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2013-09-01
シリアの化学兵器問題は、既に真相が明らかになっています。AP通信の記者が反政府側要員らにインタビューした結果、件の化学兵器はサウジアラビアから反政府勢力側へ供給されたもので、中身をよく知らなかったので誤爆してしまったとのことです。
この化学兵器は最終的にアルカイダに渡されることになっていたそうで、いずれアルカイダの連中が使用してシリア政府軍の仕業として宣伝するつもりだったのでしょう。この手筈が狂って反政府勢力の拠点で爆発してしまったので、米英仏などがシリア政府に罪をなすりつけようとしても上手く行きませんでした。
何とも間抜けな話ですが、「天網恢恢疎にして漏らさず」とはこのことで、悪事は露呈する定めのようです。米国のケリー国務長官は、「反政府勢力化学兵器使用説など陰謀説にすぎない」と悪態を吐いていますが、図星を指されて焦ったのでしょう。
このへんの顛末は、「ROCKWAY EXPRESS」の記事「シリア反政府勢力:化学兵器攻撃は自分たちが行ったと認める 」に記されています。元記事のサイトはアクセスが集中してサーバーがダウンしているそうですから、世界的な注目を集めているようです。
http://rockway.blog.shinobi.jp/%E6%88%A6%E7%95%A5/%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%82%A2%E5%8F%8D%E6%94%BF%E5%BA%9C%E5%8B%A2%E5%8A%9B%EF%BC%9A%E5%8C%96%E5%AD%A6%E5%85%B5%E5%99%A8%E6%94%BB%E6%92%83%E3%81%AF%E8%87%AA%E5%88%86%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%8C%E8%A1%8C%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%A8%E8%AA%8D%E3%82%81%E3%82%8B
ところが我が日本のマスコミは米国に気兼ねして、相変わらずシリア政府犯人説を垂れ流していて、疑う余地がない如くに情報操作しています。日本では米国経由の情報しか流されないので、新聞やテレビだけを見ている人は白痴化する一方です。
こうした展開を「まずい」と判断した英国政府は、軍事介入路線から逸早く抜け出しました。「後は米国さん、宜しく」というわけで、いつもながら逃げ足が速い。間抜けなのは米国で、引くに引けない状態になってしまいました。
日経は、本日付で次のように報じています。
(http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK3101Q_R30C13A8000000/)
米大統領、にじむ不安な胸の内 責任を議会と共有
【ワシントン=吉野直也】オバマ米大統領が31日午後(日本時間9月1日未明)に発表した声明ではシリアへの軍事介入に際した不安な胸の内をにじませた。「行動すべきだと決断した」と軍事介入を初めて明言する半面「米議会の承認を求める」と述べ、決断に伴う責任を議会と共有しようとする姿勢をみせたからだ。
米国の戦争権限法は大統領が敵対行為に米軍を送る前と後に議会と協議することを求めているが、これはあくまで「努力規定」。議会の承認を得られないから軍事介入できないわけではない。オバマ氏はむしろ軍事介入への説明を求める議会指導部の存在を逆手に取りリスクを分散しようとしているフシがうかがえる。
米世論はなお半数が軍事介入に反対。有志連合としてもっとも期待していた英国は介入を断念した。シリアへの軍事介入は事実上、米国の単独の色彩が濃い。化学兵器使用は「国際規範から逸脱する」という大義で軍事介入に突き進むオバマ氏だが、国内外の支持がそれに伴わない現実への戸惑いは隠せない。
指導者とはそもそも孤独な決断を迫られるもので、歴代の米大統領は賛否が混在するなかでそれをしてきた。軍事介入へ秒読みとみられた土壇場でみせたオバマ氏の行動。「世界の警察官」役を任じ「強い指導者」を演じてきた米大統領像を揺らがせ、不安を包み隠さない新たな「普通の指導者像」への転換を示したともいえる。
日経の記者も中々苦労して書いています。アサド政権が化学兵器を使用したと断定しているのですから、オバマはさっさと軍事介入すればよいのに、今回は議会の判断を仰ぐそうですから笑えます。後で自分だけ恥をかかないように、責任回避しようとしているのです。
また、オバマ大統領は今月5日からロシアで行われるG20に出席し、軍事介入について各国と調整を図るとの報道もなされています。シリア政府が化学兵器を使用したと断定しているのに、そのシリアを支援しているロシアへノコノコ出かけゆくのも可笑しな話です。しかもその場で軍事介入に同調を求めるなんて…。
「ROCKWAY EXPRESS」の「プーチン大統領:欧米がシリアを攻撃すれば、サウジを攻撃する?」に記されているように、先月プーチン大統領がサウジのバンダル王子と会談した際、「シリアから手を引け、さもないと来年のソチオリンピックをテロで無茶苦茶にしてやる」と恫喝され、怒り心頭のプーチンは欧米がシリアに軍事介入した際には、サウジを大規模攻撃するよう軍に命令したと言われています。
また、今年5月17日、プーチンはロシア軍に対して、欧米がシリア内戦に介入した場合、直ちに局地戦から地域戦へとその戦域を拡大させ、大規模戦に拡大できるよう「準備完了」するよう命令を発したとも記されています。
この情報の真偽は定かではありませんが、中東では大戦争勃発の可能性が高まったとして、非常な緊迫感に包まれています。軍事介入がなされた場合、ロシアが手をこまねいて傍観することは有り得ないというのが共通認識になっているようです。
本来ならボイコットすべきG20にオバマが出かけてゆくのは、判断を誤ったら大変なことになるという危機感の表れと見られます。プーチンとの首脳会談はキャンセルされましたが、何らかの接触は行われるはずです。
プーチンとしても伸るか反るかの大一番で、慎重な判断を迫られます。非は明らかに反政府勢力に肩入れする米仏や湾岸独裁諸国などにありますから、軍事介入が回避されるよう、プーチンの手腕に期待したいと思います。
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