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2013年8月30日 [国際事務局発表ニュース]
イスラエル軍は8月26日、被占領西岸地区のパレスチナ難民キャンプを奇襲し、男性3名を射殺した。これが違法であることは明らかである。
このカランディア難民キャンプの奇襲では、子ども6名を含む19名が銃弾を受けて負傷してもいる。これは今年の西岸地区でのイスラエル軍の1回の作戦で最多の犠牲者数である。負傷者の内、子ども3名を含む5名は上半身に傷を負った。
人間の上半身に向けて実弾を発射するような、意図的かつ致死的な銃器の使用は、どうしてもその方法でしか身を守れない場合にのみ許される。
この事件で生命が失われ多数のけが人が出たことで、重装甲のイスラエル軍が国際基準に従って行動しているのかどうか、深刻な疑問が出てくる。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の職員、ルビン・アブド・アル=ラーマン・ザイードさん(34歳)も殺された3名の1人だった。軍部隊の奇襲後、キャンプから出る軍用車両から胸部を撃たれた。
地元の人権団体がアムネスティ・インターナショナルに語ったところによると、当時、現場は平穏で、ザイードさんが撃たれた時に、兵士に対する暴力や脅威はまったくなかったという。
ザイードさんの死を取り巻く状況から、これは国際法違反の超法規的処刑と思われる懸念があがっている。
民間人を故意に殺害することも、ジュネーブ第4条約の下での戦争犯罪である。パレスチナ領域の占領勢力として、イスラエルはこの条約を守らなければならない。
殺された他の2名は、ユネス・ジャマル・ジャジュさんとジハード・マンスール・アスランさんだった。ラマッラーに病院があるパレスチナ医療連合の広報担当によると、両名は胸を撃たれていたという。
イスラエル国防軍(IDF)の声明によると、パレスチナ人たちがジープに石などを投げつけてきたため、兵士たちは身の危険を感じ、銃で対応したという。IDFはまた、パレスチナ人たちはジープに向けて射撃し、後でジープから4つの銃弾が見つかったとも述べている。
たとえイスラエルの部隊が脅威を感じたとしても、一般のパレスチナ人に対するリスクを最小限にする責任がある。銃はあくまで最終手段だ。
今回の攻撃は、被占領パレスチナ地域におけるイスラエル部隊の過剰な実力行使のほんの一例だろう。中立的で独立した調査を実施し、部隊に国際法に沿った活動をさせる代わりに、イスラエルの報道官はこれらの殺傷行為に対する懸念を既に無視しようとしている。
IDFの声明によると、最初の調査で部隊は「計画に従っており、(部隊は)管理・監督され、適切であった」という。
アムネスティは、イスラエル軍の調査は国際基準に合致しておらず、違法な殺人の責任者のほぼ全員が免責されることになる、という懸念を繰り返し述べてきた。イスラエル軍によるいかなる殺傷行為も独立・中立の立場で迅速に調査されるべきであるし、もし違法な殺害や武力の恣意的行使、乱用の証拠があれば、責任者たちは文民法廷で公平な裁判にかけられるべきである。
26日の殺害後、東エルサレムを含む西岸地区で抗議活動が噴出し、さらなる負傷者と逮捕者が出たという報告がある。
イスラエル軍は今年に入って同地区のパレスチナ民間人10名を殺害してきた。最近では8月20日、ジェニンでの襲撃で死者が出た。アムネスティはいくつかの殺害事件を調査し、こうした殺害が違法であったことを裏付ける確固たる証拠を得た。
国連人道問題調整事務所の報告によると、イスラエル軍が西岸地区のパレスチナ民間人を負傷させたのは、年初からの7カ月間で2877件である。
アムネスティ国際ニュース
2013年8月27日
http://www.amnesty.or.jp/news/2013/0830_4147.html
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