラル”は「戦争は日本が起こしたのだ。だから日本が反省すれば2度と戦争は起きない」と思い込み、そう説いてきました。
しかし、日本がおとなしくするほどに中国が牙をむいてきました。韓国もその尻馬に乗ってきました。この現実を見れば、“リベラル”の言うことを聞く人はいなくなってしまうでしょうね。
C:米国も同じです。中国とは共存できると考える融和派と、いつかは対立するのだから準備せねばならぬと主張する現実派がせめぎ合ってきました。でも、今回の事件で融和派は米国の意思決定過程で力を大きく減らすでしょう。
今後の展開を読む際に、注意せねばならないのは国際的に大恥をかいた中国がどう出てくるか、です。自ら宣言した“識別圏”の中に日本や米国の軍用機や海軍の艦艇がどんどん入ってきて、その画像が世界に流れ続ける――。これにいつまで耐えられるか疑問です。(後略)
(私のコメント)
今回の中国の防空識別圏の設定では、習金平体制の情勢判断能力がおかしくなってきている事を思わせます。おそらく『「米中で世界を仕切る」という中国の主張する「G2論」を11月20日、ライス米大統領補佐官が容認しました。ライス補佐官は「尖閣」に関しても「米国は主権の問題には立場をとらない」と表明しました。』と言う発言はワナであり中国はそれに引っかかったと思われます。
同じ様な事は湾岸戦争において、イラク大統領サダム・フセインとエイプリル・グラスピー駐イラク・アメリカ大使会談で 「クウェート問題は、アメリカとは関係がないという、最初にイラクにさしあげた説明を強調するよう、私に指示しました。」と言う発言とライス大統領補佐官の発言はアメリカ政府の罠であった。
サダムフセインも習金平も、アメリカの発言を「GOサイン」と読み違えて強硬措置に踏み切った。しかし中国は防空識別圏を設定した途端にアメリカは態度を変えてB52を送り込んできた。それに対して中国空軍はスクランブルをかけられなかった。B52は尖閣上空を横切って行ったと言いますが、中国は手も足も出せなかった。
中国軍は面子を失い半狂乱となり、空軍機意を飛び回らせていますが、アメリカ軍機も日本の自衛隊機も補足できていない。中国の早期警戒機も最新鋭戦闘機もスクランブル体制が出来ていないのだから米軍機を捕捉できない。これでは中国国民からも政府はバカにされて批判が高まるだろう。習金平はそれに耐えられるだろうか?
中国の防空識別圏は、他国の識別圏とは異なり「領空の拡大」に近い。言う事を聞かなければ撃墜するぞと脅かしているものであり、アメリカの航空会社は旅客の安全のためにフライトプランを提出した。この事によって尖閣や中国に無関心だったアメリカ国民にも中国の異質性に気が付いたようだ。
アメリカ政府部内でも、米中G2派が多数を占めていましたが、国際ルールを守らない中国が明らかになった以上は米中G2派はおとなしくならざるを得ません。親中派のキッシンジャーもブレジンスキーも嘆いている事でしょうが、同じく親中派のオバマ大統領もG2には踏み切れなくなったことでしょう。
アメリカは中国とは事を構えない事を国是としてきましたが、公海の自由航行を踏みにじる行為を認めるわけにはいきません。防空識別圏は空の問題だけではなく船の航行にも影響を与えます。たとえば空母などの軍艦やヘリを積んだ巡視船なども監視対象になります。軍艦や巡視船も入れなくなればそこは中国の領海同然になります。
中国としては日中の二国間の問題としたいはずですが、中国の定めた防空識別圏では世界各国の旅客機が飛んでいるから世界中の問題となってしまう。だから習金平のバカさ加減が分かりますがサダム・フセイン並みの愚か者だ。中国政権内部はかなり混乱していることが伺われますが、中国人は感情的になりやすく挑発に乗りやすい。
もし中国人が冷静な国民性ならばとっくに超大国として存在していたのでしょうが、中国の歴史を見ると反乱と暴動の歴史であり国内政治は乱れっぱなしだ。これでは政府も強権的になり独裁政治となり、近代国家として成り立ちえない。韓国も同じであり狂信的であることは中国人以上であり、外交交渉も感情的になって交渉にならない。
ライス米大統領補佐官が、G2や尖閣には関与しないとした発言が本気で言ったとするならば、ライス氏の資質を疑わせるものであり、アメリカ政府部内の政策の不一致が浮き彫りになる。中国はアメリカが弱いと見てより攻勢をかけてきて、南シナ海にも防空識別圏を広げて来るだろう。そうなればASEAN諸国は一斉にアメリカ離れを起こす。そこまで読めなければライス氏は真正の大馬鹿者だ。
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