44. 2013年9月02日 02:32:45
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■ プルトニウム :放射性元素に中性子を照射すると容易に核分裂を起し、生成した中性子が別の核を分裂させるという連鎖反応によって瞬時に膨大な核エネルギーを産む。これが核兵器の原理である。一方、連鎖反応が非常に緩やかに進むよう制御して連続的にエネルギーを発生させるのが発電用核反応炉である。 放射性元素は、核兵器にはウランU-235およびプルトニウムU-239が、核反応炉にはU-235(3%)を使用する。 プルトニウムPu-239は核反応炉の中で自然ウランU-238が中性子の照射を受けて生成する人工の元素であり、その用途は軍事目的に限られてきた。そのためその物理的、化学的性質は一般に公表されることがなかった。しかし、アルバカーキ−トリビユーン誌が暴露したように、マンハッタン計画の一環としてプルトニウムの人体実験が行われ、その毒性は秘密裡に研究されてきた。最近、プルトニウムの諸特性を具体的に記述した文献が公表されたので、それを和訳してここに掲げる。 ・■目 次 1.プルトニウム冶金学 2.プルトニウムの毒性 3.プルトニウムの製造 4.Pu-238 5.Pu-239 6.Pu-240 7.Pu-241 8.Pu-242 9.兵器級プルトニウム 10.核反応炉級プルトニウム 11.変性プルトニウム プルトニウム(Pu) 遊星プルート(冥王星)にちなんで命名された原子番号94のプルトニウムは1940年、カリフォルニア州バークレーでシーボーグ、マクミラン、ケネディ及びワールによって発見された。自然界では、この同位元素Pu-239はウラン鉱石の中でウランU-238が自然核分裂中性子を捕捉して生成したものが微量存在する。微量のPu-244(半減期八千年の最長寿プルトニウム同位元素)がセリウム鉱石の中で検出されたと報告されている。明らかに地球の成立時に存在したプルトニウムの遺物である。
プルトニウムは核反応炉の中で、遅い中性子をU-238に衝突させて大量に作られる(増殖と呼ばれる方法)。一個の遅い中性子を捕捉するとU-239ができ、これがすぐ崩壊してネプツニウム‐239に、そしてプルトニウムに変る: U-238 + n -> U-239 U-239 -> (23.5分、ベータ崩壊) -> Np-239 Np-239 -> (2.35日、ベータ崩壊) -> Pu-239 プルトニウム同位元素は15種知られており、総て放射性である。うち、核兵器の設計に必要な同位元素とその半減期は: Pu-238 -> (86年、アルファ崩壊) -> U-234 Pu-239 -> (24360年、アルファ崩壊) -> U-235 Pu-240 -> (6580年、アルファ崩壊) -> U-236 Pu-241 -> (14.0年、ベータ崩壊) -> Am-241 Pu-242 -> (370000年、アルファ崩壊) -> U-238 プルトニウムは非常に重い銀色の金属で、表面をきれいにするとニッケルのように輝く。高度に電気的陰性で、ウランよりかなり化学反応しやすい元素である。 プルトニウムはすぐに退色し連続した干渉色(油膜のようなもの)を形成し、最後には暗い黒紫色になる。腐食が進むと、表面に緩んだ黄緑色の粉末(PuO2)を形成する。
プルトニウムは酸化しやすく、微量の湿気でもすぐ腐食する。奇妙なことに、不活性な空気中でも湿気が存在すると、通常の大気あるいは純酸素内にいるよりずっと腐食しやすい。酸素で直接冒されると粘着性のある酸化プルトニウムの層を作りこれが腐食の進行を遅らせ、湿気に冒されると緩んだ酸化物と水素化物を作る。容易に酸化や腐食したり、湿気に冒されたりするのを防ぐ効率の良い乾燥剤が必要である。
プルトニウムは非常に特異な性質を数多く持つ。その熱伝導性は他のどの金属より低く、電気伝導性はマンガン(他の報告書はこれが最も低いと言う)を除くどの金属より低い。知られているうちで最も粘性の高い液体である。他のどの元素より温度により最も極端で奇怪な密度変化をする。
プルトニウムは硝酸や塩化水素酸(硝酸塩や塩化物)など強酸性溶液のみによく溶解する。プルトニウム塩は中性基礎溶液に接すると容易に加水分解し、不溶解性プルトニウム水酸化物になる。濃縮されたプルトニウム溶液は放射能分解により不安定になり沈殿する。
プルトニウムの基本特性は: 融点摂氏641度 沸点摂氏3232度(アルミニウムと類似) 密度19.84(アルファ相の場合)
