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株式日記と経済展望
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フィリピンや日本を威嚇しても、それを威圧して封じ込めるだけの強力な軍事力を日本
やフィリピン周辺に展開させておくことがアメリカにはできなくなってしまうのである。
2013年8月8日 木曜日
◆「アジアシフト」を進めようにも財政削減で弱体化するアメリカ軍 8月8日 北村淳
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/38391
シンクタンクごとに想定する国防戦略が異なるため、例えばAEIのように海兵隊戦力と既存の航空打撃力をそれほど重視しないものもあれば、CSISのように海兵隊戦力は維持する代わりに空母打撃群は最低水準に甘んずるといった差異が生じている。
いずれにせよ、SCMR同様に強制財政削減が継続すると、米軍はまさに“異次元”と言ってよいほど弱体化した軍隊になっていく可能性が示されている。
とりわけ象徴的なのは「空母打撃群」が間違いなく縮小されるであろうという予測である。空母打撃群が9グループないし8グループに削減されるということは、航空母艦の数が2〜3隻削減されるという単純な話ではなく、より深刻な意味合いを持っている。
空母打撃群というのは、航空母艦(原子力空母)を中心としてイージス巡洋艦1隻、イージス駆逐艦2隻、原子力攻撃潜水艦1隻、戦闘補給艦1隻、それに空母艦載航空機部隊(空母航空団)から構成されている。1つの空母航空団は海軍戦闘攻撃機24機、海兵隊戦闘攻撃機24機、哨戒・救難ヘリコプター10機程度、電子戦機6機、早期警戒機6機、輸送機2機を装備している。
このように空母打撃群1グループの戦力というものは極めて強大で、アメリカの軍事的プレゼンスの象徴としての役割を果たしているわけである。その空母打撃群を削減するということは、まさにアメリカの軍事的影響力を目に見える形で減少させることを意味するのである。
米連邦議会に礼状を送りたい中国
このように、強制財政削減が継続されると、アメリカ軍の戦力が大幅に低下することは国防費の削減額を考えると当然のことである。それにもかかわらずオバマ政権は「アジア太平洋シフト」を強調しているし、上述したように連邦議会上院でも「アジア太平洋シフト」を後押しするような中国の軍事的な海洋進出を牽制する決議をなしている。
しかしながら、SCMRの発表や167号決議の以前の7月18日に、年次中国軍事リポートの非公開バージョンを連邦議会に報告した際に、統合参謀本部議長のデンプシー陸軍大将は、(政府や連邦議会は)アジアシフトと言っているが、(中国軍の戦力増強の進展状況から判断すると)そのようなアジアシフト戦略には莫大な国防予算が必要になる、という警告をなしている。
またデンプシー大将は、もしこのまま強制財政削減が継続されていくのならば、国防費の増額どころか巨額の国防予算の削減が実施されるため、米軍は戦闘準備を整えておくことができず、脅威に直面しても適宜に対応することができないと唱え、安全保障協力も縮小せざるを得ず、質の高い戦力を維持することもできない軍隊になってしまうであろうとアメリカとその同盟国にとり、いかに強制財政削減が危機的状況をもたらすかを強調した。そして、強制財政削減が続く限りアジアシフト戦略などはまさに“戦略的破綻”以外の何物でもないと結論している。
要するに、強制財政削減が続く限り、いくらオバマ大統領がアジアシフトの大号令を発しようが上院が「中国非難決議」を採択しようが、中国共産党政府が勝手気ままに軍事力を振りかざしてフィリピンや日本を威嚇しても、それを威圧して封じ込めるだけの強力な軍事力を日本やフィリピン周辺に展開させておくことがアメリカにはできなくなってしまうのである。
そして、そのような戦略的破綻状態をつくり出す片棒を担いでいるのが、強制財政削減状態から脱却するための合意に至らない連邦議会なのである。
つまり、上院の「中国非難決議」は、上院を含んだ連邦議会自身が財政赤字削減方針で妥協に達して強制財政削減をストップさせない限り、実効的手段を伴わない単なるポーズに過ぎないのである。
ある海軍関係者は以下のように憤っている。
「もし私が中国共産党指導者ならば、強制財政削減状態を解消できないアメリカ連邦議会に感謝状を送りたいくらいだ」
◆中国、護衛艦「いずも」を「准空母」と呼び警戒 8月7日 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130807/chn13080713370002-n1.htm
