★阿修羅♪ > 戦争b11 > 875.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
日米同盟強化で逆切れした韓国 「だったら、中国と同盟を結ぼう」
http://www.asyura2.com/13/warb11/msg/875.html
投稿者 SRI 日時 2013 年 10 月 24 日 07:26:46: rUXLhToetCnYE
 

日米同盟強化で逆切れした韓国

「だったら、中国と同盟を結ぼう」

2013年10月24日(木)  鈴置 高史

 米国が日本との軍事同盟を強化した。すると、中国の意向も受け反対していた韓国が「面子を潰された」と逆切れ。一部の韓国紙は「米国が日本を大事にするのなら、中国と同盟を結ぼう」と書き始めた。

日本の新聞以上に騒いだ韓国紙

 韓国が大騒ぎになったのは10月3日。日本の集団的自衛権の行使に対し米国が賛成したうえ、多角的で厚みのある日米同盟の強化を打ち出したからだ。それを鮮明にしたのが日米安全保障協議委員会(2+2)の共同声明だ(注1)。

(注1) この声明はこちらで読める。

 朝鮮日報はそれを4日付1面トップで「米国、日本の集団的自衛権の行使歓迎……緊密に協力」と報じた。さらに4日、5日と連日、社説で扱ったうえ、日米同盟強化に関し背景や影響など様々の角度からの特集を組んだ。

 中央日報も5日付1面トップの「日米蜜月、試される韓国外交」(注2)で解説したうえ、7日付の社説でも論じた。

(注2)この記事はこちらで読める。

 日本の新聞の4日付は読売、毎日と産経が1面トップ。ただ、日経は1面4段、朝日が1面3段だった。それと比べると、韓国メディアの異様に大きな扱いが目に付く。韓国人は何をそんなに驚きあわてているのだろうか――。

朴槿恵の二股外交が破綻

 中央日報の7日付社説「韓国、経済に続き外交でもサンドイッチ状態」(注3)が本音をのぞかせている。要旨は以下だ。

(注3)この記事はこちらで読める。

・米国が日本の軍事力強化をテコに中国牽制に乗り出した。
・韓国は経済で日中に挟まれてサンドイッチ状態になったのに続き、外交でも米日と中国の間に挟まれた。
・韓国はすでにミサイル防衛(MD)問題で、米中間でジレンマに陥っている。
・韓国の外交・安保の立地点が急速に狭くなっている。しかし、政府は適切な対応策が打ち出せていない。

「早読み 深読み 朝鮮半島」書籍化第2弾、11月下旬、発売決定!
『中国という蟻地獄に落ちた韓国』

まるで中国という蟻地獄に落ちたかのように、
その引力圏に引き込まれていく韓国。
北の核威嚇で加速する韓国の「従中」は、
日米との同盟に引き返せないところまで来てしまった。
日本は、米国はどう動くのか。

第1弾『中国に立ち向かう日本、つき従う韓国』に
続編が登場。最新の情報が満載です。
 簡単に言えば、米中を両天秤にかけ、双方から利を引き出すという朴槿恵政権の二股外交が早くも破綻した――ということだ。少し常識がある人なら、米中が対立の度を深めている中、二股外交などうまくいくはずがない、と考える。

 ところが韓国メディアは「米中双方と良好な関係を築いたうえ、両大国の力を背景に日本と北朝鮮に言うことをきかせる」画期的な朴槿恵外交を称賛してきた。けっこう多くの知識人がそれを信じ込み、日本にやって来ては誇ってもいたのだ。

日本の自衛権で米国に裏切られた

 しかし、日米が対中軍事同盟、つまり対中包囲網の強化で合意した以上、米国と同盟を結んでいる韓国の立ち位置――米国側に残るのか、中国側に行くのか――が問題となるのは確実だ。