プルトニウムには他の元素にない六つの明確な相(結晶構造)がある(ある条件下では七番目の相がある)。そのうちの幾つかの相変化では、容積が劇的に変化する。これらの相のうち二つ(デルタとデルタプライム)は、プルトニウムの温度が上がると収縮するという独特の性質がある一方、他の相では非常に大きな熱膨張係数を持つ。またプルトニウムは溶解する時収縮し、溶解しないプルトニウムを浮かせる。最も高密度の形態であるアルファ相でプルトニウムは六番目の高密度元素である(より密度が高い元素はオスミウム、イリジウム、レニウム、及びネプツニウム)。 各相の密度と温度範囲: 相 密 度 安定範囲(℃) アルファ 19.84(20℃) 122以下で安定 ベータ 17.8(122℃) 122-206 ガンマ 17.2(206℃) 224-300 デルタ/ デルタ プライム 15.9(319℃) 319-476 エプシロン 17.0(476℃) 478-641(融点) 液 相 16.65(641℃) 641-沸点まで 1995年末までに全世界でプルトニウム1,270トンが生産され、兵器用に257トンが残りは民生電力生産の副産物として産まれた。最近の全世界核電力企業の急速な成長により、核反応炉級ウランは、汎用事業に於いて現在のところ年間75トンのペースで生成されている。今まで、汎用のプルトニウムの約210トンが核燃料(及び勿論、軍用プルトニウムも総て)から分離されてきた。再処理により年間約18トンが生産されている(処理に携わっているのは英国、フランス、ロシア、日本、及びインドのみ)。
プルトニウムは核兵器以外に、汎用電力源として潜在的な需要がある。現在、日本だけがプルトニウムを電力に用いる計画を持っている。プルトニウムは今後数十年間幾つかの理由により、経済的にウランと競争できるようにはならない。核反応炉燃料からプルトニウムを抽出するための再処理コストは、低濃度濃縮ウランの一般の商業コストより高価になる。今日の殆どの燃料製造工場は厄介なプルトニウム酸化物を扱える施設を持っていない。兵器に使用する目的で盗んだり、転換したりするのを防止するためにプルトニウムを保護するコストも非常に重要である。現存の発電装置は非常に少量のプルトニウムを含む燃料のみ使用できるようになっている。それがプルトニウムの利用価値を下げ、その目的で新しい反応炉を設計し製造するコストがまた逆にプルトニウムのコストに影響を与える。
今日のウランの豊富な供給、過剰な濃縮能力、および混合して汎用に使用しようとする米国とロシアの兵器級ウランの大量備蓄は今後20から30年間ウラン価格を最低に維持している。 プルトニウムはそれ以外に僅かな用途がある。最も普及しているのは欧州で煙検知放射性同位体としての利用である(米国の煙検知器はその半減期が短いことからアメリシウムを使用している)。プルトニウム‐ベリリウム合金は研究所での中性子源として用いられる。その同位体Pu-238はその高い熱出力と長寿命により宇宙探査機に長期間電力を供給する放射性同位体で動かす熱電子発電機に用いられる。
自然界では非常に希薄だが、プルトニウム約5,000kgが核兵器実験によって大気中に放出されている。米国の土壌は死の灰により1平方キロメーター当り平均約2ミリキューリー(28ミリグラム)のプルトニウムを含んでいる。 ------------------------- 引用 終了 -------------------------- ・http://www.ne.jp/asahi/hayashi/love/nuclear_plutonium.htm ・■USEC社はAVLIS技術開発を中止(1999年6月9日発表) 本日、USEC社はAVLIS濃縮技術の開発を中止すると発表した。USEC社の取締役会と経営陣は事業と経済要素を再検討してこの決定に達した。 この発表を行うに際し、USEC社代表取締役社長のWilliam H. Timbersは、「我々はローレンスリバモア国立研究所(LLNL)とAVLISの共同研究開発を進めてきた。しかし、我々はAVLIS技術を性能、将来性、リスク、そして競合的な市場の力学だけでなく増大する財政面からの要求を再検討した。現在我々が持っているデータによれば、はAVLIS工場を開発し建設するリスクと、それに必要とする継続中の資本支出に勝るに十分な利益をもたらすとは考えられない。」と語った。 Timbersは言う、「我々は国内のウラン濃縮工業を十分に成長させ、成功させることを誓った。その約束はわが国の安全保障と我が社の株主の関心を呼んでいる。これらの必要性を満たすために、我々の評価基準と目標に合致したコスト効果の高い先進濃縮技術を確保するために選択肢を精力的に追求している。他の選択肢を追求している間も我々はAVLIS工程に関する権利と特許を保有し、AVLIS開発のために各種提案をするために解放し続けられる。」 「我々は、Silexレーザー濃縮法とガス遠心法を含む潜在的により経済的な技術選択肢を行いつつある。」とTimbersは言う。「USECはSirex濃縮法の商業的可能性を探求する独占的な権利を確保した。と同時に、我々の現有の生産工場の効率と寿命の改善に慎重に投資して行く。 USEC社の先進技術担当の副社長J. William BennettはAVLIS計画の長でありこの結論につき詳しく述べた。「最近の一連の試験結果によれば、十分説明できるようになるには少なくとも一年間は必要になるであろう問題を明確にした。そしてもし説明ができるようになれば新工場建設コストが今までの25億ドルという見積を上回ることになるであろう。たとえこれらの問題が解決されても、濃縮の市場価格傾向を比較考察するとこのリスクをはらんだ投資からの収益率は極めて低くなるであろう。」 