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株式日記と経済展望
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同盟国である米国が日独にかざす刃にも気づかなかった。結局、
これが同盟漂流、そして失われた20年の始まりだったわけである
2013年7月11日 木曜日
◆米国の諜報活動では、日本は最大敵国の1つ スノーデン事件から日本が学び、すべきこと 7月9日 織田邦男
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/38177
冷戦後、米国のターゲットは日本とドイツに
いずれの議論も大変新鮮であり、興味を引くものであった。1番目と2番目は本稿の主題ではないので省略するが、3番目の論点、つまり情報機関、諜報網については今回のスノーデン事件と直接関連がある。
学内では、米国に亡命した元KGB(ソ連国家保安委員会)の将軍を招聘して講演させたり、元諜報関係者の生の声を聞いたり、冷戦終焉直後ならではの企画が数多くあった。
これまで闇に埋もれていた諜報機関の実態を正確に把握したうえで、将来のあるべき姿を模索しようという超大国ならではの矜持と懐の深さを感じ、日本人留学生として非常に感銘を受けた記憶がある。
ただ、この時、学内での大勢の意見が、「冷戦が終わった現在、今後は情報機関や諜報網を経済戦争に使うべきである」といった驚くべき方向性であったことが印象的だった。
当時、米国の経済戦争の対象は、日本とドイツであることは明らかであった。セミナーには日本人、ドイツ人留学生が参加していることは、十分承知のうえで、遠慮なく堂々と、このような議論がなされることに対し、ある意味、米国の恐ろしさを感じたものである。
1993年のビル・クリントン政権発足に当たっては、この議論に参加した多くの研究者がワシントンにノミネートされ、政権の枢要なポストに就いた。その影響もあるのだろう、当時の議論の方向性は、その後の米国政策の方向性と概ね一致している。
1992年1月、当時のCIA長官ロバート・ゲイツ氏(のちの国防長官)は既に次のように語っていた。
「これまでCIAの活動は対ソ監視に重点を置いてきたが、今後は全力を挙げてその情報収集と諜報活動の狙いを米国と経済および技術競争の国に向ける」
クリントン氏は大統領選挙期間中「冷戦が終わった。そして日本とドイツが勝利した」と露骨に日本とドイツに対する非難キャンペーンを実施して勝利した。クリントン大統領は就任後、大胆な経済戦争に打って出る。その際、米国の情報機関による諜報活動を「経済および技術競争の国に向ける」という冷戦後の方向性が決定づけられた。
日本とドイツから平和の配当を回収せよ
政権発足後、クリントン大統領がまず手がけたのは「国家経済会議(NEC)」を設置したことである。
目的は冷戦最大の受益者、日本とドイツから「平和の配当」を回収することであり、これを政権最大の経済戦略とした。CIA本部内には「貿易戦争担当室」まで設置し、手段を選ばず経済戦争に打って出た。このときのCIA長官はロバート・ゲーツ氏が留任していたのである。
こういった米国の動きは、日本ではなぜかほとんど報道されなかった。冷戦時、漁夫の利を享受しつつ、ぬるま湯にどっぷりと浸かり、惰眠から覚めやらぬ日本は、国益を巡りアンダーテーブルで熾烈な諜報活動が行われる厳しい国際社会の実態が理解できなかった。
そればかりか、同盟国である米国が日独にかざす刃にも気づかなかった。結局、これが同盟漂流、そして失われた20年の始まりだったわけである。
1993年だけでもCIAによって発覚させられた贈収賄事件は51件あり、これによって米企業にもたらされた契約金は約65億ドルと公表されている。公表されるのはもちろん、合法で差し支えないものだけである。
日本企業が外国との商談を直前になって米企業に取られたり、取引を突然、米企業に奪われた事例も数多くあった。これらは既にゲーツ長官が暗示していたことだ。もちろん、非公然活動ゆえ、真相はすべて闇に葬られ、表に出ることはなかった。
また、法と秩序を口実とした恐喝まがいの巨額訴訟で大損害を被った日本企業も多かった。
3400万ドルを支払った三菱セクハラ訴訟、燃料パイプ検知器欠陥訴訟で巨額の民事制裁金を要求されたホンダとトヨタ自動車。パソコンのキーを22万回叩けば1回出るか出ないかのバグにより東芝は1000億円支払わされている。これらも諜報組織が絡んでいたと言われている。
2000年2月には、電子盗聴網システム「ECHLON」の存在が暴露された。これはNSAが運営する暗号解読部隊を発展させた高度な技術を有する全世界通信傍受システムである。このときも欧州議会は産業スパイ疑惑解明のための暫定委員会を設置している。
