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株式日記と経済展望
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アメリカ陣営が勝つか、中国陣営が勝つかは、「ロシアがどっちにつくか?」で
決まるというのです。反中同盟が形成されない場合、「日本は独立 を保てない」
2013年11月24日 日曜日
◆世界3大戦略家が語る、「中国包囲網」と日本の役割 8月22日 ロシア政治経済ジャーナル
http://archive.mag2.com/0000012950/20130822152644000.html
▼「中国包囲網」、勝敗のカギを握る国●●●
皆さん、ちょっと立ち止まって、●●●をうめてみてください。
答えを書いたら、先に進みましょう。
ルトワックさんはいいます。
<米国のリーダーシップによる同盟は、単に実現の可能性が
低いだけでなく、非常に望ましくないものだ。
なぜならこれによって、ロシアを中国の陣営に追いやる可能性が高いからだ。
そしてそのようなロシアの行動が、決定的な結果をもたらすことにもなりかねない。>
(自滅する中国 138p)
なんということ!
アメリカ陣営が勝つか、中国陣営が勝つかは、
「ロシアがどっちにつくか?」で決まるというのです。
ロシアが中国包囲網に参加すれば、アメリカの勝ち。
ロシアが中国と組めば、中国の勝ち?
なんで???
▼中国包囲網、成功のカギ
次にロシアが登場するのは、「日本」のところです。
ルトワックさんは、「日本はこう動くべき」という提言もしています。
<日本が引き続き独立を保っていられるかどうかは、反中同盟
全体の強さに大きく左右されることになるからだ。>
(同上187〜188p)
↑これも結構衝撃ですね。
反中同盟が形成されない、あるいは脆弱な場合、「日本は独立を保てない」
つまり、「中国に実質併合される可能性もある」といっているのです。
じゃあ、どうすれば、日本は勝てるのか?
<もちろん日本自身の決意とアメリカからの支持が最も重要な要素になるのだが、
ロシアがそこに参加してくれるのかどうかという点も極めて重要であり、
むしろそれが決定的なものになる可能性がある。>
(同上188p)
日本が中国に勝てるかどうかを決める要因は、
1、日本の決意
2、アメリカの支持
3、ロシアとの関係
だそうです。
しかも、ロシアとの関係は「決定的」要因である。
なぜ?
<なぜならそれはロシア自身だけでなく、その周辺のモンゴル
やカザフスタン、ウズベキスタン、キルギスタン、タジキスタン、トルクメニスタン
のような、ロシアが引き続き影響力をもっている国々も関係してくるからだ。>
(188p同上)
つまり、ロシアが「中国包囲網」に参加すれば、
中央アジアやモンゴルなど、多くの国がついてくるというのです。
これにつづいて、ルトワックさんは、決定的な話をしています。
つまり、中国がますます凶暴化し、これを抑える必要が出てきたとき、
日本を「ABCD包囲網」で封じこめたように、
「経済封鎖」「エネルギー供給停止」によって
中国に打撃を与えることができるというのです。
しかし、この「経済封鎖」が成功するかも、「ロシア」にかかっている。
<必要となる原料がロシアやその臣下となる国々から提供されれば、
海上貿易が中断されても中国はそれほど影響を受けないはずだ。>
(同上189p)
(中略)
<中ロを分断する。
これは中国の脅威を減じるにあたって決定的意味を持ちます。
中国の最新兵器は全てロシアからの輸入なのです。
そして、アメリカが中東を抑えれば、中国は陸続きのロシアから
石油・ガスを買うしか道がなくなる。
中東、ロシア、中央アジアを抑えれば、
中国は戦争をする燃料がなくなるということ。>
▼日本の役割
というわけで、ルトワックさんは、
「ロシアが米中覇権争奪戦のカギを握っている」
ことを見抜いている。
「じゃあ、アメリカがロシアと和解すればいいじゃん!」
と思うのですが、「それは難しい」といいます。
<特にロシアが今と同じような全体主義体制を維持し続けるのであれば、
米国とその同盟諸国に大きな難題を残すことになるのは確実である。
これにより、あらゆる形の協力関係が非常に難しいものになる。>
(190p)
↑
つまり、アメリカがロシアを懐柔するのは非常に困難だといっている。
実際、アメリカとロシアの関係は、プーチンの復活により、
ますます険悪になっています。
伝統的な対立、たとえば、「イラン問題」「シリア問題」「東欧MD問題」
から、最近では、「スノーデン問題」「同性愛者問題」などなど。
(「ロシア正教」「イスラム」の力が強いロシアでは、
「同性愛者」同士の結婚、養子に絶対反対の立場。
一方で、オバマさんは、「同性愛者」の熱心な保護者。
それで、オバマは、プーチンを嫌悪していると伝えられる。)
ここで日本が登場します。
ルトワックさんは、
「日本は、アメリカのかわりにロシアと仲良くし、
この国を『中国包囲網』に引きずりこんでくれよ!」と主張している。
どうやって?