同社は契約者とのAVLIS計画を終結する段階を迎えつつある。労働力の削減とカリフオルニア州ローレンスリバモア研究所でのAVLIS活動の秩序ある撤退を行う。USECは民営化後AVLISに約1億ドルを費やしてきた。 AVLISの中止により、6月30日に終る同社の損益計算に約4千万ドル(税引後2千5百万ドルまたは1株あたり0.25ドル)の不再発負債が発生する。この負債は雇用者の分離の強化と給付金の手配、契約の終了および操業停止コストを含む。全ての開発コストが支出されてしまったので、帳消できる資産はない。 AVLIS計画の中止を考慮に入れて、同社は2000年度の事業所得はAVLIS中止による特別所得税と一時負債を除外して、1999年度の1株あたり1.20ドルと同等になることを期待している。 「USESにはAVLISで仕事をした素晴しい人のチームと強力会社がある。」とTimbersは言う。「LLNLチームもAVLISを開発し、商品化する努力において目覚しいやる気と創造性と反応性を示してくれた。」 「我々はまた、我々のパートナーになり種々のAVLIS部品の開発に自費を投じてくれた協力会社が信頼を置いてくれたのに感謝する。AVLISチームの一員であった全ての会社がこの計画に対して努力してくれたことを認め、評価する。AVLISを中止する決定は見通しのないコスト/利益と長い間の熟慮によって動かされたのだが、我々はAVLISで働いてきた各個人が蒙るであろう打撃に痛みを感じており、それに対する配慮が中止計画の中に認可されている。」とTimbersは締めくくった。 USEC社(NYSE:USU)は商用原子力発電所にウラン燃料濃縮の生産および販売事業を行う世界のリーダーである。この世界的なエネルギー会社は14カ国に顧客を持ち、従業員約4,500人で、マリーランド州ベセスタに本社を置き、ケンタッキー州とオハイオ州に生産工場を操業している。 このニュース発表には、同社の将来の成績にある種の仮定をしたうえでリスクと不確かさを持ったある将来情報が含まれている(1995年の私的有価証券訴訟改善法の趣旨の範囲内で)。実際の結果と傾向は多様な要素に大いに依存する。その要素とは制約なしに言うと、会社のサービスに対する市場からの需要、濃縮市場の価格傾向、電力の入手の可能性とコスト、会社が内部での遂行計画を成功裡に実行する能力、会社の顧客の燃料補給サイクル、および政府規則による何らかのインパクトなど。上述の要素に関する追加情報は、有価証券および証券取引委員会とともに作成した同社の公的書類に納められている。 SILEX (Separation of Isotopes by Laser Excitation) レーザー励起技術を用いることによって、ある元素の自然に発生した同位体を分離したり、濃縮して異なった品質の新材料を造り出すことが可能になる。Silexの主な目標はウラン濃縮にあった。ウラン濃縮は世界の原子力産業に燃料を供給するために不可欠である。その他の計画として、ジルコニウム濃縮、シリコン濃縮およびカーボン濃縮がある。
SILEX工法は1988年に設立され一般にハイテク革新会社として公的に上場されているオーストラリアのSilex Systems社がウラン濃縮技術として開発した。この工法はMichael Goldsworthy博士とDr Horst Struve博士が発明した。 この工法はU-235とU-238同位体の混合物を、一方の同位体をイオン化するが他方はイオン化させないような周波数の単色レーザー光に露光する。この混合物を電場に通すと同位体を製品流と不要な流とに分離できる。 1996年11月Silex Systems社は米国USEC社と、SILEX技術をウラン濃縮に応用する独占的ライセンスと開発契約にサインした。この会社は2005年中に第二段階試験を終わり、パイロットプラントを建設することになっている。このプラントは多分米国に建設されるであろう。それは1996年にUSECと交わされた契約に基づくものであり、オーストラリアが核非増殖条約の問題を回避するためでもある。2004年グリーンピースが「秘密、嘘そしてウラン濃縮」というタイトルでSILEX工法に関する分りやすい報告書を著した。2006年Silexシステムズは米企業ジェネラルエレクトリックとこの技術の唯一の開発者として開発契約をした。 ------------------------------------------------------------------------ ※ 註 URLの 最下部 次頁へのアクセスあり。 ■ ホンダ GMの新工場 福一 4号炉の ダイタイ( ? ) かもね・・・ 意味 判りますか!。 ・http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-category-51.html ・http://yoshi-tex.com/Fuku1/Fuku1No4.htm 、
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