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株式日記と経済展望
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機動戦闘車は使いやすいわけでもない。離島防衛で使う装甲車としては、
今度購入すると言われている水陸両用車を輸入したほうが向いている。
2013年10月29日 火曜日
戦車としては、あまりに脆弱であり使用できない機動戦闘車、離島防衛にも使えない。
◆機動戦闘車とやらは必要なのか 10月10日 隅田金属日誌
http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-773.html
■ 何にしても中途半端
機動戦闘車は、何にしても中途半端に見える。対戦車砲としては必要性がない。戦車としては装甲が弱い。歩兵砲としては高価に過ぎる。偵察車両としても、戦車砲の火力は既存の87式に勝るメリットにはならない。
機動戦闘車は、実質的には対戦車自走砲である。敵戦車を撃破できる砲を、小火器に抵堪できる程度の装甲で囲われた、軽量かつ安価な車体に搭載したものだ。中身としてはマーダーやらナースホルンやらと変わるものではない。
しかし、現今の情強では、対戦車砲を新規整備する必要性は立たない。既に日本本土への上陸戦の虞れははない。やろうという国もなく、やろうとしてもごく小規模な侵攻しかできない。主力戦車が多数揚がってくる事態はない。この状況では、対戦車専用装備を新規整備する必要性は立たない。
戦車としては、あまりに脆弱であり使用できない。機動戦闘車は26tしかない。これでは、ありふれた装甲車が持つ機関砲で容易に撃破されてしまう。相手がゲリコマ、空挺部隊等、徒歩歩兵の類であれば戦車的に使えるかもしれない。だが、それなら何も105mm戦車砲は要らない。87式偵察車でも96式装甲車でも同じである。
自走できる歩兵砲としても、高価であるため、数を揃えられない。今度は重く、大きすぎる。それ自体は悪くはないが、高価過ぎて普通科に配るほどの数は揃わない。そもそも歩兵砲であれば、105mm戦車砲や高度なFCSは要らない。基本は機関砲で足りる。その上で陣地を吹き飛ばすための榴弾威力が必要といっても、軽砲で十分である。
自走歩兵砲であれば、かつての60式無反動砲クラスまで水準を落とさないと数は揃わない。いまなら96式装甲車に、パックハウザークラスの山砲や、砲身を切り詰めた105mm榴弾砲を積んだほうが、入手性から適している。
偵察車両としても、既存装備である87式偵察車に付け加えるほどのものでもない。実際に、87式で大概のことはできる。出来ないのは対戦車戦闘だけだが、そんなものは砲塔の脇にミサイルでもつければいい。
もちろん、偵察部隊は機動戦闘車を欲しがる。偵察部隊は機甲職域であり「前捌き」云々という主張もあるので、対戦車火力は魅力的だろう。ただし、本土防衛の所要も、内地で敵戦車と遭遇する可能性も無くなっている。この点で、105mm戦車砲を装備する機動戦闘車は、無理して追加する装備ではない。
■ 離島防衛や原発警備に適しているわけでもない
機動戦闘車では、防衛省はその必要性について、とりあえず予算が湧いてきそうな離島防衛を理由に挙げている。
しかし、機動戦闘車は、離島防衛や原発等の重要施設防護に向いているわけでもない。
機動戦闘車は離島防衛に必須でも、向いているわけでもない。離島防衛で重要なのは、制海権・制空権であり、陸兵は居れば事足りる。もちろん、走行車両もあれば便利かもしれないが、、機動戦闘車は使いやすいわけでもない。離島防衛で使う装甲車としては、今度購入すると言われている水陸両用車や、ヘリで運べるようなさらに軽い装甲車の方が、輸送性で適している。
離島防衛で105mm戦車砲も、あまり必要性はない。強力なのはいいことなのだが、オーバーキルである。重くなるデメリットの方が大きい。基本、揚がってくるのは軽装備の徒歩歩兵の類か、あるいは水陸両用車、軽戦車の類である。機関砲で充分撃破できる。105mm砲でなければできないことは、水上艦との砲戦程度である。
空輸性も良くない。重量26tでC-2に載るとしているが、まだ実用化されず、多数を作れないC-2に搭載できるからといって、空輸性に優れるとするのは詭弁である。これは「C-17に搭載できるからM1が空輸性に優れる」というようなものだ。
空輸性云々をするのなら、20t未満に収めて数量的に主役であるC-130に積めなければ※ 実用的ではない。あるいは、12t未満に収めてCH-47でスリング輸送できれば、離島防衛で相当に使い勝手はよくなるだろう。12t未満の砲装備装甲車の例も少なくはない。パナールやERC-90、サラディン装甲車やスコーピオン軽戦車は12t未満である。米海兵隊が使っているLAV25も、CH-53Eで空輸できる重量であるために選定されている。もちろん、軽くなったからといっても、離島防衛で必須の装備にもならないが、26tで空輸性というよりはマシである。