 すでに米国は自分が主導するMDに参加しろと韓国に踏み絵を突きつけている(「ついに米国も韓国に踏み絵を突きつけた」参照)。

 一方、中国は「中国包囲網に参加したらただじゃおかないぞ」と脅し続けてきた(「“体育館の裏”で軍事協定を提案した韓国」参照)。今回の動きは、朴槿恵外交を根本から覆す、韓国にとってこそ「大事件」だったのだ。

 もう1つ、韓国人にとってショックだったのは「集団的自衛権の問題で、米国が韓国よりも日本を尊重した」ことだ。米国に裏切られたとの思いだけではない。

 「日米軍事同盟強化を阻止するなら、仮想敵のあなたよりも同盟国の私が米国を説得した方が効果的です」と中国に説いてきたであろう韓国は、中国からもさらに軽んじられることになる。

 集団的自衛権に関わる韓国の議論にも、随所に独特の思い込みが見られる。ただ、誤解が元とはいえ韓国人がショックを受けたことは事実であり、それが米韓関係に尾を引くのは間違いない。

韓国メディアが描く独特の世界像

 韓国メディアが報じてきた「世界像」は以下のようなものだった。

・オバマ大統領は極右の安倍晋三首相が大嫌いだ。一方、朴槿恵大統領に対しては極めて親しい感情を抱いている。米国にとって、韓米同盟が米日同盟よりも重要になった。
・安倍晋三首相は右傾化を進めており、集団的自衛権の行使容認もその一環だ。
・韓国が中国をも背景に、日本の集団的自衛権の行使容認に反対している以上、米国が許すはずがない。朴槿恵外交の勝利だ。

 この問題が浮上してから、記者を含む何人もの韓国の識者に以下のように聞いてみた。

・集団的自衛権の行使容認は、非公式な形とはいえそもそも米国が日本に要求したものだ。だから誰が反対しようが、米国がいずれ“認める”に決まっているではないか。
・米国がこれまで賛意を表しないのは、日本国内で合意ができあがるのを待っているからであって、韓国の反対が主因ではない。
・米国は中国と戦争するつもりはないにしろ、いや、それだからこそ中国包囲網をしっかりと作る。それに必要な日米同盟の強化を、大統領の個人的関係ごときであきらめるはずがない。
・そもそも二股外交を展開する韓国を、米国が信頼するわけがない(「『独裁者の娘』を迎える米国の険しい目」参照)。

米国の前では「反日」を隠れ蓑に「従中」

 「集団的自衛権の勧進元は米国だ」という指摘に対し、多くの韓国人が「細かな事実はさほど重要ではない」と答えた。

 韓国のメディアや政府は「日本の右傾化」を米国に訴えることで米日韓3国軍事体制を拒絶できると考えた。もちろん、中国の顔色をうかがってのことだ。

 ただ、安倍首相は前に首相を務めた時と比べ相当に柔軟で、韓国紙の期待ほど「右傾化」してくれない。そこで安倍首相が「731」の機体番号の自衛隊機に乗ったのは軍国主義復活の狼煙だ――といった、相当に無理筋の批判を展開するしかなかった。

 そんな時に集団的自衛権の問題が日本で浮上した。韓国メディアは「再侵略を狙うアベ」の格好の証拠として飛びついたのだ。「事実は重要ではない」とは、そうした事情が背景にある。

 「我が国の米国への説得は成果をあげている」とメディアが報道し続けたのも、韓国社会特有のバイアスからだった。

 大国に翻弄されてきた、との思いが強い韓国人にしてみれば「周辺大国すべてを操っている我が国」といったストーリーは極めて新鮮で、心躍る。もちろん、人気を異常に気にする朴槿恵政権もそんな記事は大歓迎である。