(私のコメント)
日本にはスパイ防止法が無く、政府の中央情報機関も存在しない。日本政府の内部情報は全て筒抜けであり、ウィキリークスによっても政府高官がアメリカ政府高官に内部情報を流していた事がばれましたが、スパイ防止法が無いから取り締まれない。日本政府部内の動きが逐一アメリカに報告されているのだから、外交交渉も一方的なものになってしまう。
日本もかつてはスパイ防止法を作る動きがあったが、ハニ垣元自民党総裁が潰してしまった。日本政府の動きが逐一外国に報告されて、それに見返りをもらっている国会議員や官僚がいるからスパイ防止法は作れない。そればかりで無くアメリカ政府は在米日本大使館なども盗聴しており、パールハーバー攻撃も事前に察知していた。
昨日のニュースでも、「職員の送信メールが、外部から閲覧可能な状態になっていた省庁は、少なくとも環境省と国土交通省、復興庁、林野庁の4省庁。」と言うニュースがありましたが、政府の情報管理の甘さは戦前から何も変わらない。おそらくネットを使ってのメールやフェイスブックやツイッターなど全部NSAに筒抜けである事は想像できましたが、スノーデン氏の暴露で明らかになった。
アメリカ政府は中国製のパソコンや通信機器を使わないようにしていますが、チップが組み込まれて盗聴される事を回避しているからだ。逆に言えばアメリカ製のOSやチップが組み込まれたパソコンは全てアメリカのNSAなどの情報機関に筒抜けになっていることは想像できる。これでは国際会議などの情報も筒抜けであり、ネットを使って情報交換すれば暗号を使ったところで解析されてしまう。
本当に情報の機密を守ろうとするならば、通信機器を使えば不可能であり解読不可能な暗号など存在しないと見るべきだろう。だから最重要情報は口伝で伝えるしかありませんが、国会議員や政府高官などは英語も出来ないから口伝の情報収集もままならない。パーティーなどでの交流などは口伝情報の宝庫ですが、日本の総理大臣や政府の閣僚や大企業の幹部などこのような口伝の情報収集には弱い。通訳などを交えたら通訳自身がスパイだったら目も当てられない。
ソ連崩壊以降の90年代のアメリカ政府は、「当時、米国の経済戦争の対象は、日本とドイツであることは明らかであった。」と記事にありますが、日本政府はその事を信じようとはしなかった。クリントン政権では米中が連携した日本経済の封じ込め政策が行なわれて、「日本叩き」が行なわれましたが、日本はそれに対する対抗策を打たなかった。ドイツなどはユーロなどの設立でドル支配からの脱却を目指して対抗策を打った。
日本は冷戦崩壊後に、アメリカ政府がどのような事をしてくるかの分析が出来ておらず、当然対抗策も考える事もなかった。クリントン大統領方突きつけられた「年次改革要望書」も毎年突きつけられるようになり、日本は戦わずして敗北に追い込まれてしまった。「年次改革要望書」の存在は日本のマスコミで報道される事はなく、アメリカ大使館のホームページに公開されていた。
日米の経済交渉で日本側の動きが全て筒抜けになっていたのだから、アメリカのペースになり日本政府がその事に気がつくのが遅すぎた。このような状況ではスパイ防止法を作ったり情報機関を作ったところで機能するかどうか分からない。スパイを養成しても逆スパイになったりCIAやMI6の長官が敵のスパイだった事もある。スノーデン氏も中国の逆スパイだった可能性がある。
日本が一番必要としているのは情報分析官であり、スパイ活動をしなくても公開された情報で90%以上の事はわかる。また優れた長期戦略を構想することも重要であり、現在の外務省や防衛省の組織ではそのような任務に適応が出来ていない。日本に情報省が出来たとしてもアメリカの情報収集活動は出来るのだろうか? 議会に対するロビー活動もほとんどやってないに等しい。
日本は、米中韓露などに工作活動をする機関は無い。しかし米中韓露のほうには諜報工作活動をする機関があり工作員を沢山送り込んでいる。日本には防諜組織としては警察の公安部などがありますが、警察の一機関であり活動領域は限られる。デモなどに参加すると公安部と思われる人がうろうろしていますが、活動家の監視をしているのだろう。
アメリカ政府は数兆円もかけて情報収集活動をしていますが、911テロも予知できなかったし、イラクはアメリカ軍が侵攻すれば大歓迎されると情報部は分析しましたが、実際にはテロ活動で多くの米軍兵士が亡くなった。アラビア語が分かる情報部員が正確な情報を送っても政府がそれを取り上げなければ意味が無い。都合のいい情報だけで判断すれば判断を間違える。
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