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株式日記と経済展望
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韓国の仮想敵は北朝鮮であって、一方、米国の最大の仮想敵は中国であって
北朝鮮ではない。日増しに大きくなる米韓同盟の矛盾を、中国は必ず突くであろう。
2013年8月1日 木曜日
◆韓国軍「離米」に最後の抵抗 「作戦統制権」で岐路に立った韓国 8月1日 鈴置高史
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130730/251726/?rt=nocnt
米国をなめていた盧武鉉
そもそも統制権の返還は、韓国側が言い出した問題だ。反米を旗印に掲げて当選した左派の盧武鉉大統領が「自分の国の軍隊も指揮できないのは独立国としておかしい」と米国に対し統制権を返すよう要求した(注2)。
(注2)この問題に関しては「米韓同盟と『戦時』作戦統制権返還問題」(倉田秀也防衛大学校教授)が詳しい。
反米ナショナリズムが燃えさかっていた当時の韓国では「統制権返還」に反対する声はほとんどあがらなかった。一方で、それを政権浮揚に利用した盧武鉉政権も「米国が返還に応じるはずはない」と高をくくっていたフシがある。
だが、米国は韓国の予想に反してスンナリ応じた。「統制権問題を反米の材料に利用されてはかなわない」という政治的な判断もあった。それに実は経済的にも「渡りに舟」だったからだ。
統制権を返せば、韓国防衛の責任も韓国側へと引き渡せる。ならば、陸軍中心の在韓米軍の規模も縮小しうる――との判断である。
本音は戦闘力の劣化
米軍は国防戦略も地上軍の一部を機動軍に編成し直し、必要な場所に緊急展開する「戦略的柔軟性」重視に転換し始めていた。
これらの発想からすれば、最終的には被害の多い陸上戦闘は全面的に韓国軍に任せる一方、海軍力は日本から、空軍力は日本やグアム、あるいは米本土から支援すればいい、ということになる。
韓国の外交当局が、韓国側が要求したという経緯や米国側も本音で「返還」を歓迎した事情から、再延期交渉に二の足を踏むのも当然だ。
外務省にはこの問題を蒸し返せば、韓国版思いやり予算やミサイル防衛を巡る米国との交渉で、不利な立場に追い込まれるとの懸念もある。「こっそり」再延期を米軍と交渉していた軍への反発もあるに違いない。
一方、再延期すべきだと訴える国防省は、2012年末以降に増した北朝鮮の脅威を理由にあげている。北朝鮮は弾道ミサイルと核兵器の実験を相次いで実施したうえ「停戦協定を白紙化する」などと韓国を脅迫している。
だが、北朝鮮の“核武装化”はすでに予想されたことだった。韓国軍の本音は、米韓連合司令部の解体――戦闘力劣化への恐れにある。
お荷物の韓国軍
朝鮮戦争の勃発直後に両国は連合司令部を結成。戦闘力の中軸だった米軍が司令官を出し、全面的に指揮をとってきた。作戦統制権が返還されれば当然、連合司令部は解体され、在韓米軍と韓国軍の2つの司令部が並立することになる。
「2つの指揮体系の下、戦争するのは極めて難しい」(日本の安全保障専門家)のが定説で、NATO(北大西洋条約機構)も米国の将軍が全軍を指揮する。
返還に伴う戦闘力の大幅な劣化を防ぐために「連合司令部を事実上残し、韓国の将軍がトップに就任して米韓両軍を指揮する」という案も浮かび、韓国側からリークされた。(「『韓中連合軍が怖くないのか』と肩をそびやかす韓国人」参照)。
この際、米軍が出す副司令官が実質的には指揮を執ることになると見られる。ただ、そうだとしても「連合司令部存続案」を米国が認めるのか、疑問視されている。米国は「自国の大部隊は自国の軍人が指揮する」という原則を貫いているからだ。(注3)。