韓国外交の勝利は「胡蝶の夢」

 ちなみに韓国には、国民の情緒――喜怒哀楽を煽れてこそ有力メディア、との発想がある。正確な事実の伝達は、先進国ほど重視されない。

 もっとも、米中両大国の力を背景に、日本を叩いて外交的に快進撃を続ける我が国――といった共同幻想を厳しく批判する韓国人もわずかながらいる。

 外交政策企画室長やシンガポール大使などを歴任した元・大物外交官で「親中反日政策は韓米同盟の空洞化につながる」と警告する李長春(イ・チャンチュン)氏だ。

 同氏は保守系サイトの趙甲済ドット・コムに「NATOも顔色を失う米日同盟の躍進」(10月11日付)を寄稿し、こう訴えた。

・韓国は対中依存症によりおかしくなった精神状態で「胡蝶の夢」をまどろんでいる。この幻(まぼろし)から覚めねばならない。
・過去を持ち出し現実から目をそむけ、敵と味方を取り違えている韓国の「親中反日」こそは、在韓米軍撤収を議論の場に引き出しかねない。
・韓米同盟と米日同盟のうち、どちらが米国にとって重要か自問自答しつつ、誤った判断を避けねばならぬ。

「朴槿恵の面子を潰したオバマ」

 こうした冷静な議論は新聞やテレビなど既存のメディアではほとんど見られない。「反日」を楽しんでいる韓国人から、“おもちゃ”を取り上げるわけにはいかないからだ(「なぜ、韓国は東京五輪を邪魔したいいのか」参照)。

 それに李長春氏のように、はっきりと「親米路線」を強調するのも世間受けしない。韓国人は中国が覇権を握る可能性が増していると信じているからだ。

 むしろ既存のメディアでは、米中二股外交を展開しておきながら「自分より日本を大事にするのか!」と米国に逆切れする空気も濃くなっている。

 最大手紙、朝鮮日報の有名な外交記者である李河遠(イ・ハウォン)政治部次長は10月14日付で「朴大統領の『誤認」とオバマ大統領の『欠礼』」を書いた。要旨は以下だ。

・今年5月の韓米首脳会談で朴槿恵大統領とオバマ大統領は非常に親しげであり、その写真も公開されている。
・朴槿恵大統領は日本が誤った歴史認識を改めないのなら、米日の協力関係を見直すようオバマ大統領に求めてきた。
・しかし米国はこれに否定的であることが分かってきた。「オバマ大統領は日本ではなく韓国に付く」という朴槿恵政権の判断は今や、多くの専門家が錯覚に近いと見る。
・朴槿恵大統領がヘーゲル国防長官に(歴史認識など)日本の責任を訴えてからわずか3日後に、同長官は集団的自衛権(の行使容認への)支持を発表した。
・朴槿恵大統領が「面子をつぶされた」と感じるのは当然だ。オバマ大統領は同盟国の大統領を困惑させたことに関し、厳しい批判を受けねばならない。

自分の言うことを聞かないと怒る韓国

 「欠礼」と罵倒されたオバマ大統領がこの記事を読んだら、相当に困惑するに違いない。朴槿恵大統領がヘーゲル長官に訴えた「日本の責任論」は、外交慣例を破って韓国政府が勝手に発表したものだ(「ついに米国も韓国に踏み絵を突きつけた」参照)。

 そもそも、韓国が「欠礼」してこれを発表しなければ「朴槿恵大統領が面子をつぶされる」こともなかったのだ。

 また「日本が誤った歴史認識を改めないなら米国は日本との協力関係を見直すべきだ」と主張しているのは韓国に過ぎない。米国がそれに同意したこともないのだ。

 なぜ、韓国の言ったとおりにしないと、米国の大統領が罵倒されねばならないのだろうか。「親しげな写真」を撮ったから、というなら首脳会談の場にカメラマンも呼び込めない――。

 米国批判を超え、中国との同盟を訴える記事も登場した。韓国日報のパク・イルクン北京特派員が10月7日に書いた「独島(竹島)と集団的自衛権」だ。核心部分は以下である。

