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(回答先: シリア対応策はアサド政権交代が目的でない=ホワイトハウス:殺戮と混乱の火種が絶えないよう内戦を引き延ばすための軍事介入 投稿者 あっしら 日時 2013 年 8 月 28 日 17:24:46)
シリアへの武力行使はイラク戦争より深刻な結末をもたらす
ここ2日間、いわゆるシリアの「化学兵器」問題がますます誇大宣伝され、米国など一部西側国は対シリア武力行使の声をにわかに強めている。具体的時期については様々な憶測が飛び交っているが、「攻撃」の矢はすでにつがえられ、後戻りできない事態となっているようだ。国連調査チームの調査が完了していないこと、シリア政府に対する告発に確実な証拠がないこと、武力行使が国連安保理の承認を得ていないことは、こうした西側国にとっては二の次のようだ。(文:伍亜飛・国際問題評論家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
人道上の危機も、化学兵器という「越えてはならない一線」も、彼らにとっては異分子を叩き、利益を奪取するための名目に過ぎないようだ。コソボ、イラク、そしてリビアと、西側国はすでにこの手口に熟達している。
だがこの手口は弄しすぎたようだ。人々はその本性をよりはっきりと見抜いている。10年前に米国が発動したイラク戦争では、イラクの市民10万人余りが死んだが、戦争発動の口実が稚拙な嘘であったことはとうに証明されている。2年前に西側が「市民保護」の旗印を掲げて発動した対リビア軍事介入では、リビアの市民3万人以上が巻き添えになって命を落とした。さらに心が痛むのは、イラクとリビアが今なお戦争の後遺症から抜け出せず、混迷と流血が続き、テロ勢力や過激派が台頭し、「失敗国家」の瀬戸際でもがいていることだ。西側国の武力行使は泥沼を残し、その結末はほぼ全て現地の人々に押し付けられた。この教訓は重い。
シリアへの武力行使が、イラク戦争やリビアへの軍事介入より深刻な結末をもたらすことは間違いない。シリア動乱の背後には根深い民族・宗派対立、複雑に入り組んだ地政学的角逐、そして高まる一方のテロの脅威がある。軍事介入は化学兵器問題の根本的な解決にはならないし、シリア危機解消の正しい道ではなおさらにない。その反対に、シリア国内の対立双方を刺激し、暴力と武装衝突のエスカレートを招き、シリア問題を軍事解決という後戻りのできない道へと追いやるだろう。これは政治的解決という基本方針と相反する。武力行使が行われれば、シリア国民2200万人余りが一層の苦難をこうむるだけでなく、中東地域全体の安全・安定も破滅的打撃を受ける可能性がある。
シリア問題は政治的解決の可能性がないわけでは決してない。昨年6月のジュネーブ国際会議で各方面は、シリアの政治的移行の指導原則について合意した。今年5月には米国とロシアも第2回ジュネーブ国際会議の開催について合意した。政治的解決という正しい道に沿って歩み、シリアの政府と反体制派ができるだけ早くテーブルにつき、交渉を通じて溝を解消し、シリア国民主導の政治的移行を実現するよう後押しすれば、問題の公正で、平和的で、適切な解決は完全に可能だ。目下最も重要なのは第1に、国連事務局が国連決議に基づきシリア国内で化学兵器が使用された可能性について独立、客観的、公正、専門的調査を行うことを支持し、真相をできるだけ早く明らかにすること。第2に、第2回ジュネーブ国際会議をできるだけ早く開催して、「化学兵器」問題によって政治的解決という基本方針が妨げられないようにすることだ。中国を含む関係各国は、このためにたゆまず努力してきた。
「化学兵器」問題は重大であり、確実な証拠がない中で安易に結論を出すべきではない。米国など一部西側国が「推定有罪」を客観的調査の代わりとし、武力介入を政治的対話の代わりとすることをすでに決定したらしいことは遺憾である。これによって彼らの真の目的が露呈した。彼らは「化学兵器」問題の解決を真に望んでいるのではなく、自国の思惑で反体制派を支援し、シリアの政権交代を促し、自国に有利な国際ルールと国際秩序を確立することを急いでいるのである。このあからさまな覇権主義的行動に、国際社会は警戒を続けざるを得ない。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年8月29日
http://j.people.com.cn/94474/8382233.html
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