(注3)この理由と、韓国軍高級指揮官の能力不足を理由に「連合司令部存続案」に疑念を呈している軍事専門サイトもある。
2007年に統制権の返還――連合司令部解体が決まった時、中国人民解放軍の関係者が私的な席でこう“喜びの声”を漏らしたことがある。「これで米韓同盟はなくなったも同然だ」。
中国の顔色伺う
2つの司令部が存在する不安定な同盟軍。ことに米軍の“下請け”に甘んじてきた韓国の高級指揮官は大軍を率いた経験がない。米軍にとっては友軍というよりもお荷物になる、と見る軍事専門家が多い(注4)。
(注4)『ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争 <上><下>』(デイヴィッド・ハルバースタム著、山田耕介、山田侑平訳)には友軍たる韓国軍に不信感を募らせる米軍将兵の姿がしばしば描かれている。
米国政府が、そんな危ない体制下での戦争に米国人を送るとは考えにくい。米国は連合司令部解体を機に、次第に軍を韓国から引いて行くであろう。そうなれば韓国は米国を頼りにしなくなる――との読みだ。
再延期するかどうか、米韓両国は2013年10月までに結論を出すと韓国紙は報じている。しかし、問題は複雑になるだろう。「鳶に油揚をさらわれかけている」中国が巻き返すのは間違いないからだ。
韓国政府も、中国の圧力を感じているからこそ、今に至るまで再延期に関する米国との交渉を公式には認めていないのだろう。一時は大騒ぎした韓国メディアも、この問題に関する報道をぴたりと止めている。
昨年、日本との軍事協定締結を、中国からの圧力で署名の1時間前にキャンセルしたのが韓国である(『中国に立ち向かう日本、つき従う韓国』第1章3節参照)。
通貨スワップを中国だけに頼ることになり、国の命綱を中国に託した韓国が中国に「NO」というのは難しい(「『中国傾斜』が怖くなり始めた韓国」参照」。
米韓同盟の矛盾突く中国
韓国の内側からも、中国の圧力に応じる動きが出るかもしれない。北朝鮮の核恫喝から黄海のテロまで中国に抑止してもらえると韓国は期待し始めた(「朴槿恵訪中で韓国は中国の引力圏に入った」参照)。
軍も「親米」だから再延期を求めたわけではない。国防力の劣化を防ぐのが目的なのだ。もし再延期されず予定通り2015年に統制権が韓国に返還されれば、韓国は「米国より頼りになる中国」に急速に傾斜していくだろう。
では再延期されたら、韓国は米国側にとどまるのだろうか。それも怪しい。中国は最強カードをまだ隠し持つからだ。「在韓米軍が存在する限り、中国と米国の紛争に韓国は巻き込まれるのだぞ」との脅しだ。
韓国の仮想敵は北朝鮮であって「中国とは絶対にことを構えない」が国民的合意だ。一方、米国の最大の仮想敵は中国であって北朝鮮ではない。日増しに大きくなる米韓同盟の矛盾を、中国は必ず突くであろう。
そもそも、盧武鉉政権が統制権返還を要求した背景にはこの「巻き込まれ」への恐怖があった。同政権は米国に対し、執拗に在韓米軍の域外覇権に反対しもした。中国から圧力がかかったのだろう。
日本が最前線になる日
韓国の安全保障専門家によると、2002年末に大統領に当選したばかりの盧武鉉氏が軍の幹部を呼び「在韓米軍を撤収させる。具体案を直ちに示せ」と指示した。
軍は困惑し、それよりは影響の少ない「統制権返還」を米国に要求することにしてお茶を濁したのだという。
「戦時の作戦統制権の返還問題」は日本ではあまり報じられない。米韓間の軍事技術的なテーマと見られているからだ。だが、これは在韓米軍の縮小・撤収――日本の最前線化――につながる問題なのだ。
最近、中将ポストだった米太平洋陸軍の司令官が大将に代わった。現在、大将が務める在韓米軍司令官をいずれ中将ポストに格下げする、つまり、作戦統制権返還の準備が始まったことを意味すると専門家は見ている。