原発警備ほか、対ゲリラ・コマンドにも向いているわけでもない。もちろん、戦車よりは向いているかもしれないが、相手は基本徒歩の軽装備である。原発警備なら、それこそ、警察車両+の、治安維持用の装甲車に砲塔をつけた程度の安い車両で充分であり、105mm砲は不要である。サクソン装甲車やイラクで使ったMRAPで良い。ゲリコマ対策も、96式で充分であり、機動戦闘車を必要とする事態はない。
■ 結局は、少数配備して終わり
機動戦闘車は、最終的に予算問題に行き当たることになる。今まで述べたように、機動戦闘車は中途半端であり、必要性が高いわけでもない。財政上の問題から、防衛費は縮減傾向にある。中でも陸自予算はもっとも厳しい立場に置かれており、新規事業が立ちにくい。大幅な人員削減でもしない限りは、この手の装備は少数配備に終わる。
陸にはカネがない、結局は、開発して終わりのパターンである。87式対空自走砲や89式装甲車の轍を踏むことになる。いつもの自己満足のための開発に終わる。開発費の分で、似たような海外製を買ったほうがマシだった。どのみち性能は似たようなものである。
機動戦闘車のお先も真っ暗といったところである。このあたり全く見ないで、国産でありギミックが優れてるから褒めるマニアも、木を見て森を見ていない。
いつものようにJSFさんがヨイショしているが、言っていることが無茶苦茶である。国産新兵器への盲目の愛というか、痴人の愛であるので仕方ないかもしれない。「機動戦闘車は新しいカテゴリーの装備であり、戦車と戦う為のものではないし、戦車扱いもされません。歩兵の支援と戦車以外の敵装甲車両の撃破が任務です。」(JSF)※※ だが、「歩兵の支援と戦車以外の敵装甲車両の撃破が任務」なら機関砲で足りるわけで、105mm戦車砲は「戦車と戦う為」でなければ不要である。「戦車扱いもされません。」といい切って数が揃うとでもいうように書いているが、定数外となっても、毎年の予算要求の段階で戦車との食い合いは必至である。そもそも「機動戦闘車は新しいカテゴリーの装備」と言い切っている。だが、そういった触れ込みで登場した製品は大概どっちつかずで、ロクなものではなく、死屍累々だった。
結局は、必要性について検討できないどころか、全く気づいてもいないわけだ。機動戦闘車とやらも、組織の惰性で対戦車兵器を欲しがって作ったが、その必要も立たない。戦車としても歩兵砲としても偵察車両としても中途半端である。開発にしても「よその軍隊が持っているから開発してみた」というだけの代物である。数を揃えられる見込みもない。まずは、徒花※※※ に終わるのだろう。
(私のコメント)
今日はミリオタ分野の話題になりますが、自衛隊が離島防衛用に機動戦闘車を開発した。採用されるかどうかは分かりませんが、実用性に非常に疑問がある。中国の新聞記事で「手榴弾一個で破壊できる」と指摘されているが、RPGにもひとたまりもないだろう。大戦中の戦闘記録を見ても装甲車両の脆弱性が指摘されており、大戦末期に無敵を誇ったのはスターリン戦車のような重戦車だった。
機動戦闘車は空輸できる事を売りにしているが、アメリカ軍にしても装甲車を空輸するよりも船で運ぶことがほとんどであり、輸送機で機動戦闘車を一台運んでもどうやって尖閣諸島に降ろすのだろうか? これも中国の記事でも指摘されているが機動戦闘車には軽量であるにもかかわらず浮航性能がなく上陸作戦にも使えない。
道路を時速100キロで走れることが売りになっているが、橋が破壊されたら浮航して川を渡れなければ意味がない。それともシュノーケルをつけて川底を走るのだろうか? もちろんそんな装備は機動戦闘車には付いていない。実際に戦闘が起きれば想定外の事がたくさん起きるのでしょうが、それに応ずるだけの汎用性を持たせなければ意味がない。
八輪装甲車をベースにして、兵員輸送車や偵察用装甲車や自走砲や対空ミサイル戦車としてなどの多用途性を持たせた戦闘車両を開発するのが普通だろう。今回自衛隊が開発した機動戦闘車は八輪装甲車の上に戦車の砲塔を乗せたものであり、軽戦車ないしは自走砲の分野に入るだろう。しかし機動戦闘車は機動戦闘車としてしか使えない。
離島防衛を念頭に入れるなら、水陸両用車両が必要になりますが、20トン以下の軽量化が必要になり30トン近い機動戦闘車は使えない。日本にはすでに87式偵察警戒車や89式装甲戦闘車や96式装輪装甲車があるが、機動戦闘車の位置づけは何なのだろうか? 外観は極めて戦車に近くなるが対戦車戦には装甲が弱くて使いものにならない。いずれも浮航性は無く上陸作戦には使えない。
離島防衛には上陸用舟艇などが使われますが、陸上を走る事が出来ず海上で兵士は降りなければならない。それに対して水陸両用装甲車は途中で降りずに海岸を上陸できて戦闘車両としても使える。アメリカ海兵隊などはLVTを18000台も製造して大戦中に実戦で使われた。このような観点から見ると機動戦闘車を何に使うかですが、既存の装備で間に合うものばかりで、離島防衛用はどう使うのだろうか?
現代でも湾岸戦争やイラクやアフガニスタンでの戦車の有用性は認められていますが、M1主力戦車であり60トンもある重装甲戦車だ。要するに機動戦闘車は兵器として中途半端であり離島防衛にも使えなければ対戦車戦闘にも脆弱な兵器でしかない。その為に自衛隊では「AAV7」をアメリカから4両緊急輸入するようだ。
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