<ロシアおよびモンゴルとの協力は、
日本にとってそれほど複雑なものとはならないはずだ。
なぜなら、その内容のほとんどが経済的なもので、
商業的な採算が取れる活動に限られるからであり、
両国政府には友好的な態度以外には何も必要ないからである。>
(190p)
もっと具体的な話として、ロシア極東には
人口が600万人しかいないことに触れています。
(そして、東北3省には日本の人口に匹敵する1億2000万人の中国
人がいる。)
この人口比が、ロシアの脅威になっている。
<中国人の投資家、管理者、そして技術者の代わりに、
脅威の少ない遠く離れた国々から外国人がきて、
中国のプレゼンスと拡大を弱めてくれた方がはるかにマシだということになる。>
(191p)
そして、ルトワックさんは、「日本の役割」について、こう断言します。
<日本はロシアを反中国同盟に参加させることに関しては、
他のどの国よりもはるかに多くのカードをもっている。>(191p)
▼まとめ
長くなりましたので、まとめておきましょう。
1、アメリカは表立って「中国包囲網」を形成しない。
その理由は、ロシアを中国側につかせないためである
2、米中覇権争奪戦、および日本の独立を守るカギを握るのは
ロシアである
3、中国と「反中国」の争いが起こったとき、
「反中国」は「海上貿易」をとめることができる
4、しかし、中国は陸続きのロシア、中央アジアからエネルギー
供給を受けることができ、「包囲網」は不完全である
5、逆にロシア(と中央アジア)が反中同盟に参加すれば、
中国は海と陸からエネルギー供給を受けることができなくなり、
壊滅的打撃をうける
6、ロシアの動向は決定的に重要だが、
アメリカとロシアの仲は険悪。
アメリカがロシアを「反中同盟」に誘うことは困難である
7、日本は、ロシアを「反中同盟」に引き入れるカードを
一番多くもつ国である
8、日本は、極東への投資を増やし、
ロシアの対中脅威を減ずることで、ロシアを味方につけることができる
9、日本の役割は、ロシアを「中国包囲網」にひきずりこむことである
とまあ、こんな感じです。
(私のコメント)
中国は防空識別圏を大幅に拡大して、日本から130キロ西までを防空識別圏とすることを通告してきた。中国は武力によって領土領海領空を拡大してきていますが、中国はますます覇権主義を強めて周辺諸国に牙をむき始めてきた。これは日本ばかりでなく沖縄の米軍基地や韓国や台湾も関係してくる。
日本の防空識別圏ともダブりますが、これによって不測の事態が起きる可能性もあります。尖閣上空も中国の防空識別圏に入り日本の航空機が尖閣の上空を飛べば中国の戦闘機が飛んで来るのでしょうか。防空識別圏は領空とは異なりますが識別圏に入ると中国軍機から出て行けと言われることになる。
おそらく日本の対潜哨戒機も飛べなくなるし、台湾にもまっすく飛べなくなり大きく西回りを飛ばないと中国の防空識別圏に入る事になる。今回の防空識別圏は上海から1000キロ近く西までの距離ですが、中国は早期警戒機を年中飛ばすことになるのだろうか? それとは別に中国は日本の経団連に対して関係改善を要望してきていますが、中国の考えている事は分からない。日本は抗議の意味で経済投資を引き揚げるべきだろう。
問題はアメリカが今後どう出るかですが、アメリカは今後は中東からもアジアからも徐々に引き揚げていくのではないだろうか? アメリカは一時は単独覇権主義を唱えてイラク戦争やアフガニスタン戦争を仕掛けて中央アジア諸国にまで米軍基地を設置した。これらの強硬措置はロシアと中国が手を組んだ上海協力機構で対抗してきましたが、ロシアと中国が手を組まれるとアメリカも単独覇権とはいかなくなる。
ロシアもソ連崩壊で国家体制はガタガタになり、経済力も大きく低下した。プーチンの登場でどうにか持ち直しましたが、かつてのような軍事超大国ではなくなった。それに代わって台頭してきたのが中国であり、日本を追い越して世界第二位の経済大国になり、軍事力でも近代化と軍備の拡張は周辺諸国に脅威を及ぼし始めた。
西太平洋における中国の軍事的プレゼンスは、アメリカ海軍や空軍に大きな脅威となりつつありますが、アジアにおいてはアメリカ単独では中国に対抗が出来なくなる時が近いだろう。アメリカの対中政策では、中国と手を組もうというG2派と中国包囲網を築こうという米中冷戦派がいますが、オバマ大統領は当初は米中G2派だった。
しかしもはや中国はケ小平が言ったような謙虚な中国ではなく、アメリカを凌駕するような超大国を目指している。中国は人海戦術のように大量のスパイ工作員を世界各地に送り込んで工作活動を行っている。多くがビジネスマンや留学生の形で送り込まれますが、各国の企業の社員としてもぐりこんで企業機密を盗み出している。
日本にも大量の工作員を送り込んできましたが、日本企業は中国の産業スパイに無頓着であり、図面ごとコピーがそっくり持ち去られている。新幹線も技術を中国に提供したらコピーされて中国の特許として登録されてしまった。日本人は人がいいのかバカなのか分かりませんが中国は国際ルールを守らない異質な国家なのだ。
中国は経済大国となり、中国人は豪華マンションや外車を乗り回す人も出てきましたが、民主化は進まず政府による独裁体制は強化される一方だ。ネットの監視も強まり言論の自由もない監視社会となり、かつてのソ連と同じ秘密警察国家になりつつある。少数民族は弾圧されて爆弾テロも起きるようになり、反体制文化人も逮捕される事が多くなった。
このような中国を封じ込めなければ、日本は中国に取りこまれる時が来るだろう。韓国はすでに中国に取りこまれて反日で中国と共同戦線を張るようになった。中国を封じ込めるために安倍首相はロシアやトルコなど中国封じ込めのために外交で動き回っていますが、切り札になるのはロシアであり、アメリカとロシアはいまだに関係が悪く、アメリカは動けない。
韓国はアメリカの同盟国ですが、韓国は反日で日米の分断を図ろうとしている。この時点で韓国はアメリカを裏切って中国と手を組んだ。ASEAN諸国も中国と手を組むべきかアメリカと手を組むべきか微妙な所に来ていますが、ASEAN諸国にもアメリカに恨みを持つ国は多々あり動けない。ロシアに対してもASEAN諸国に対しても自由に動けるのは日本であり、日本の経済技術援助を求めている。
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