【北京=川越一】海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」の命名・進水式が6日に行われたことを受け、7日付の中国各紙は同艦を「准空母」と位置づけ、日本の「右傾化」や「軍事力増強」の一環だと非難した。中国国防省も中国紙を通じ、「日本は歴史から学び、自衛政策を守り、平和発展の道を歩むとの約束に従うべきだ」と反発した。
「いずも」はヘリコプター14機を搭載する能力があり、各紙は「改造すれば戦闘機の搭載も可能だ」と主張。北京青年報は「護衛艦の上着を着た准空母」と表現した。中国人民解放軍機関紙、解放軍報によると、中国の軍事専門家は「(最新鋭ステルス戦闘機)F35を搭載すれば、本当の空母になり得る」と指摘した。
「いずも」の名称についても、各紙は「日本による対中侵略戦争の際に使われた艦船と同じ名前だ」などと、歴史問題に絡めて非難した。さらに、6日が「広島原爆の日」だったことも関連付け、「平和の願いと戦争兵器を織り交ぜて、国際社会の関心を引き起こした」などと伝えた。
中国人民大学の国際関係学院の金汕●副院長は解放軍報に対し、「安倍晋三首相は国民の悲しみの気持ちを利用して、軍国主義の野心を支持するよう希望しているのだ」と述べた。中国共産党機関紙、人民日報傘下の国際情報紙、環球時報は社説で「護衛艦の名を借りた日本の准空母に対抗し、中国は本物の空母を発展させるしかない」と海軍力の増強を正当化した。
(私のコメント)
海上自衛隊の護衛艦「いずも」が進水式を行いましたが、大きさからいえば戦艦大和や大戦中の正式空母に匹敵する大きさです。もちろんアメリカの原子力空母から見れば比べようもない小型ヘリ空母ですが、ミサイル戦争の時代には原子力空母もミサイル一発でやられてしまう。
さらに原子力空母の運用費用は乗員だけでも6000人も必要で「いずも」に比べると10倍以上の乗員が必要だ。乗員は470名で建造費は1200億円だから建造費でもアメリカの原子力空母は建造費が5兆円近い費用が掛かる。まさに原子力空母は金食い虫でありアメリカ政府も空母を12隻体制から8隻体制に減らす予定のようだ。
護衛艦の「いずも」は多用途艦であり、アメリカの原子力空母とは比較にならず役割も異なる。固定翼機すら積んでおらずヘリが9機積めるだけだ。将来はオスプレイやF35Bを積むかもしれませんが、海域を限定すれば「いずも」でも洋上防空は可能になるかもしれない。これからは無人戦闘機の時代だから、無人戦闘機母艦としてなら「いずも」程度で十分かもしれない。
無人戦闘機なら有人戦闘機よりも小型にできるし、パイロットの養成もいらないから費用も少なく運用ができる。先日も米海軍が無人機のX47Bの空母からの発艦と着艦テストに成功しましたが、ステルス戦闘機でもあり有人戦闘機のF35Bも必要ないかもしれない。
オスプレイも多用途ヘリですが、双発のプロペラ機として行動半径が広く偵察や対潜や救助など多用途に利用ができる。問題は日本で無人戦闘機が開発できるかですが、X47Bを共同開発できないものだろうか。「いずも」は給油艦としての機能もあるので、潜水艦部隊の母艦として使えるし、インド洋などでの長期作戦にも運用が可能だろう。
このように、5兆円もかかる原子力空母を作るよりも、1200億円程度で「いずも」のような従来型多用途空母を建造したほうが実用性はあるのではないだろうか? もちろん全面戦争になってミサイルが飛び交うようになれば空母は脆弱ですが、海域が限定されて平時のパトロールや緊張状態の続く時には空母がなければ対応ができない。
潜水艦にしても、通常型の潜水艦の進歩によって長期間の潜行が可能になり、海域を限れば原子力潜水艦よりも有利になってきている。その意味ではアメリカの原子力空母や原子力潜水艦は燃料補給の心配がない利点がありますが、アマルにも運用経費が掛かりすぎて被害を受けた時のダメージも大きい。
アメリカ海軍でも「いずも」に大きさや形状が良く似た艦種として強襲揚陸艦がありますが、10隻保有しており数隻建造中です。運用経費の掛かる原子力空母から補助空母ともいえる強襲揚陸艦が代替になるかもしれない。搭載するオスプレイや無人戦闘機などの進歩によって航空母艦も軽空母程度でも実用的になる。
アメリカの軍事予算の削減は避けて通れないものであり、とくにアメリカ海軍の原子力空母は金食い虫であり、建造するのに数兆円かかり、運用するのに年間一兆円はかかるでしょう。だから真っ先に原子力空母と原子力潜水艦がやり玉に挙げられる。その空白を日本の海上自衛隊が埋めなければならない。
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