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シリアの化学兵器使用に関する米国の報告書の要旨は次の通り。
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・米政府は、8月21日のダマスカス郊外での化学兵器による攻撃がシリア政府によって行われたと、高い信頼性を持って判断する。さらに攻撃でアサド政権が神経ガスを使ったとも判断する。
・機密扱いの報告書は米議会と友好国と共有されており、情報源などを守るため、すべての情報は公開できない。米情報当局の分析の機密扱いでない要旨である。
【21日のシリア政府による化学兵器の使用】
・大量の情報が、化学兵器による攻撃が行われたことを示している。米情報当局に加え、医療関係者の説明、ビデオ、目撃証言、ソーシャルメディア、報道などがある。
・米政府の初期段階の評価では、少なくとも426人の子どもを含む1429人が化学兵器で殺害された。
・シリア政府が21日にダマスカス郊外で反対派に対し化学兵器を使ったと高い信頼性を持って判断する。反対派によるものだとは相当考えにくい。政府の攻撃準備や移送手段に関係する情報、攻撃に関する情報の流れなどから判断した。
【背景】
・シリア政権は、サリンなどを含む数多くの化学物質や、化学兵器に使える武器弾薬を保有している。
・シリア政府が昨年もダマスカス郊外を含む場所で、小さな規模で複数回、反対派に化学兵器を使ったと、高い信頼性を持って判断する。この情報は、シリア政府の化学兵器による攻撃の計画や実行の報告や生理的史料の分析などに基づく。反対派は化学兵器を使っていないと判断する。
・シリアの政権はダマスカス近郊に拠点を置く反対派を追い払おう取り組みを始めている。21日に狙われた地区を含む地域から反対派を一掃できず、ダマスカスの大部分をおさえられないという政府のフラストレーションが、21日の化学兵器の使用という決定につながったかもしれない。
【準備】
・攻撃があった3日前から、化学兵器の攻撃準備に関連するとみられる政権側の動きがあった。
・化学兵器の部隊は8月18日から21日までダマスカス近郊で活動し、その地域のそばでサリンを含む混合化学兵器を使用した。政権軍の部隊はガスマスクを使うなどの準備もしている。ダマスカスの情報筋は、化学兵器の攻撃があった数日前には、反体制勢力の側には使用の動きは確認できなかったとしている。
【攻撃】
・複数の情報筋によると、政権軍は21日にダマスカス郊外にロケット弾攻撃と砲撃を加えた。衛星による探知で、政権側の支配地域から、化学兵器で攻撃があったとされる地域付近への攻撃が裏付けられる。ソーシャルメディアに「化学兵器による攻撃がなされた」という最初の報告がされる約90分前に、政権側の支配地域からロケット弾が発射されたことも、探知されている。
・地元のソーシャルメディアは、21日午前2時半にダマスカス郊外への化学兵器の攻撃が始まったと報じている。その後の4時間で、ダマスカスの少なくとも12カ所から「攻撃があった」という数千もの報告がなされている。
・国際人権団体によると、ダマスカス地域の3つの病院は、21日朝の3時間以内に神経症状を示す約3600人の患者を受け入れた。
・100件のビデオ映像から、神経症状を示した遺体を確認した。複数のビデオ映像では、外傷がない犠牲者も見られる。誰もが入手できるビデオ映像で、少なくとも12カ所が写っている。反体制勢力に、こうしたビデオのすべてを捏造する力はない。
・シリア政権が21日の攻撃を指示したと考える。我々は、政権側によって化学兵器が使用されたことを確認する高官の通話内容を傍受した。
・21日の昼に、化学兵器の部隊が行動を中止するように指示されたとの情報がある。同時に、政権軍は化学兵器の被害を受けた地域への砲撃を強めた。26日まで砲撃は続いた。
・21日の化学兵器による攻撃について、シリア政府に責任があると示す十分な証拠がある。
http://www.asahi.com/international/update/0831/TKY201308310004.html
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