米国に捨てられたら中国に付こう

・米国では韓国より日本がもっと重要だという“不都合な真実”が米日の「2+2」で改めて確認された。
・米日軍事同盟が次第に強化され、その中で日本が大きくなる場合、米国はもう1度、朝鮮半島を日本に任せて管理しようと考えうるとの憂慮も一部にはある。第2の「桂―タフト」密約である。
・同盟は平等と相互尊重にある。日本にもっと大きな役割を期待する米国の価値と、反省しない日本を認めることができない我々の価値は同じものであり得ない。
・少なくとも日本の再武装に対しては、米国ではなく同じ被害者の中国と我々の価値がより近い。
・どんなに努力しても米日同盟をちゃんとしたものにできない米韓同盟なら、再考すべき時だ。中国をテコに活用し我々の国益を極大化すべきだというのが答えだ。

 この記事だけではない。「米国に捨てられたのだから、中国へ寄っても米国には怒られない」という意見があちこちで散見されるようになった。これまではこっそり「離米従中」路線を走ってきたが、これからは堂々と……というノリである。

 同じ韓国日報の10月5日付社説「米日の安保癒着に一言も言えない韓国政府」の結論は以下だ。

・今回を契機に政府は対中関係の座標も正確に設定する必要がある。中国は我々の戦略的協力同伴者に格上げされている。経済的にも米国を凌駕する最大の交易国だ。米国の安保戦略と韓中関係が衝突しないよう接点を探す知恵を発揮するのが急がれる。

大見出しで「米中等距離外交」

 10月上旬にインドネシアとブルネイで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)と東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3、東アジア首脳会議(EAS)の各首脳会合。

 中央日報の「まとめ記事」の見出しは「朴大統領、米・中間で『等距離』外交」だった(注4)。以下はその一節だ。

(注4)この記事はこちらで読める。

・ケリー米国務長官と李克強・中国首相はASEAN首脳会議で舌戦を繰り広げた。その間で、韓国がどちらか一方に近づく姿勢を見せるのは難しい状況だ。

 もはや、米国との同盟国の新聞とは思えない書きっぷりだ。この新聞の勇み足だろうか。いや、そうではなさそうだ。

 10月7日に中国の習近平国家主席と会談した際、朴槿恵大統領は「更上一層楼」という漢詩を引用した。青瓦台(韓国大統領府)は「さらなる関係改善を求める意志を表明したもの」と韓国メディアに説明している。

韓国に匙を投げた?米国

 堂々と二股外交に乗り出した韓国――二股どころか中国の言いなりになる韓国に対し、米国も苦い顔を隠さない(「米国も見透かす韓国の『卑日一人芝居』」参照)。

 マイケル・グリーン米戦略国際問題研究所(CSIS)先任副所長兼ジョージタウン大学教授は中央日報に「韓日関係、進展のシナリオがない」(10月14日付)を寄稿した(注5)。

(注5)この記事はこちらで読める。

 「韓国を刺激しないよう、せっかく米国が安倍政権を説得して日本を抑え込んだのに、韓国が反日強硬策を続けたのですべてがぶち壊しになった」という趣旨である。見出しも「韓国にはもう、匙を投げた」ととった方が素直だ。

 グリーン教授は「親日派」との批判を恐れてであろう、日韓関係に関し韓国紙に寄稿する時は、日本の肩を持つような記述を極力、避けてきた。

 しかしこの記事は、韓国への不満をぶちまける珍しいものとなった。ことに注目すべきは、韓国の米国に対する「軽侮」について言及したことだ。以下である。

・米政府が東京に球を投げていた先週、(米国と)韓国との関係が軋んだ。朴槿恵大統領が接見した席で、対日関係改善を求めたヘーゲル米国防長官に打ち明けた(日本への)不満を、青瓦台が10月1日に詳しく公開したことが最初の一撃だった。

北京に向け「対中包囲網は拒否しました」

 米国にしてみれば、韓国をもよりしっかりと守る「米日韓3国軍事協力体制」の強化を提案したら、大統領からきっぱりと拒否されたうえ、自分に断りもなく「米国の提案は断りましたからね」と拡声器を使って大声で発表されてしまった――ということになる。

