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【9月20日 AFP】トルコとの国境沿いにあるシリア北部アレッポ(Aleppo)州の街アザズ(Azaz)で18日、シリア反体制派の「自由シリア軍(Free Syrian Army、FSA)」の部隊と国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系武装勢力「イラク・レバントのイスラム国(Islamic State of Iraq and the Levant、ISIS)」との戦闘が発生し、数時間後にアルカイダ勢力が街を制圧、占拠した。
地元住民によると、アザズで中心的な武装組織でFSA傘下の「北部の嵐(Northern Storm)」がISISに対し数時間にわたって応戦したが、19日時点で市内の全ての検問所にいるのはISISの戦闘員だという。「北部の嵐」がアザズから完全に撤退したのかどうかは定かでない。
アザズに近いバブ・サラメ(Bab al-Salameh)の国境検問所は18日以来、トルコ側から閉鎖されているという。
一方、NGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」は20日、アレッポ州最大のシリア反体制派勢力でFSAと同盟する「リワ・タウヒード(Liwa al-Tawhid)」が送った部隊の仲介で、FSAとISISが停戦に合意したと伝えた。
これに先立ってシリア反体制派の統一組織「シリア国民連合(Syrian National Coalition)」は20日、ISISによるFSAに対する攻撃を非難する声明を発表。「シリアの革命軍に対する攻撃と、シリア国民の命が繰り返し軽視されることを強く非難する。今回の攻撃は、シリア革命とそれが達成しようとしている理念に真っ向から反するものだ」と糾弾していた。
■戦闘のきっかけは「ドイツ人医師」?
アザズの住民はインターネット上で、ISISに対する怒りを噴出させている。若いオンライン活動家たちは「ISISは私の代表ではない」と題した糾弾キャンペーンを立ち上げた。ある活動家はマイクロブログのツイッター(Twitter)に「アザズがISISの墓場になればいい」と投稿。別の活動家は、ISISがアザズにイスラム法を導入しようとすることを恐れていると語った。
また、シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権とISISが連携しているという、シリア国内では広く語られている見解を繰り返す活動家もいた。ISISはそのため政府軍同様、「野戦病院を攻撃して医師たちを拘束し、活動家を殺す」といわれている。
アザズでの衝突がどのように起きたかについては2つの説がある。活動家たちは、野戦病院にいたドイツ人医師をISISが探しに来たことから始まったと述べている。一方、ISISに誘拐されそうになっていたドイツ人医師を救出しようと「北部の嵐」が介入したことから戦闘になったとの説もある。(c)AFP
http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2969476/11375725
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