(私のコメント)
韓国政府は、米中の狭間に立って迷走している。大国に挟まれた小国は非常に難しい外交が求められる。どちらの大国にもいい顔を見せれば両大国から不信の目で見られて二つに分断される。朝鮮や中国やベトナムのように分断される。両大国が内政にまで介入してきて最終的には分断される。
それを避けるには自主独立で行くべきでしょうが、大国に対抗できるだけの戦力がいる。朝鮮戦争を見れば分かるように南北朝鮮は米軍や中国軍を招き入れて分断されてしまった。たとえ武器援助は受けても大国の直接介入は避けるべきだった。だから台湾にしてもアメリカから武器援助は受けても直接介入は避けるべきだろう。
アメリカが台湾に対して曖昧な態度を取り続けているのは、台湾が独力で中国と戦えるかを見ているからであり、武器援助は受けても独力で中国と戦わなければ台湾独立は認められないだろう。韓国も独力で北朝鮮と戦うべきでしたが、韓国軍はそれが出来なかった。むしろ韓国軍はアメリカ軍のお荷物になり米兵の不信をかった。
大東亜戦争終戦直後の朝鮮半島は、信託統治が検討されていましたが、朝鮮独立運動の中心的存在がおらず、事実上米ソによる南北分断統治が始まった。マッカーサーも朝鮮には一度しか訪れた事がなく、朝鮮半島統治には関心がなかったようだ。しかし北朝鮮は武力統一を目指して戦力を強化していた。
韓国は米ソ冷戦の最前線になり、91年のソ連崩壊で米ソ冷戦は終わった。北朝鮮はソ連からの援助を受けられなくなり中国の属国となった。ロシアには北朝鮮を援助する力も無くメリットもない。最近になって韓国が急速に中国に接近していますが、韓国は中国の圧力に屈して言いなりになることが多くなった。ノムヒョン政権の時の統制権返還は事実上在韓米軍を追い出す事になりますが、理解に苦しむ事だ。
韓国人の激しやすい性格は、最近の反日運動にも現れていますが、これも中国の工作によるもので韓国に日米の支援がなくなれば自動的に韓国は中国の属国になり、北朝鮮主導で朝鮮半島の統一が進むだろう。アメリカや日本としては経済支援などしてきましたが反米反日運動は収まらず、中国の工作活動は順調に進んでいる。韓国は戦わずして中国の属国化は進むだろう。
鈴置氏は、『韓国の仮想敵は北朝鮮であって「中国とは絶対にことを構えない」が国民的合意だ。一方、米国の最大の仮想敵は中国であって北朝鮮ではない。日増しに大きくなる米韓同盟の矛盾を、中国は必ず突くであろう。』と指摘していますが、米中に挟まれた韓国は迷走している。統制権再延長を申し出たという話も、アメリカ軍は受けるだろうか?
韓国が自国の防衛を自国軍だけで守るという覚悟があればいいが、アメリカとしても韓国人の覚悟を試しているのだろう。台湾にしても置かれた立場は同じですが、台湾には米軍が駐留しておらず、台湾は台湾軍だけで守る事が試されている。アメリカ軍にしても自国を守る覚悟の無い国を支援しても意味がない。
日本に当てはめれば、日本も自国軍だけで自主防衛する覚悟がいりますが、現憲法では自国軍すら持つことは許されていない。日本がアジア諸国以下の農業国とする目的で作られた憲法であり、アメリカは憲法改正を求めてはいるが、軍隊を持たないように平和教育をしてきたのもGHQであり、アメリカの極東政策は支離滅裂だ。
米中関係もG2と言ってみたり、中国包囲網と言ってみたり、アメリカの対中政策は定まりませんが、韓国のように米中双方にいい顔を見せる事は国論を分裂させる。当面はアメリカとの同盟関係を維持しながら、思いやり予算やMDにも金を出すなど、アメリカと手を組み中国を封じ込めるという戦略をとるべきだ。中韓に対しては対決姿勢をとり、旗色を鮮明にしておくことが大国に挟まれた国家がとるべき戦略だ。
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