 拡声機が向けられた先はもちろん、米国の脅威の源泉たる北京だ。中国は米日韓3国軍事協力を中国包囲網として警戒し、韓国に対しては加わらないよう指示している。

 「相談なしの発表」は朝鮮日報の李河遠次長が「オバマの韓国に対する欠礼」と主張する経緯の一部だ。しかし、米国からすれば「朴槿恵の米国に対する裏切り」に他ならない。

 10月上旬、米国は必死で韓国に「日―米―韓」同盟の重要性を訴えていた。空母「ジョージ・ワシントン」を釜山港に送ったうえ、韓国の記者を載せて黄海にまで進出した。

 黄海は北朝鮮が韓国にしばしばテロを仕掛ける現場であり、中国が内海化を狙う海でもある。この海への空母の進入はもちろん「米国は全力で韓国を守る」との意志表明だ。

 さらに米国は韓国メディア各社のシニア記者を日本に招待し、横田、横須賀、普天間の米軍基地を見せた。日米同盟がいかに韓国の安全保障に寄与しているか、理解してもらおうと思ったのだ。

米国が韓国の甘えをいつまで許すか

 だが、それらは逆効果となるかもしれない。二股外交を続ける韓国にとって、そうした米国の“低姿勢”は「二股」の余地が残るように映るためだ。

 従来、北東アジア情勢を読むポイントは韓国の対中接近だった。今後は、その韓国に対し米国がどう出るかが重要になった。中国との対決準備を急ぐ米国が、韓国の甘えをこれ以上、許すゆとりがなくなるからだ。

 米韓関係が悪化すれば、その影響は一部で改善が叫ばれる日韓関係の比ではない。下手すれば、日本が大陸に直接に向き合う最前線になるのだ。

このコラムについて
早読み 深読み 朝鮮半島

朝鮮半島情勢を軸に、アジアのこれからを読み解いていくコラム。著者は日本経済新聞の編集委員。朝鮮半島の将来を予測したシナリオ的小説『朝鮮半島201Z年』を刊行している。その中で登場人物に「しかし今、韓国研究は面白いでしょう。中国が軸となってモノゴトが動くようになったので、皆、中国をカバーしたがる。だけど、日本の風上にある韓国を観察することで“中国台風”の進路や強さ、被害をいち早く予想できる」と語らせている。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20131022/254888/?ST=print  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2013年10月24日 08:37:01 : rAZs4KvhOE
大韓帝国併合前夜の状況によく似てきた。さしづめパククネ大統領は平成の閔妃という役回りだろう。
周辺の大国を手玉にとって(いると錯覚して)自分優位に立ち回ろうとする、国際的力学を理解できない厄介者。
当にデジャビュと言って良いだろう。
日本は過去の失敗に学んで、あまり深入りしない(むしろ無視する)のが賢明だ。
大日本帝国の失敗の轍は、今度は中国に踏んでもらえば良い。

02. 2013年10月24日 19:45:38 : BDDFeQHT6I
正直なところ中韓が日米に敵対する同盟と言う展開は日本人にとって心情的に分かりやすいだろう、反日をひたすら自国民の目を国内の政治から逸らすことに利用している国が敵対勢力として存在して明確になる事は日本の外交をやり易くしてくれる。

03. 2013年10月25日 04:02:21 : niiL5nr8dQ
JBpress>海外>The Economist [The Economist]
東南アジアとの関係:米国不在で中国が存在感
2013年10月25日(Fri) The Economist
(英エコノミスト誌 2013年10月19日号)

超大国が別件で取り込んでいる隙に、中国が東南アジアで好機をつかむ。

APEC首脳会議開幕、米大統領欠席で注目集めるのは中国か
10月初旬にバリ島で開かれたAPEC首脳会議でも、オバマ大統領の不在と習近平国家主席(左端)の存在感が際立つことになった〔AFPBB News〕

 10月13日、中国の李克強首相が3日間の訪問予定でベトナムに到着した時、首都の道路沿いには何十万もの人が集まった。

 だが、群集は李首相のためにそこにいたわけではなかった。その日は、ベトナムの国民的英雄の殿堂で故ホー・チ・ミン氏に次いで崇められてきた伝説の将軍、ボー・グエン・ザップ氏の国葬だったのだ。

