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2013年8月13日 [国際事務局発表ニュース]
8月第2週のイスラム教のお祭り、イド・アル=フィトルの後に執行を予定しているという数名の死刑を、ガザのハマス当局は中止すべきだ。
8月初め、ハマスの司法長官は他への「教訓」として数名の「犯罪者」の公開処刑を予定していると述べた。
ハマス当局によるさらなる死刑執行というこの声明は大いに憂慮されるものだ。
犯罪容疑者たちを裁判にかけるのが政府の権利と責任であることを私たちは認める。 しかし、死刑は残酷かつ非人道的で、他の刑罰よりも効果的な犯罪抑止力を持つという証拠はどこにもない。
処刑の危機にある者の中にH.M.A.さんという27歳の男性がおり、別件について拘留され、拷問により6歳の少年を強かんし殺害したことを「自白」させられた模様である。犯罪当時、H.M.A.さんは18歳未満であったという。
彼は後に死刑判決を受けたが、それは18歳未満の人物によってなされた殺人には死刑を科さないという国際基準、パレスチナ法、両方に違反している。
F.A.さんという23歳の囚人もまた拷問されて「自白」書面に署名したと言われている。
彼は「敵に協力」した罪で、ガザ市の中央軍事裁判所で死刑判決を受けた。
弁護士によると、彼は傷ついた顔で涙を流しながら法廷に現れたという。尋問中は手首と足首を縛られて吊り下げられ、殴られたと話していた。
軍事高等裁判所に上訴しており、8月14日に審理が予定されている。審理が不首尾に終われば、処刑が差し迫る危険な状況に陥る。
ガザには少なくとも40名の死刑囚がいる。ハマスの治安機関に拘留されている人びとに対する拷問などの虐待は、広範かつ組織的なものになっている。
死刑執行の兆しがあることを内務省は認めている。同時に「社会の安全を乱そうとする犯罪者たち」を抑止するために、内務大臣が「公開」処刑を行なう準備があることを、報道官は明らかにしている。
公開処刑は品位をおとしめるもので、死刑の残酷さをいっそうひどくするものである。
ハマスは死刑に頼らず、国際的に犯罪と認識されている罪に問われた人びとに対し、起訴と公正な裁判を行うことで、正義を追求すべきである。また拷問の申し立てすべてをきちんと調査することも必要だ。
イド・アル=フィトルさんはじめ、予定されているすべての処刑を即時中止し、死刑執行停止期間を設けて、すべての死刑判決を減軽することで死刑廃止へと前進するよう、アムネスティはハマスに要請する。
ハマスは2007年6月以来、ガザを統治しており、2010年4月以降、少なくとも16名の死刑を執行している。8名は殺人罪で、もう8名はイスラエル当局への「協力」の罪で処刑された。
犯罪の性質または状況、有罪・無罪、あるいは個人の特質、処刑方法などと関係なく、あらゆる場合において例外なくアムネスティは死刑に反対する。
背景情報
H.M.A.さんの弁護士がアムネスティに語ったところによると、彼は友人に対する過失致死の容疑で2009年に逮捕された。尋問中に殴られ、2000年に6歳の少年を強かんし殺害した2番目の罪状を「自白」させられたという。
初審裁判所は2010年5月、両件で有罪とし、2つの終身刑と強かんの罪により14年の刑を言い渡した。
検察による上訴の後、上訴裁判所は両件での殺人罪の量刑を重くし、終身刑から死刑にした。
今年7月14日、大審院は両件についての死刑判決を支持し、H.M.A.さんの権利を保護する最後の機会を逸した。
元囚人のナエル・ジャマル・カンディル・ドグモシュさんは2012年7月17日に処刑された。彼は拷問で殺人を「自白」した模様である。家族の話では、2010年に行われた尋問中に爪が剥がされたそうだ。身体には火傷とあざがあったという。
ガザでの最近の死刑執行は2013年6月にあった。A.M.Gh.さんとH.J.Khさんという 2名の男性が、「敵に協力」した罪でジャワザット警察署で処刑された。H.J.Kh.さんは拷問された後に自白したという。
アムネスティ国際ニュース
2013年8月8日
http://www.amnesty.or.jp/news/2013/0813_4118.html
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