 実際、ベトナム国民の多くは、李首相の訪問のタイミングに不快感を抱き、ベトナム国民の悲嘆に割り込まないよう訪問を延期すべきだったと思った。「失礼」と「傲慢」という2つの形容詞がよく使われた。もう1つは「典型的」という言葉だ。

ハイレベルな中国外交の成果

 そんなことに動じず、李首相はベトナムのグエン・タン・ズン首相との会談を「ブレークスルー」として描くことができた。両首相の会談は、2週間に及ぶ東南アジアでのハイレベルな中国外交を締めくくるものだった。中国が近年、南シナ海で異論のある領有権主張を繰り返したことで綻んだ関係の修復を目的とした外交攻勢だ。

 中国国家主席で、共産党総書記の習近平氏は、インドネシア、マレーシアを訪問した後、アジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議に出席した。李首相は、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国10カ国の首脳とともに、ブルネイでの首脳会議に出席した後、タイに向かった。

 バラク・オバマ米大統領が、もともとAPEC、ASEAN双方の首脳会議に出席する予定だったが、ワシントンでの予算を巡る対立を理由に出席を取りやめたことで、中国の指導者らの歴訪はより際立つ結果となった。

 ベトナムはASEANの中で、中国に対する疑念が最も強い国だ。何世紀にもわたる敵意と、1979年の短い血みどろの戦争を経た後で領有権紛争がまだくすぶっており、両国の領有権問題は、中国が南シナ海で抱えるASEAN加盟4カ国(ベトナム以外はブルネイ、マレーシア、フィリピン)との領有権紛争の中で最も広範囲にわたっている。

 中国とベトナムはともに、南方でスプラトリー諸島(南沙諸島)の領有権を主張しているだけでなく、ベトナムは北方では、中国が1974年に旧南ベトナムの倒れかけた政権からパラセル諸島(西沙諸島)を奪取した時に、自分たちが違法に同諸島から立ち退かされたと考えている。漁業と石油・ガス探査を巡っても対立が頻繁に起きている。

 ところが今年6月、ベトナムのチュオン・タン・サン国家主席の中国訪問中に、中越両国は新たな「戦略的パートナーシップ」協定に署名した。国境をまたぐ盛んな違法貿易を除いても、中国はベトナムにとって最大の貿易相手国であり、ASEAN全体にとってもそうだ。

 李首相のブレークスルーは、その他のビジネスの妨げにならないよう、さらに踏み込んで領有権問題を棚上げしたことだった。同首相は「海上協力」の作業グループ創設にまで同意した。

 中国では、これが2010年の不快な記憶を振り払う助けになった。ヒラリー・クリントン米国務長官(当時)がハノイで行われた会議で、米国の「国益」に関わると宣言し、南シナ海の領有権紛争に干渉した時のことだ。

 中国は、米国の干渉のせいでベトナムとフィリピンがつけあがり、海を巡って中国に対抗するようになったと思っている。そして今、中国の国営紙チャイナ・デイリー(中国日報)は中国人アナリストの発言を引用し、「ベトナム政府はすでに、米国政府が一部の島に対する領有権主張を公然と支持してくれることを当てにすることが現実的でないことに気づいた」と書いた。

 この分析には無理がある。だが、李首相の東南アジア歴訪は習主席のそれと同様に、中国がいかに大きな地域大国になったか、また、オバマ大統領がいかに不在だったかを思い出させた。そして中国は行く先々で経済的な影響力を見せつけた。

 例えばタイでは、李首相はコメとゴムの購入拡大に合意することで、タイが自ら経済的被害を招いた2つの分野で支援を申し出てタイ政府を喜ばせた。また、習主席はすでに、アジア地域の喫緊のニーズの1つを満たすために、中国主導の「アジアインフラ投資銀行」を設立する構想を提案している。

 ブルネイでは、李首相が先に、対中関係の「ダイヤモンド・デケイド」という自身のビジョンを実現するため、ASEANとの新たな条約の締結を提案している。

いまだ攻撃を受けるフィリピン

 しかし、これがいわゆる「魅力攻勢」だったとしたら、ASEANのある加盟国はまだ、魅力なしで攻撃だけを受けている。中国は、フィリピンが南シナ海における広範かつ説明不足の中国の領有権主張に異議を申し立て、国連海洋法条約に基づいて仲裁裁判所に提訴したことに激怒しているのだ。

 フィリピンを孤立させようとすることは、中国にとって好都合だ。だが、ベトナムの学者らいわく、ベトナム政府はそのことを重々理解しており、フィリピンの提訴に合流する可能性を排除していないという。

 数週間の外交活動は、根本的な現実を変えてはいない。つまり、東南アジア諸国は中国を最大の貿易相手国として見る一方、米国を安全保障の最大の保証人と見なしている、ということだ。

 しかし、一連の外交活動は、地域の勢力図が変化しているという認識を強めた。

インドネシアの英字紙ジャカルタ・ポストは論説記事で「21世紀のアジア太平洋地域のリーダーは米国ではなく中国だ」と露骨に論じた。そして、オバマ大統領の会議欠席と政府機関の閉鎖を取り上げ、「鳴り物入りのアジアへの『ピボット』はむしろ、軍事的関与の過度な重視とのピルエットのように感じる」と結論した。

パワーシフトは起きているかもしれないが・・・

 中国のメディアは喜んでパワーシフトの印象を助長しており、その議論を東南アジア以外にも当てはめている。中国の国営・新華社通信は「脱アメリカ化した世界」を唱える論説記事を掲載。超大国による国債デフォルトの可能性があるなか、「他国の運命が偽善国家の手に委ねられるような、これほど憂慮すべき時代は終わらせなければならない」と主張した。

 そうした考えは東南アジアで一定の共感を呼ぶが、米国主導の国際秩序が中国が支配する国際秩序に取って代わられることを望む人はほとんどない。

 一部のベトナム政府関係者は、李首相のハノイ訪問のタイミングへの批判は不当だと思った。李首相は結局のところ、国家が悲嘆に暮れている時に哀悼の意を表することができた。だが、国民の多くが中国の真意を悪く捉える用意ができているのはベトナムだけではないのだ。


[12削除理由]:無関係な長文多数

04. 2013年10月25日 20:54:18 : 7CacKTUh7k
アメリカにはカネがない。中国の方が金持ちそうだ。こっちに接近した方が得なんじゃないか?
よしよし、韓国が擦り寄ってきたか。これで日米を更に牽制でき、更に東南アジアにも睨みを効かせそうだ。しめしめ・・

05. 2013年10月26日 08:09:52 : PCkPTu98Xw
北も南もしたたかだ。
サーフィンの名人。

日韓併合前は日本、中国、ロシアを競わせた。
北は冷戦時に中国とソ連を競わせ今やアメリカまで参加させている。
南がアメリカと中国を競わせるのは当たり前。

日本は巻き込まれないようにしないと思うがアメリカの出方だね。


06. 2013年10月26日 10:05:38 : VOGlro5SjI
最近の状況をまとめた記事だね。
アメリカが韓国を日本も守ってるという説明をしたんだろうね。で捏造歴史で反日教育、親日罪でお返しは道理に合わないと日米が考えてるんだろう。
シナリオとしては日本が自衛隊を軍に格上げすると韓国は中国と同盟に動くだろうね。ここで歴史を忘れた悲しい国民がでるね。2015年在韓米国軍が撤退。しばらくすると中国仲裁で北主導で南北併合だろうね。日本と米国にとってはベストのシナリオだね。

この辺りでトンチンカンの韓国人一派が日米に保護を求めて南が分断、併合を求めてくる。日頃の韓国の国際社会の振る舞いで日本はそっぽを向く。アメリカ仲裁でプサン辺りを中心に任那日本府ができるのかな?いやだな。だが歴史は繰り返すからな。韓国が存在できるのはアメリカが主体で日本の浮沈空母のおかげだね。これらに感謝の気持ちが出ないなら北の反革命分子の洗礼を受けよ。2,000万人は闇に消えるだろうね。慰安婦問題で日本から金を出させそれが北に支援で回ってるのはアメリカ盗聴で確認してるのと反日反米感情の雑談も盗聴されてるんだろう。恩を仇で返す国民性かね。


07. 2013年10月26日 15:47:18 : F1Sr2Hx0Nj
「アメリカにはカネがない。中国の方が金持ちそうだ」

どちらを選択するか、自由だけどね、

でも中国共産党は天安門事件や毛沢東時代に、大粛清してるし(合計2000万人とも40

00万人殺したともいわれる)、中にいれたら全部もってかれるかも、命まで・・。


08. 2013年10月26日 20:19:07 : QUB4NyJleo
中国は元々韓国、朝鮮を支配(実質)していたのだから理解しているでしょう。
「無駄」だって、、、

09. 2013年10月27日 18:49:47 : BDDFeQHT6I
今度は中国に併合されるのか、所詮独立を維持するのは無理な国民性なんだろう。

10. 2013年10月29日 00:01:46 : 9RL5Y6nWYA
何を言っても無視していること。かかわりを持たぬこと。みずから墓穴を掘るのを見ていれば良い。

11. 2013年10月29日 19:29:27 : MqfDU8zF5E
そのうち米韓中同盟 対 日本という形になるんじゃないの。

過去にもあったことだし。

靖国問題も、従軍慰安婦の問題も南京大虐殺の問題もこのパターンだよ。

日本の安倍ウヨやネトウヨでは歯がたたんわな。


12. 2013年10月29日 20:30:02 : VOGlro5SjI
>>11
>過去にもあったことだし?

何のこと言ってんの?


13. 2013年10月30日 01:13:32 : GWgfOtzy4g
11は朝鮮なのか

韓国というより半島は日本とともに戦い敗戦国となってるが。戦後米国から独立したよな。なのに保護してる米軍を追い出したろ。で朝鮮戦争になったが韓国軍兵士は戦わずに逃げるばかしだったな。釜山まで逃げたろ。釜山には日本侵略の韓国軍が集結していたな。すべてインチキ歴史の書き換えはバレバレなんだよ。満州にいた朝鮮軍もソ連軍の侵攻で銃をほうりだして殆ど全部が逃げたな。腰抜けが。

嘘つきすぎて何が本当の自分か解らなくなってるんだろ。捏造、捏造、また捏造ってか。妄想のなかで生きてるのは精神がやっぱり噂で言うようにへんじゃないのか。シナの1000年奴隷に戻るのが一番だろうね。もともとシナ人だったんだから。韓国という国はなかったんだからね。


14. 2013年10月30日 18:26:50 : MwBhwTTAps
全然興味ねえ。

15. こずえ 2013年11月01日 16:48:36 : Dd0bvkPQ55D9o : ak1pPVBaGM
私は中国は古代国家だと思っていたが、韓国はもっとすごい国だと初めて気が付いた。韓国の歴史は人類発祥の地から始まる。人類は朝鮮半島が発祥の地だと彼らは真面目に信じている。そして人類の文明は全て朝鮮半島から発生したと韓国人の大学教授が大真面目に言っている。従って日本の寿司も弁当も茶道も剣道も全てが韓国が発祥の地だそうだ。みなさん笑わないでください。彼らは決して自分達が誇大妄想狂だと思っていません。本当に信じているのです。唯、妄想と現実の乖離を理解する能力がないのです。これを未開の民というのです。

16. 2013年11月02日 23:13:24 : 1geRdsjJSg
どうしようもあるまい。歴史は繰り返すというから。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト

 次へ  前へ

▲上へ      ★阿修羅♪ > 戦争b11掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

▲上へ      ★阿修羅♪ > 戦争b11掲示板
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